第17話 <買い物1>
今回は青年男子が買い物をするお話です。
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ルーカス達が[試練の旅]に出発して一週間ほど経った朝、[偽りの腕輪]が外れ記憶を取り戻したセレーナはベッドで目が覚めた。
着替えはまだ手伝ってもらったところもあったが、今までは食事補助やトイレ補助も必要だった自分は、ナディアに見守ってもらいながらも一人で食べ、一人でトイレで用を足すことが出来た。
皆でリビングに集まり今後のことについて話をする。
L「よし。皆 集まったな。
仲間も増えた事だし、此れからこのメンバーで行動するが、まず足らない物は無いか?
場合によってはどっかのホテルや宿を利用することもあるが、この家があるから基本、別の場所に移動してもこの家で寝泊まりを考えている。
荷物は家に置いておけるから量は心配しなくていい。食材、服や家内で使う日用品、回復薬など、必要なものが有るならこのリーライズもしくは河を挟んで隣のリヴァーゴ州、目的地である土柱様の居る荒地を管理しているエルサーラ州の何処かで買おうと思う。」
T「品揃えを考えるならリヴァーゴか」
F「エルサーラは王国の他の地域と比べるとだいぶ環境が違うからねー。品揃えや品質管理の大変さを考えると難しいみたいよ」
L「お、さすが商人の息子。よく解ってんじゃん。じゃ、寄るならリヴァーゴだな」
I「俺、服と小物を少々見たい。」
F「あ、俺もちょっと買い物したーい。暇な時に遊ぶ物カードくらいしか持ってきてないから皆んなでやれるボードゲームや画面対戦用ゲームやコントローラー欲しくない?」
L「お、いいなそれ。んじゃ任すわ」
N「わたしとセレーナ様も服と下着、小物類、あと食材も見たいわ」
L「よし。じゃあ、リヴァーゴで買い物してからエルサーラに入るでいいか。ナディア、食材は適当でいいなら、ギルドで討伐完了報告と次いでにクエスト受けた後に俺達で買うがいいか?」
N「あ、じゃあリスト書くのでお願いします」
L「了解」
話が纏まり出発準備を済ませ家を出る。
エリアに張った結界は時間経過で解かれていたが、利用者が居なかった様で他者に見られる事なく外に出られた。ツリーハウスがタブレロに戻り別の小さいタブレロをラーマでタッチし車にする。
I「本当に便利なものだな」
N「板があっという間に家や車になるなんて」
L「他言無用な。あと、外ではシルビーとジョナスはテイマーが連れてるお供ということにしてるから会話は出来ない。」
I.N.S「「「分かった(わ)」」」
車に乗り込みリヴァーゴ州の市街地へ移動しPAに車を止める。
L「んじゃ、昼ぐらいの時間になったら飲食店街入口集合な。何かあったら連絡くれ。シルビー、セレーナとナディアの買い物に一緒に行ってくれ」
シルビアは一つ頷きセレーナの元へ行く。
ルーカスとトレバー、フェルナンドとイヴァン、セレーナとナディアの三組に分かれて其々の目的の場所へ向かう。
*○*○*
討伐報告をしに冒険者ギルドへ来たルーカスとトレバー。
中に入って、土柱様のところに行くまでに出来そうなクエストを大画面で探す。
L「トレバー、彼奴らの実力どう思う?」
T「セレーナは分からないが、修行部屋での模擬戦や連携を見てる分には、俺達について来られてると思う。問題ないんじゃないか?
