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ステルラ  作者: 智織
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第23話 <ドワーフ族と巨人族との交流1>

ドワーフ族と交流するお話です。

エルサーラ州の荒野をひたすら走り、昼休憩を挟んで、更に走り続けてドワーフ王国への国境の町に来た。

日暮れ近くになっていたので近くのモーテルで一泊して翌日。


〜☀︎☆☀︎☆☀︎〜


エルサーラ州知事と土柱様より預かった紹介状と、エルサーラ州知事が準備してくれたドワーフ族や巨人族に渡す土産、手荷物などの荷物検査をして入国手続きを終えていざ。




地図上でセニート王国王都から遥か西に行って西端に土柱様のいるエルサーラ州があり、そこから少し南東に行くとドワーフ族の住むドワーフ王国だ。そこからもっと南下するとオーク族やオーガ族などの巨人族の集落がある。同じ大陸内ではあるが巨人族領へはドワーフ王国を経由しないと行けない。

そんなことを地図で確認して先ずは、ドワーフ王に挨拶をする為に王宮を目指す。


エルサーラは赤土を含んだ荒野と砂漠だがドワーフ王国は見渡す限り砂漠地帯なので更に暑く感じる。紫外線を防ぐためにサンオイルを塗った上に長袖行動をしているが、王都では秋が深まりつつある季節とはいえ、ここでは出る汗が半端ない。


2時間ほど走り、砂漠ならではに土と水と藁を混ぜたアドベ(日干しレンガ)を使い建物同士を接近させて日陰を増やし受光面積を最小限に抑える建築を用いた独特な街並みが並ぶのが見えて来た。都心の方は思っていたよりも文明が進んでいるようだ。ただ、ドワーフ族の平均身長は130cm前後なので建物も低めのものが多く、すれ違う車も小さい。


暫く走り日が高くなり始めた頃に王宮に着いた。

門番に身分証と訪問許可証を見せて確認後、案内された駐車スペースに車を止めた。

車から降りたところで数人のドワーフに話しかけられる。


ドワーフ独特の地面まで届く丈が長くゆったりとした風通しの良い白や黒や青く藍染めをした民族衣装を纏いと砂や誇り日差しなどから身を守る為に頭に被り物をして一例に並んでいる。一番近くに立っている代表者らしきドワーフ人がセニート語で話しかけてきた。


「ようこそ、ドワーフ王国へ。

これより外交長官を担っています私がご案内致します。」

T「よろしくお願い致します。

こちらご挨拶の品に御座います。どうぞお受け取り下さい。」

と挨拶を交わしトレバーが品を渡して、案内してもらう。


城の出入り口や窓の位置が低めだと思いながら外交長官に着いて行く。城内に入る様子がなく建物をぐるっと周り庭を案内された。

王国内では珍しい植物が植えられている庭は見ていて面白い。こうして見ると同じサボテンでもたくさんの種類がある。

やがて庭の奥にある東屋の入口に案内される。


「此方より奥にある東屋にて国王陛下、王妃殿下 及び秘書官がお待ちです。どうぞお進み下さい。」

東屋にしては広く、奥の方に言われた男女のドワーフが並んでいて近くに衛兵もいる。

何故建物内では無く庭での対面なのか疑問を抱きつつもルーカスを先頭にドワーフ王の前まで進む。ドワーフ人と目線を合わせる為に片膝立ちをし右手を胸に当てて挨拶をするルーカス。


L「お初お目に掛かります。セニート王国第一王子ルーカス・フレデリック・ハワードと申します。後ろの彼等は私の旅に同行してくれている者達です。」

「よう来たよう来た。ワシがドワーフ国王たい。リカルド王は息災と?」

まさに好々爺たる風貌のドワーフ王。ドワーフ王妃も隣でにこにこしている。


一歩下がったところに立っている秘書官らしき人物が

「失礼致します。私、ドワーフ王国にて秘書官長を務めています。皆様、どうぞお立ち下さい。

本来でしたら建物内 玉座の間にてお迎えするところこのような庭園にて失礼致します。理由と致しましては、私共ドワーフ王国の建築の1フロアの高さが2メートルほどとなっておりまして人族の方をおもてなしするのに館内に入れなくはありませんが圧迫感を感じると言われたことが御座いまして、近くに迎賓館も有りますが、本日は天気も宜しいので此方にご案内させて頂きました。どうぞ悪しからず」

秘書官長の説明と城の窓の位置やドワーフ族の平均身長を踏まえて納得した一同。

挨拶が終わり秘書官長が

「この後、お食事のご用意をしております。準備が出来ますまであちらの温室をご案内させて頂きます。」と言い、再び外交官長がきた。


「ルーカス様、お連れ様方、此方へどうぞ」と温室に案内してもらう。

温室内は広く植物を展示しているブースと、砂で出来ている彫刻でドワーフ王宮や寺院などの建物、動物や植物などがリアルに再現されているブースがあり見ていてとても面白い。館内はエアコンが付いていたが少し汗ばみながらも温室見学を楽しみ再び東屋へ。


