第23話 <ドワーフ族と巨人族との交流2>
重たい話となります。
長「・・・」は、巨人族長のセリフです。
よろしくお願いします。
ドワーフ族と対面し巨人族領へと向かう一行。
〜☀︎☆☀︎☆☀︎〜
翌朝、巨人族の長の住む町まで5〜6時間かかるので皆と相談の上、早々にチェックアウトをして巨人族領地を目指す。
道中、人目に付きにくい場所で一旦停まり車を今のワゴンタイプからクルーザータイプに。
ドワーフ国の道路は舗装されてるが巨人族領はされていないらしくガタガタ道が多く砂が舞い走りにくいらしい。
外交官長からの通達と土柱様より預かった通行手型と紹介状を見せたら国境の門番がすんなり通してくれた。
巨人族領に広がる一面の砂漠地帯。すれ違う車は大小の差がすごい。ドワーフ王国でも見たセニート王国でいう二人乗りのミニカーサイズの四人乗りくらいの大きさの車や、自分達が今乗っている八人乗りの車の倍くらいの大きさだが四人乗りの車も見かける。
タイヤもゴツくてデカい。
何処かの工事現場で見掛けるイカついタイプの車の作りだ。
時々見かける案内板のおかげで順調に車を走らせていると街並みが見えてきた。とてもカラフルで可愛らしい外観だが一軒一軒がでかい!
F「ワァオ!カラフルな町並みに緑の山々。これは写真の撮り甲斐あるねー。」
N「荒野の大自然に広がる道中にいる動物達も良かったけど町並みも素敵ねー。」
道中に見かけた動物や風景、町に着いてからも写真を撮りまくるフェルナンド。
種族としては、小鬼族のゴブリン、鬼族のオーガ、猪頭族のオーク、牛顔族のミノタウルス族、馬胴体族ケンタウロス族の五種族が其々集落を作り、長が住む大集落では五種族が共存しているらしい。
やがて奥の方にオアシスが見えて一際大きな建物が見えてきた。長の住む城だと分かる。
オーク族の門番に紹介状を見せて門を通過し案内された場所に車を駐車する。城の出入口前で外交官?執事?のオーガ族と護衛官だろうケンタウロス族2人とミノタウルス族の3人に迎えられる。
オーガ族がセニート語で
「初めまして、巨人族族長の第一秘書官をしている者です。ドワーフ族外交官長より連絡を受けています。奥で族長がお待ちしています。此方にどうぞ。」
T「宜しくお願い致します。こちらご挨拶の品になります。どうぞ。」
と、ドワーフ族へのと同様にエルサーラ州知事が準備してくれたお土産をトレバーが渡す。
自分より顔二つ分くらい背の高さがある割とイケメンのオーガ族の案内に従い城の中を歩く。
護衛官であろうケンタウロスやミノタウルスは体躯が良いので若干の圧迫を感じる。通路の幅も天井までの高さも広くて高い!
と感想を抱きながら歩いていると、一際大きく豪華な扉前に着いてサイドに立つオーク族がノックし確認後 扉を開く。
*○*○*
玉座の前まで進むとそこには頂点に立つ者の貫禄と少しの威圧を感じるケンタウロスの長が座っている。
周りには管理職であろう巨人族が数人と少し離れた場所には護衛が立っていて注目を浴びているから緊張感が半端ない。
土柱様やゴーレムにも威圧は感じたが直ぐに手合わせになり今とは違う緊張感があったが、戦闘こそ起きないものの相手を見極めようとする鋭い視線が差さる。
(よし!男は度胸!)と自分に気合を入れて、
L「お初お目に掛かります。セニート王国第一王子、ルーカス・フレデリック・ハワードと申します。本日は精霊王様のお一人 土柱様より巨人族長様に直にお渡しする様、手紙と荷を預り届けに参りました。お出ししても宜しいでしょうか?」
長「よく来た、人族 大国の王子よ。土柱様よりお預かりの品を受け取ろう」
威厳のある低くよく響く声で族長が言い、(おい)と従者に声をかける。
従者のオーガがルーカスの前まで来て、
L「不思議鞄に入っています。荷は三メートル四方の木箱になります。」
と声掛けをし、従者が合図をするともうニ人従者がルーカスの前に来た。不思議鞄から木箱を出して渡し、始めの従者に手紙を渡す。木箱は別室に運ばれ、先ほどの第一秘書官が手紙を確認してから族長に渡す。
手紙を読んだ長は、
長「はるばるここまで届けて頂いたことに礼を言う。土柱様の手紙より主達が、八精霊王様方を訪問する旅をしていると書いてあった。」
L「はい。セニート王国では十八歳で成人を迎え、精霊王様の眷属である聖獣に精霊王様方へのお目通りをするに相応しいと認められた王族の者は各地に訪問のために旅に出ます。
この度 私は成人を迎え隣にいる聖獣 黒犬のフェンリルに認めて頂き旅をし、先日 土柱様に御目通り叶いました。その際に土柱様より預かったのが先程の木箱の品になります。」
長「土柱様の手紙により、人族の地に渡ったオーク族に関しての話ありと書いてあるが聞かせてくれるか?」
ルーカスはセニート王国エルサーラ州北側にある西の大森林で遭遇した出来事と、オーク族のエルサーラでの処遇、遺体となってしまったオーク族6体と遺品を持参している旨を話した。
L「エルサーラ州知事と土柱様へ事情をお伝えし相談の上、我々が引き渡すこととなり此方まで参りました。
後日、改めてエルサーラ州知事より書状が届くかと思われますので対応をお願い致します。」
長「あい分かった。
我が巨人族が手間をかけた。遺体、遺品については第一秘書官とやり取りをお願いする。」
L「種族が違うとはいえ同じ世界に生ける者達を私達 人族が偏見の目で見て差別してしまった者達がいるのも事実です。巨人族の方々がこのような帰還となってしまい大変 申し訳ございませんでした。」
頭を下げるルーカス。
長「詫びを受け取ろう、人族の子よ。元はと言えば我等 巨人族間での揉め事が原因。今後、巨人族と人族がより良い関係を築ける治世になるよう互いの歩み寄りを大事にしたいと思う」
L「はい」
長との謁見を済まし第一秘書官に着いて移動する。
別棟に案内されて、
「遺体は此方へ」
とのことで、ベヒーモスに襲われバラバラとなってしまった身体の一部や欠損のあるオーク族を床に並べられた毛布の上に並べる。
皆で黙祷を捧げ、
「遺品は別室へ」
と言われて別室にて遺品を渡し最後にオーク族が書いたと思われる日記も渡す。
駐車場まで案内してもらい第一秘書官に別れの挨拶をして王宮をでて、再びドワーフ王国へ向けて車を走らせる。
ランチタイムをとっくに迎えていたが朝通った道のりを戻り巨人族領を抜けて休憩も取らずにひたすら車を走らせてドワーフ王国に再入国して町に一泊した。
お読みいただきありがとうございます。