あと、財布を握ってる身としては、人数も増えゲーム機器も買うことだしエルサーラに着くまでにそれなりの数のクエストを受けたいところだな。」
L「だな。じゃあ、道中の森で、
[グレートラビットの毛皮 D 10匹分 リヴァーゴ州近隣]
[ハンタービーの針 C 20匹分 リヴァーゴ州近隣]
は、どうだ?」
T「いいだろう」
[オーク C 6体(拘束) 西の大森林]
L「あと、[オーク 6体]って書いてあるが、[オーク]ってあの[オーク族]のことだよな?何か訳ありっぽくね?聞いてみようぜ」
T「何か面倒なことになりそうだが…。ルーカスが知りたいなら付き合う。」
話が纏まり受付へ行き討伐完了報告と報酬を貰い、大画面で見たクエストを受注する。
[オーク]族拘束に関して受付に確認すると、
巨人族でもあるオークだが罪を犯し巨人族領地から逃走。エルサーラ州でしばらく過ごしていたが人族との間にトラブルが起き逃走。
以降エルサーラ州内でオークによる盗賊被害が複数起き、エルサーラ州知事はドワーフ族を介して巨人族の長に巨人族領への引き取りの相談もした結果、
[巨人族領内でも人族の世界でも罪を犯した。我々 巨人族が罪人を捉える為に人族の地に大勢で押しかけるは困難。拘束の後 連絡を。]
と言われ拘束対象となった。とのことだった。
兎と蜂、オーク族 拘束の依頼を受けギルドを後にして食材を買いに市場へ行く。
不思議鞄に入れれば品質保持は出来るので適当にパスタ、小麦粉、米などの穀物。野菜と女性陣に果物。数種類の肉と調味料も買う。
L「後はー、器やカトラリーは足りてるよな?乳製品はこの間のオートックホムルで買ったのまだあるし」
T「菓子とジュースと珈琲 紅茶くらいは寛ぐ時に欲しいんじゃないか?」
L「お、そうだな。」
と言いながら財布の紐が許すギリギリの金額まで食材を買う。
T「此れは、受けたクエ以外にもやれる事をやってかないと金が尽きかねない厳しい状況だな。世のお母さん達の苦労が身に沁みた。」
L「だな。ちょっと買い過ぎたか?」
T「一応、経費以内には収まった。」
L「んじゃ、いい時間だし集合場所に向かうか」
*○*○*
フェルナンドとイヴァンは、
ますばイヴァンの服を買いに服屋へ。幾つかの部屋着と下着を買う。
他に武器と防具も新調する予定だ。
基本、自前の服より帝国兵士の服装で行動することの方が多かったイヴァンはセンスというものが分かって無かった。
側に居てそのセンスの無さを見ていられなかったフェルナンドは、イヴァンの選んだ下着や部屋着を見て物申した。まずは、
F「イヴァン、せっかく背が高くて顔も良いんだからもっとお洒落しようよー。」
I「え?俺、基本 兵隊服で行動が多かったからよく分からなくて」
F「予算は?」
I「この後、防具屋に行って防具一式と、武器屋でハンマーも新調したいから室内着にかけられるのはこのくらい」
と、金額を伝えて
F「よーし、じゃあ幾つか見繕っていくから選んで。買っても良いと思ったら買い物籠に入れなよ。」
I「あ、あぁ。分かった。」
F「先ずはあっちの下着コーナーからねー。」
と言いさっさと歩いていく。
F「今はこっちのタイプよりこっちのタイプの方が主流なんだ。でー、予算を考えると下着に使える金額はこの位だからー、此れが値段の割には通気性や肌触りも良いし履き心地的にもお勧めかなー。ついでに靴下はこれねー。破れにくいしムレにくいよー。」
と言いながら次々とチョイスしていくフェルナンド。イヴァンはフェルナンドの勢いに少し押され気味になりながらも着いていく。
F「室内着はこれからの季節と目的地を考えてー、上5着、下3着くらいは欲しいなー。じゃまずは下からね。これとこれとこれー」
と言いながらサイズ確認してはイヴァンの前に10着以上持ってきた。イヴァンはその中から値段も考慮しながら選び鏡の前で合わせてみる。3着まで絞り、次は上の服だ。
フェルナンドはまた次々と服を選びながらサイズ確認してイヴァンの前に20着ほど持ってくる。
