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草加部が考えていたこと。①

草加部は話しを変えた。


「ところでさ、前から考えてることがあったんだけど、所長も変わったし。」


大沢君は、今までスマホから目を離さず話してたが、草加部を見た。


草加部が、続けて言った。

「2つある。」


大沢は体も草加部に向けた。


「簡単に言うと、ここは、今まで野放し状態だったということだよな。」


大沢君は黙って聞いていた。草加部は続けた。


「管理が行き届いてないから、配達ドライバーと大型ドライバーは、言葉巧みにもっともらしい理由を付けて、作業員に押しつけてきたわけだ。特に夜間作業を見せしめ的に吊し上げて作業員に言うことを聞かせてきたわけだ。」


大沢君は頷きながら聞いていた。


「そこで、今度の所長を巻き込んで、各職種の役割分担を明確にして、役割に線引きしないか?」


「線引き?」

「そう。線引き。」

「どういうふうにですか。」


「例えば、大型ドライバーの仕事はどこからどこまで? これと同じように、配達ドライバーと構内作業員のも決める。」


「いいですね。」


「おそらく、そもそもは明確だったはずだよ。それが、いつからかこうなったと思う。」


「グリミー?」


「これは想像だけど、発端はグリミーじゃないと思う。噂ではあるんだけど、なんかチンピラみたいな見るからにヤバい風貌の配達ドライバーがいて、そのチンピラが構内作業員を怒鳴りながらいいように使ってたらしいんだ。特に、カイさんと、その時はバイトだった嵯峨を。それがひどいもんで、そのチンピラ中心に作業員は仕事をしてたらしい。それで他の配達ドライバー達も、そこばかりおかしいだろ。こっちもやれ、やっておけが始まって、カイさんや嵯峨だけじゃなく、グリミーも含めて他の作業員も振り回され始めた。こういうことだと思う。」


草加部は続けた。


「グリミーは、そういう状態の中で堪えられなくなってきて、カイと嵯峨がやり始めたからこうなったんだ!夜間がもっとちゃんとやらないからだ!と、自分に矛先が向かないように周りに吹き込み、自分はちゃんとやってるアピールをして、グリミー化して今に至っている感じだと思う。」


「悪いのはチンピラですよね。」大沢は口を挟んだ。


「そもそもはそうだと思う。それを言いなりになって媚び売って、元々の性格もあって、グリミー化したのが東藤さんだ。」


「なるほど。」


「そこで、線引きをしてルール化して無法地帯から秩序ある営業所に変えたいと思ってんだ。」


草加部が言っているのは、

弱肉強食の秩序のない野生の王国から管理が行き届いた動物園に変えたいというものだった。分かりやすく言うとこういうことだ。


大沢が「いいですねっていうか、それが普通じゃないですか?」


「その通りだ。改革しよう。」


「できんですかね~」と大沢。


「やるんだよ。奇跡は起こすもんだって聞いたことねえか?」


大沢は、

「奇跡を起こす。」と、はにかみ、現実味を感じられなかった。


草加部は、「やる!貫く!」と言い切った。

草加部は、こういうことは、順番に丁寧に進めたほうがいいと考えていた。


「もう一つなんだけどさ。」


ーつづくー

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