第2話<移動と王国南部インダレーナ州3>
砂漠地帯の移動と食事に関してのお話です。
王国 南西部ジプトーエ州の砂漠地帯。
ラクダの背に揺られて移動中。
水分補給やトイレなどの小休憩や昼休憩を挟みつつ陽がだいぶ傾いてきた頃、今夜の宿泊施設に到着した。
ここはジプトーエ州 中心都市から東へ約60キロ4時間ほどの距離にある砂漠地帯に聳え立つ宮殿型 施設。
エルサーラ州の乾燥地帯やドワーフ王国、巨人族領地域の砂漠地帯をひたすら車で移動するのも楽しいものだが、ラクダに揺られてのんびり移動するのも良いものである。ただし、砂漠での日中は日差しが強すぎて移動不可なので、車と比べると距離はあまり進んで無い。
そこも旅の醍醐味という事で。
砂漠の宮殿内部は豪華な内装に目を引く。
巨人族領のスケールのでかい建物も見応えあったが、同じ砂漠地帯の建築物でもまた趣が違って面白い。
男女別で2部屋に分かれて案内してもらい、先ずは室内完備のシャワールームで汗や砂埃を洗い流してさっぱりさせる。
その後、室内ダイニングテーブルに夕食を並べてもらってる間に女性2人とシルビアが来て席に付き食事を楽しむ。
カブサ(香辛料を使った米料理)、ファラフェル(コロッケ)、クッバ(メンチカツ)、レンティル(ひよこ豆)スープ、シシ・トゥク(ケバブの一種)、
サローナ(お肉をスパイスやトマトソースと煮込んだカレーみたいな料理)、マアムール(ナッツやデーツが詰まったバタークッキー)、ムハラビーヤ(コーンスターチや米粉などを用いて作るミルクプリン)、
南部コーヒー(浅煎りコーヒー豆と香辛料を煮詰めて作るコーヒー)、カラクチャイ(スパイス香る濃厚ミルクティー)
砂漠気候地帯ならではのスパイスやハーブなどの香辛料をふんだんに使った料理を堪能して明日の予定を確認する。
T「明日は6時に朝食、7時に出発。午前中いっぱいラクダで隣のイスカミール州堺の町まで移動し昼休憩を挟んで、次は1泊2日かけて列車の旅だ。」
F「えっ?1泊2日でインダレーナまで行けんの?」
T「問題無い。俺たちが乗るのは、時速500キロの超特急 寝台列車。停車駅の乗継ぎ時間挟んでも明後日の夕方にはインダレーナに着く予定だ。」
L「おっ、良いな。俺1回 寝台列車に乗ってみたかったんだよ。」
F「俺もー。」
T「個室を2つ確保してて、1つはドア挟んでベッド2つと、イス2脚とテーブルその奥にトイレとシャワールーム。もう1部屋はメインフロアにバス トイレ 洗面、半上階にベッド2つと半下階にベッド2つ。部屋同士 作りが違うから多少 離れている。食事は、各 個室でも取れない事はないがテーブルが小さく狭いから食堂車まで移動して食べる予定だ。」
N「了解。楽しみだわ。」
L「んじゃ、そういう事で。明日も朝から移動するから早めに寝るか。」
F「賛成ー」
L「今日もお疲れ。おやすみ」
「「「「「おやすみ(なさい)」」」」」」
〜☀︎☆☀︎☆☀︎〜
朝食は、ムサビーブ、デーツ、カフワ(緑茶の一種。南部コーヒーを差す場合もある)。
スパイスが入って小さめに焼かれたパンケーキにたっぷりの蜂蜜を掛けて食べる。
栄養満点なドライフルーツであるデーツ。
緑茶の葉とシナモンやカルダモンなどのスパイスをサモワール(専用の茶器)で煮て、蜂蜜(又は砂糖)と砕いたナッツを添えて飲む甘いお茶。
予定通りの時刻に出発。
ラクダの背に揺られながらのんびり進む。
見渡す限り、砂、砂、砂。
右を見ても砂、左を見ても砂、前を見ても砂、後ろを向いても砂、下を見ても砂、上を見ても砂......青空と白い雲だった。
ルーカスは心の中で、
L「(方向感覚 失うな。進行方向 合ってるのか?)」
と思い、こっそり腕時計のホログラムで地図 表記して確認したら合ってた。
再び心の中で、
L「(ジョナスに聞いた魔力コントロールでもするか。
この砂漠地帯でウォーターボールは無理だな。風属性でするか。
手の平の上にウィンドボール(風球)を作って維持。
あれ?何か小さくなってって、あっ、消えた。
もう一回。風球 作って維持。
あー、消える!消えたー。難いな。
よし、もう一回。風球 作って維持。
あ、消えそう、維持ーー!お、大きくなった。ーーー消えた。)」
何回も何回も風球を作っては消えるを繰り返す。
いつの間にか1時間毎の小休憩をする時間になっていた。
シルビアが隣りに来て、
Sy(不器用じゃの)
って思念を送ってくるから、少し不貞腐れて
L(何が?)