F「選んだズボンに其々合う様に持ってきた。このズボンにはこの3着こっちのズボンにはこれとこれ」
と言いながら組合せていき、最終的に6着まで厳選し購入した。
F「よーし、次は武器防具だねー」
I「フェルナンドって買い物する時はいつもこんな感じなのか?」
F「そうだねー。商会の商品で色々な品物は見慣れてるし、品質や値段、使い心地、特徴など商品見たらだいたい分かるかなー。」
などの会話をして、リヴァーゴ州にあるチャップス商会へと足を運ぶ。
F「イヴァン、武器は剣と斧だったよね?」
I「おう」
と確認しながら商会に入ったら、店内にいる男性が声を掛けてきた。
「フェルナンド様、ようこそ。当店へ立ち寄って頂き有難う御座います。」
F「ちーす!お疲れ様ねー、ちょっと彼の武器と防具が欲しいから寄らせてもらったー。彼、剣と斧を使う前衛。彼に合う防具一式、見繕ったげて。因みに今、ルーカスとトレバーは別行動中ー。」
「左様で御座いましたか。では、お連れ様、先ずはサイズを測らせて頂きますので此方へ。」と言い支店長は店員に声を掛けて、イヴァンを奥のフィッティングルームへ案内する。
その間に、予めイヴァンの剣と斧を一度持たせてもらい、重さと形状を確認していたフェルナンドは、
F「支店長ー、幾つか彼の体格に合う剣と斧を見せてくれる?後 靴と小物もねー」
と話しているうちにイヴァンのサイズ確認が終わって幾つかの防具を出されたフェルナンドは
F「えっとー、前衛だから、攻撃.魔法攻撃.毒.麻痺.混乱辺りの軽減か無効が有るのが良いか。」
ぶつぶつ言いながらイヴァンの意見も取り入れつつ防具や小物を選ぶフェルナンド。
F「じゃあ、これとこれ、靴はこれ、小物はこっちとこっちとこれかな。支店長ー、これ全部で幾らになる?」
「計算致します」
店員に計算をさせて
「合計金額此方になります。」
F「んー。ちょっと予算オーバーだな。これとこれ、あとこれ。値引きしたらどうなる?」
「会長より話は承っています。頑張って勉強させて頂いて、この金額までなら…」
F「んー。まだオーバーだな。イヴァンどう思う?」
サイズを計り終えたイヴァンは防具一式の機能を見て、ここまでの機能が着いてこの値段なら寧ろ安い方だと思うが、納得して無さそうなフェルナンドを見て、
I「俺、王国の相場分かんねぇしフェルナンドに任せる」
と答えたら、店内の雑貨コーナーに目を向けていたフェルナンドは其方に移動して
F「OK!じゃあ、防具一式は指定の値段でいいからさ、俺達、宿 泊まるよりなるべく頑張って自炊自活しよーって話になって、エリアの炊事場で使うこの辺のキッチングッズとこの種類のタオル10枚くらいとーあと、洗濯洗剤と最近新しく売り出したアメニティ 一式も買うからさー、こっちの日用品類を全部でこの予算で色々オマケしてくんない?」
支店長と話をしているフェルナンドを見てイヴァンは自分が買う予定の防具一式の予想していた値段より安い。しかも日用品色々買ってこの金額はお得だ。
お陰で予定より少しいい武器が買えそうだ。と心の中で思い、支店長は半ば諦めた様子で、
「フェルナンド様には敵いませんね。では、防具一式は其方のご予算で、日用品は合計で此方の金額にさせて頂きます。」
フェルナンドは満足した様に、
F「わー、支店長ありがとう!じゃ、後は武器だねー」
と言ってさっさと武器売り場へ。
F「先ずはイヴァンが自分で選んでみてー」
と言う。イヴァンは幾つか選んで、
F「こっちも試してみてねー」
と、イヴァンが選んだ物とは別の物も並び、全部で七点の剣と斧をカウンターに並べて、
形、重さ、デザイン、予算、後 鞘からの出し入れや手に持ったり携帯時の様子などを色々試し一つ一つ絞る。
結果的に予算内で納得のいく買い物が出来、これからの生活用品も安く購入出来たフェルナンドとイヴァンはほくほく顔で集合場所へ向かうのだった。
お読み頂きありがとうございます。




