第19話 <エルサーラ2>
州知事邸で、それぞれが別行動するお話です。
〜☆☀︎☆☀︎☆〜
朝、食堂へ行くと、
ワンプレートの中には、
パンケーキ、ペルベルオムレツ、トマトやパプリカ ズッキーニなどを細かく切った生野菜、ミントティー。
パンケーキにはバターとハチミツがたっぷりと掛けてあり、一枚一枚が薄く小さ目に焼いてあるからついおかわりをして何枚でも食べられる。
ペルベルオムレツは、この地方で昔から食べられているトマトの酸味を活かして玉ねぎやピーマン パプリカなどの野菜とスパイスを効かせた中に、卵を落として目玉焼きにしたり、解いた卵を入れてオープンオムレツにした料理。
スパイスとトマトの酸味がマッチしてて美味しい。
生野菜も新鮮だし、ミントティーで口の中をさっぱりさせる。
食事中はエルサーラ州の名産、グルメ、よく出るモンスター、改めて保護地区でのルールや各モンスターの生息位置、環境などを話し、それとルーカスの昔話を少々。
「ルーカス様、皆様、お食事は、お口に合いましたでしょうか?」
L「ああ、美味かったよ、ご馳走さん」
T「環境保護地区の貴重な話も聞けたし、充実した時間が過ごせました。」
「何よりのお言葉でございます。では本日は、知事館内のご見学やお部屋でごゆっくりと御寛ぎ下さいませ。」
と知事は言い、今日は一日ゆっくりさせてもらう。
男性陣は一人一部屋。
イブァンは、武器の手入れをした後、王国に入ってからの日々を振り返って
I(セレーナ様の腕輪が外れて本当に良かった。父上も心配しているし知らせたいが電子連絡や手紙は出せない。何か別の方法で連絡が取れるといいが。
父上も俺達と別れた後は、帝国西側でのモンスターの間引きや支援をしてから帝都へ帰還するという計画だ。予定ではもう少し演習場で過ごしてから帝都に向かう手筈だが俺たちやセレーナ様が一緒に帰ってこないと知った皇族がどうなるか。父上、どうかご無事で)
フェルナンドは、街中や移動中、戦闘中にも構わず隙あればカメラを構えシャッターを押す。
場合によってはピントを合わせられないので失敗画像も有り整理をして今日みたいに時間の取れるときに写真に出来る様にプリンターと写真紙、アルバムも持参している。
F(うぅわー、結構ピンぼけしてるのあるなー、俺の腕もまだまだだねー。でもこの辺は綺麗に写ってるねー。お、これなんか傑作じゃん!)
と、趣味に明け暮れる良い時間を過ごしていた。
トレバーは、旅の道中に提出予定の反王政派が読んでも差し障りのない旅の報告書を書いている。
王都を出発してからの出来事、出入金額、討伐モンスターの数と戦闘内容等を記入する。
T(ふぅむ、ここまでの内容は報告書へ、こっちの内容は書けないが思い出として日記へ。
討伐依頼を多めに受けたが、まだ出費のが多いな。
さて、どうするか?)
などと考え、その後 今後 同じ様なモンスターに遭遇したらどう戦うかを瞑想して過ごした。
女性陣はあえて二人一部屋。
自分の事は自分で出来る様になりつつあるセレーナだが補助を必要とする部分もまだある。心配症で気遣い屋なナディアはセレーナを見守りながら行動をする。
食事やトイレは側で見守りながら着替えや湯浴みはお手伝い。少しずつ自分でやれる様になりたいセレーナと見守りたいナディア。
幼女と母親みたいだが、仲良く過ごしている。
N「セレーナ様、ご不便は感じていることはありませんか?」
S「食事とトイレは出来る様になった。着替えと湯浴みまだ手間 取るな。あと王国の者たちの言葉がよく分からない。」
N「では私とセニート語を勉強しましょう。お教えしますね」
と会話しナディアによるセニート語レッスンが開始される。
シルビアとジョナスはルーカスの部屋で寛いだのち明日の夜は[環境保護地区]にあるエリアでテント泊予定なので今日は早めに就寝する予定だ。
L「なぁ、シルビー、セレーナの魔法や討伐を見てどう思った?」
Sy「モンスターを見つけては魔法を撃って全てを一撃で戦闘不能にしてたな。一応お主達が相手にしていたモンスターには手出ししてなかったが。
言うなれば、作戦も連携もなく単独討伐ってところか。
今まで、映像に映ってたあの帝国の小僧に殺せと命令されては、その場に居る敵と見做されたもの全てを一撃で屠ってたようじゃったしな。
誰かと一緒に何かをやる事がなかったのじゃろうから、その辺りの連携や作戦を立ててからのやり方を教えてやると良い。」
jo「あとあの娘、喋り方や態度が戦闘時と他で少し変わってたぜ。どちらもぶっきら棒な話し方や態度だが、戦闘時は上官が下の者に命令するような感じになってたな。」
L「お、よく見てるな。」
Sy「小娘が昨日 使った魔法は
蜂は氷漬け、と闇での反射、兎は礫、ベヒモスには雷。と周りにいるお主達や森の木などへなるべく影響が及ばぬよう彼奴なりに配慮して放つ魔法を選んで使ったのやもしれぬな。」
jo「確かに。命令されてる訳じゃないから何の魔法放つかはあの娘次第だけど、森で使ってよい魔法と避けるべき魔法を選んで放ってる感じは見受けられたぜ。」
L「なるほど」
Sy「ようやく一人だった世界から出て来たんじゃ。仲間と一緒に闘う良さを教えてやるとよい。戦闘以外のこともな。」
L「そだな。これからだな。
そんな感じで、昼食後もゆっくり過ごさせてもらってからの夕食。
タジン鍋、ブリックなどスパイスを分断に使った料理だ。
今回は、鶏肉と玉ねぎをスパイスを混ぜたマリネを専用の鍋にオリーブオイルと共に入れて煮込んだこの地方の名物料理、タジン鍋。
ひき肉と玉ねぎじゃがいもを炒めて、アクセントにチーズ パクチー アンチョビを入れて、一纏めにして卵と一緒に衣で包んで揚げたブリック。
雛豆目と牛肉をトマトなどの野菜と炒めてからスパイスを共に煮込んだスープ ハリラ。
サラダやクスクスと一緒に食べて、バナナとアボカドのスムージー。これは美味い!
この地方はフルーツが豊富だから喉が渇いたらフルーツジュースを飲むことが多い。
食事を終えてから州知事と[オーク族]に関して話をする。
話を聞き終えた知事は複雑な顔をしながら、考えを纏めている様子で、
「改めまして[オーク族]拘束の依頼に対応して頂きありがとう御座いました。
ドワーフ族王国と巨人族領への連絡は早々に対応 致します。
また、入国に必要な書類や各国への手土産なども早急に準備致します。」
L「あぁ、よろしく頼む。準備次第、国境の町まで運んでくれると助かる。」
「承知 致しました。」
その後、湯浴みを終え就寝のため客室に向かい1日を終えたのだった。
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