第44話
「そろそろ、つぎいくか……。」
同じ学校で思い出がもう一つあるんだよな。
「ミユとの思い出の場所だな……ここは。」
ミユは当時いじめにあっていて、限界が来たあの日教室を逃げ出してしまった。
僕は周りの目など気にせずミユを探したら、この武道場の裏の放置された倉庫のなかにいた。
ここは隠れ家的な場所で、ピンクな噂が広がっている場所だが実際は誰もここを使っていない。
ミユが駆け込まなければ行かなかった場所だ。
ミユがしょげてたのをよく思い出すよ。
なんだか、ハムスターみたいで可愛かったんだよな。
思わず、頭ポンポンしちゃったんだよな笑
中学以来だったから緊張したんだっけな。
「また、そういう事が出来たら良かったんだけどな……。」
なかなか難しいこともあるしな……。
「よし、気を取り直して次に行くぞ!!」
って時間的にもう最後の場所に行かないとな。
灯台行きたかったけど、しかたない。
「最後はやっぱりここだな。」
ミユと何をするにも必ずここを使っていた、一番の思い出の場所の河川敷。
最近なんて、瑛太と喧嘩したばかりだからまた思い出が増えた。
あの喧嘩は派手だったよな。
人を生まれて初めて殴ったよ笑
瑛太、僕のために体張ってくれたもんな。
ほんと、ありがたいよ。
「にしても……本当にたくさんの思い出ができたよな……。」
いい思い出も悪い思い出もたくさんここで作ってきた。
途中で途切れることなく、定期的に。
「やっぱここが一番落ち着くわ……。」
地元に帰るようなそんな安心感。
この芝生もなんだかんだお気に入りだ。
「はぁ……人生ってなかなかうまくいかないもんだよな……どうしてかな……。」
もうちょっとだけ上手くいったら良かったんだけどな……。
最後だからより思うよ。
「ミユ……また一緒にここで寝転べる日がくるかな……。」
きっとそうなっていたい。
けれど、叶えられないかもしれない……。
「そう考えると辛いな……。」
ーー決めたんでしょ!!
「そうだよ。僕の考えは変わらないさ。だから大丈夫。」
カチカチ……
きたよ。
もう聞くことのない、ぜんまいの音だ。
カチ……
さぁ……。
「全てに決着をつけにいこう。」
…………ガヂャン。