*○*○*


テーブルにつき並んでいる食事を眺め、ドワーフ国王の食事の挨拶を受けて食事を始める。


炭火でじっくり焼いて大きくカットされたヤギ肉のニャマチョマや小麦粉を薄く伸ばしたピザ生地を焼いた様な形のチャパティ、牛肉と野菜の煮込み料理カランガなどがあり、始めは食べ慣れず遠慮がちに食べていたが、舌が味に慣れてからは全体的に美味しかった。

他のメンバーもそんな感じの様子で食事を進めている。


食事をしながらドワーフ王は

「リカルド王とは3年に一度の国際会議 以外リモート対話が多かね。他種族同士で交流する様になってから仲良うしちょってもらっとうとね。

セニート王国の豊かな土地で育った小麦や野菜、織物とうちの鉱山で取れた鉱物や職人が作った武器、防具、アクセサリーなどを交易しちょる。輸出入の直接のやり取りしちょうエルサーラ州とは塩梅ようさせてもらっとうとね。」


L「ありがとうございます。我が王国 北部は小麦の産地、南部には綿花 栽培が盛んで織物に力を入れている地域です。

またドワーフ王国で発掘される鉱石は品質が高く加工された品物も一流。

私もモンスター討伐をする際にドワーフ国産の剣を愛用させて頂いています。」


「この後、時間あるゆうなら外交官長に武器防具の加工工場まで案内させよう思うちょっとね。どげんね?」

L「ありがとうございます。是非 拝見させて頂きます。」

「うむ、よかよか。外交官長、後 頼むたいね」

「畏まりました」

食事が終わりドワーフ王へ挨拶を終え外交官長に先導してもらいながら車で武器防具の加工工場見学へ。


*○*○*


工場に着き敷地内の駐車場に車を止めて外交官長の案内に従い工場見学する。

工場施設建屋は熱が籠らないように天井が高く数ある煙突からモクモクと煙が上がっている。


工場内に入った上階部分を歩き階下に見える加工現場を見学する。耐熱ガラスで覆われていて階下の熱気までは伝わってこないが、熱くなった鉄や鋼などを汗を掻きながら打つ姿や、煌々と燃える高炉に向かっている姿が見える。

まさにファンタジー世界のザ・ドワーフの姿を見てわくわくする男性陣と、防具や小物などの縫い付けや仕上げ、アクセサリー作りなどの加工場には女性スタッフが多く働いているのを感心して見学する女性陣。

一通り現場見学も終わり隣接するショップへと案内される。分かってて着いてきたけど商魂 逞しい。

其々気になった物を見せてもらい品質チェックと値段交渉をフェルナンドに任せていくつか購入した。


工場見学を終えて陽がだいぶ傾きかけた夕方、巨人族の長が住む集落への道順を訪ねる。


ドワーフ王国より南にある巨人族領へ入国するには間に流れている河を越えるため橋を渡る必要がある。

外交官長はドワーフ王国と巨人族領の地図を開く

「ここドワーフ王国と巨人族領を結ぶのはこの大橋のみ。この大橋を渡ったここから巨人族長の住むこちらの地域へは車で3時間ほどかかりますので、今からですと夜の到着になってしまいます。そこで、本日はここから30分ほど距離にある、此方の宿泊施設をご利用ください。

施設には予約を入れました。

明日、施設から大橋までは2時間強ほどで着きます。

大橋の両サイドには通行門があり只今 通行門と巨人族領の入国手続きの連絡を取っていますので明日にはスムーズに巨人族領への御目通りの運びとなるでしょう。此方の地図はどうぞお持ち下さい。」


T「各所への連絡や宿泊施設の予約までありがとうございます。また本日は王宮内の温室や加工工場見学のご案内までして頂きありがとうございました。今後もより良い国交が続けられますよう努めてまいります。ありがとうございました。」


「旅の続きのご無事をお祈りしています。本日はありがとうございました。」


*○*○*


外交官長に別れを告げて今日の宿泊施設に向けて出発。乾燥地帯の中を走り到着。

道中 何事も無く無事 宿泊施設に着いてチェックインする。その施設は国交のため巨人族も利用することがあり、ドワーフ用と巨人族用の建屋があるらしい。

身長120〜150cmほどのドワーフ族とゴブリン族に対し種族にもよるが2メートル超えもある巨人族が利用する平家建ての高級な部屋をあてがわれてた。

ドワーフ族は朝早くから活動し夜は早めに就寝することが多く夕食は質素らしい。

夕食はドワーフ流サンドイッチ。


今まで学園の行事や夏季休暇で地方に出向いたり、冬季の社交や外交目的で城に滞在する他国民や他種族と挨拶程度の会話をすることはあったが、ルーカスにとって初めての国外。


他種族との交流や文化の違いに触れて新鮮な気持ちだが、自国を代表しての外交でもあるので少し緊張しつつ夜を明かすのだった。


お読み頂きありがとうございます。

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