第19話 <エルサーラ1>
森の中でダークな経験をしたあとということで、セリフが少なく淡々とした文章になってしまいました。
逢魔が時、西の大森林で目撃したベヒーモス。
日常では見る事のない異様な光景。
襲われたのがオーク族とわかりベヒーモスを退治。遺体を回収し誰も口を開かない中、発見現場近くに結界を張りテントを出して一夜を過ごした。
〜☀︎☆☀︎☆☀︎〜
朝、テントを片付けて出発。
昨日の出来事で皆 口数がない。
そんな中、暫く歩くと一台のトラックを見かけた。こんな森の奥に止まっているのが不思議で警戒しながらも近づいてみる。
目の前までくるとタイヤはパンクしており、持ち主が見当たらない。ドアを開けてみると少しの荷物が入っていた。車の中を色々と物色していたら日記らしきものを発見し悪いと思いながらもページを捲る。
ルーカスは何が書いてあるのか読めず、そのときジョナスが覗き込んできて
jo「おい、これ巨人族が使う文字だぜ」
と言いシルビアを見る。
シルビアも日記らしきものを見て
Sy「車ごと回収するのじゃ。」
と言われたのでルーカスは鞄に車ごと回収した。
それから森を抜けて、いつもの車を出して赤土混じりの長閑な平野を通り暫く走る。
やがて遺跡が多く魅惑的な町が見え始める。
本来なら、屋台や大道芸人で賑わう広場や、スタイリッシュで歴史がありながらも全体が絵画の様な雰囲気のファッショナブルな庭園、迷路の様なスーク(市場)、歴史あるエルサーラのシンボルでもあるミナレット(四角柱の尖塔)があり、ゆっくりじっくりと散策するべき魅力いっぱいの街なのだが、オーク族の件を少しでも早くギルドや州知事に報告したい為に、休憩を挟みつつも半日以上 走らせ中心街に入りる。
車をタブレロに戻して、先ずはギルドで、倒した蜂、兎の討伐完了報告をしにカウンターへ行くとギルドマスターの部屋へ案内された。
蜂蜜とローヤルゼリー、兎肉は自分達で使う予定なので、それ以外を換金。
蜂の毒は、解毒剤や麻酔の材料になり針は、加工して縫い針や釣り針になるのが五十ニ本分。
兎の毛皮は、防具やコートの材料になり
角は、鏃になるのが 九匹分。
それなりの報酬が貰えた。
次いで、[オーク族]に関して事情を話す。事情説明後 依頼完了として報酬を受け取った。
これは依頼を出した巨人族に渡すつもりだ。
一通りの話が終わり近々 入る[環境保護地区]でもある荒地に向かうのでエルサーラ州知事を訪ねる予定でいる旨を話すと、先触れを出してくれることになった。ついでに[環境保護地区]に生息するモンスターの討伐依頼をするために討伐対象の一覧を見せてもらう。
なんだかんだで金欠ぎみなので少し多めに依頼を受けようと話ついた。
[大ムカデの足 C 1匹 環境保護地区内]
[大蠍の毒針 C 4本 環境保護地区内]
[レッドバットの羽 D 6羽分 環境保護地区内]
[ブルーバットの牙 D 6羽分 環境保護地区内]
[キラー土竜の爪 D 4匹分 環境保護地区内]
[ブラウンホークの爪.嘴.翼 C 1体分 環境保護地区内]
[バウンドファングの爪.牙 C 5匹分 環境保護地区内]
[ゴーストの空の魔石 D 5体分 環境保護地区内]
[リビングデッドの空の魔石 C 3体分 環境保護地区内]
[ナイトバットの羽 D 7羽分 環境保護地区内]
[青サボテンの実 D 20個 環境保護地区内]
合計 12のクエストを受注する。
広大な荒地でサボテンや痩せた植物しか育た ないエルサーラ州では家は出せない。
なので日も暮れてしまったので今夜は街中の宿泊施設で1泊し明日エルサーラ州知事館に顔は出す予定。ギルドでのやり取りを終えて部屋を出ようとしたタイミングでノックがかかる。
ギルドマスターが返事をして、職員が入室しギルドマスターに話かけ一旦 部屋を出て行く。
再びノックが聞こえてギルドマスターが返事をすると隊服を身に纏った壮年な紳士が入室してきた。
「失礼致します。わたくし、エルサーラ州知事館 警備を担当する者です。
ルーカス王子様、御一行様。
エルサーラ州知事の命によりお迎えに上がりました。」
ルーカスは仲間と目を合わせ頷き合う。
L「分かった。」
ギルドマスターの部屋を出た後、ギルド内にいる者達の注目を浴び、ギルドの外も大騒ぎになっている。注目を浴びたく無かったから認識阻害をかけて行動していたのだが。
仕方がないと諦め、王子様スマイルを見せて手を上げて、観衆が見守る中、迎えにきた車に乗り込んだ。
*○*○*
エルサーラ州知事館。
セニート王国にある各州の州知事館には広大な土地の中に知事館と各州独自の史料館や博物館、その他 施設や公園、知事家族が暮らす知事邸がある。案内されたのは知事邸。
出入り口には幾何学の繊細な彫刻と手の込んだタイルの模様が特徴的な邸。
ルーカスの父方の祖母つまり現国王リカルドの母ザフィーラの実家で今は祖母の甥にあたる人が当主だ。城で何度も会ったことあるがいつも祖母を介してのやり取りをしているので、祖母が一緒にいない今は少し緊張する。
門を潜り白を基調とした服で纏め髭を生やした褐色肌の知事を始め、この地の民族衣装で纏めた邸の人間が一同に揃い迎える。
「ようこそお越し下さいました。ルーカス王子様、御一行様。」
褐色の肌、角刈りで体格の良い外戚にあたる州知事に話掛けられ、
L「あぁ、世話んなります。」
と挨拶し
「食事の準備をさせています。どうぞ此方へ御入り下さい。」
知事自らの案内で邸の中へ入り ぞろぞろと食堂に移動する。
ルーカス達は指定された席に座り知事の合図で料理が運ばれてくる。
クスクスを使った遅めの夕食だ。
グリルした骨つきラム肉、ビーンズと野菜をトマトと煮込み一皿に盛る。スパイシーなラム肉とトマトの酸味でさっぱりした煮込み汁で味付けしたクスクスも美味かった。
食後、近々行く予定の[環境保護地区]での注意事項と移動方法、受注中の依頼書を見ながらどの辺りにどんな魔物が住んでいるか地区内のエリア迄のコースをどう進むのかを知事に相談する。
その後、夜は冷えるので「湯浴みを」と言われ客室に案内してもらったあと風呂へ。
この辺りは荒野が広がり砂漠化しているので水が貴重だ。
なので水浴や沐浴が多い。普段、王都やツリーハウスではシャワー浴が多く時には浴槽に湯を張り入浴もする。
(郷に入っては剛に従え)ということで。
湯浴みを終え、夜も更けてきたので今夜は就寝する事にした。
お読み頂きありがとうございます。