と、答える。
Sy(魔力コントロール)
面白くなく思いながら、水分補給して再出発。
練習 再開。風球 作って、維持。
繰り返し繰り返しやってみるが一定の大きさを維持することが難しくやがて消えていく。
風球 維持 練習と小休憩を繰り返してたら目的地の駅近くに到着した。
ラクダとお別れしてランチへ。
その後、駅構内に入って電車待ちしてる間もどうやったら一定の大きさを維持出来るのかが気になって考えてると、
F「ルーカス、今日 おとなしいね。何かあった?」
L「・・・」
T「返事がないな。」
F「ただの、○○○○のようだー」
I「おーい」
N「どうしちゃったのかしら?」
みんなの注目を浴びて目の前にきたフェルナンドがルーカスの顔の前でパンっ!手を叩く。
L「!おっ?」
F「あっ、気がついた。」
T「何かあったのか?」
L「ん?何が?」
I「難しい顔してる」
N「眉間にしわ出来てたわ」
L「あーっ」
ジョナスに聞いた魔力コントロールの話をして一定時間同じ大きさの風球を維持する難しさを伝え、どうやったら出来るのかを考えていたことを説明する。
F「何それ!超ー便利じゃん!俺も練習・・」
「電車が参ります。危険ですので線路から離れてお待ち下さい。」
寝台列車が到着して、ドアが開き下車する人と共に黒猫と白猫が降りてくる。
N「わっ、電車から猫が降りてきたわ。可愛いー」
F「おーっ!寝台列車のアイドル登場ー」
T「有名なレールウェイ・キャットだな。」
L「黒猫のスキンフルと白猫のシェンクス」
I「へー、鉄道猫か、良いね」
「害虫も害獣もコソドロさえ入れない。○○○な奴も彼らを見ると愛想笑いして大人しく乗車している、うちの自慢のアイドル猫です。」
近くにいた駅員が話しかけてきたのを聞きながら列車に乗り込む。
各 寝台部屋をチェックしてラウンジに向かうところで列車が出発する。
列車の内装は基本的に進行方向 左側が通路で右側に寝台部屋、ラウンジも左が通路で、右窓から長ソファ、細長テーブル、イスが並んでいる。食堂車は真ん中 通路で右側に4人用テーブルとイス、左側に2人用テーブルとイスが並んでいる。
みんなで過ごせるラウンジの空いているスペースを陣取って、先ほどの風球の話をするが、このラウンジで練習するわけにはいかないから話題を変える。
N「分かってたけど中央大陸って北と比べると、この時期でも暑く感じるわ。」
L「場所によるな。」
T「西側は乾燥地帯が多いからまだ過ごしやすい。」
F「これから行くインダレーナはこの時期、日中は32℃から38°Cくらいになるから服装 注意ね。陽射し強くて日焼けしちゃうから風通しの良い長袖着て、日除けに帽子被るか日焼け止めオイル塗ると良いよー。」
N「38℃!そうなのね、分かったわ。」
黒猫と白猫が通りかかり、
L「お、スキンフルとシェンクスだ。」
F「見回り中?ご苦労さーん」
T「車内 販売が来たぞ。」
I「何か注文するか?」
L「コーラ」
F「ジンジャエール」
I「サイダーかな」
N「私、レモネードで」
ナディアがセレーナに確認して
N「あと、りんごジュース」
T「俺もコーラで。あと、チップス大袋3とクッキー1袋で。」
トレバーが販売員にそれぞれの注文を伝えて、各ドリンクのペットボトルとお菓子の袋を受取り会計を済ます。
おやつを摘みながら話題は中央大陸各地の遺跡の話や逸話、特産品などの話をしたのちセレーナとも会話が出来るようにとセニート語講座へと移るのだった。
お読み頂きありがとうございます。
砂漠地域で食されている食事やドリンク、
某有名、寝台列車 猫を参考にして書きました。
※あくまでも参考であり、実際の作品との関係は一切ありません。悪しからず。




