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草加部が考えていたこと。②

「もう一つなんだけどさ。」


草加部は真剣な表情だ。


「グリミーなんだけど、俺はこれまでのことが許せないんだ。なかったことにもできない。腹いせにさ、グリミーをキャラクター化して儲けてやろうよ。」


「キャラクター化?」

ピンと来ない感じだった。


無理もない。


「うん。キャラクター化。」


「かわいいやつですか?」


「いや、マスコットとかグッズじゃなく、俺も受け売りで曖昧なんだけどさ、キャラクター化というのは、フィクション作品とかで登場人物にするということ。性質を持たせて役を与えることらしいんだ。ネットで調べただけなんだけど。」


「うおー」


「ハラスメントの化身グリミー。頑張って本を書こう。ゆくゆくはハラスメント撲滅運動のポスターや冊子に載るくらいにして。ハラスメントと言えばグリミーとなるくらいのやつ。そしたらグッズを作って売ろうよ。」


大沢君が乗ってきた。

「いいですね。イラストは?」


「大沢君 頼む。かわいいやつ。」


「えー、カッコ悪い感じでよくないですか。」


そうだ、ハラスメントはカッコ悪い。カッコ悪くて醜くていい。こうなりたくないと思わせるような。


「そうだな。そうしよう。それで頼む。」


「絵とか苦手です。」


「何とかして。」


「本の内容はどうするんですか?」


「グリミー宇宙からの襲来みたいなやつでどう?国際宇宙ステーション(ISS)に掴まってやってきて、落下傘で降りてきてハラスメントするみたいな。」


大沢は想像してニヤニヤしながら、


「そうですね!腹いせにキャラクター化しちゃいましょう。」


「儲かったら会社作るぞ。」


「うおー。凄い。」

「大沢君、社長やってくれ。」

草加部もいい歳だ、これからの若い世代を育てたい。自然に涌き出た感情だった。


「いや、社長は草加部さんじゃないですか。」


「俺は常務、専務は仁田さん。俺と仁田さんは代表取締役だ。大沢君は社長だ。」


大沢くんは笑いながら、

「雇われ社長?」


草加部も笑っていた。


仁田(ニタ) 良介(リョウスケ)(46)、もう一人の夜間作業員だ。ダブルワークで本業は半導体の工場で検品作業をしている。自宅は草加部と近所で、二世帯住宅で三世代6人で暮らしている。夜間作業員は仁田良介を含め三人でシフトが組まれている。昔はサーキットでドリフトテクニックを競っていたらしい。


「じゃあ、仁田さんに言っといて。そうなったからって。」


大沢は笑った。

そのあと、会社名はどうする?本社の陰謀で、ここを潰すためにグリミーが派遣されたというのはどう?会社ってどうやって設立するんだ?資本金てなんだ?みたいな話しで花がさいた。


そうこうしてるうちにピーピーピーという入場テーマが聞こえてきた。


草加部と大沢は反応した。

「来た?」

「そうみたいですね。」


北日本便の中沢さんだ。この便のドライバーはグリミー化していない。だけど、たまにそれっぽいところが出ることがあり、“どっち側だ”と思うことがある。半グリ?


草加部と大沢はホームに向かった。

そういえばチョコレートを食べていない。


ーつづくー

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