第37話
何でこんな所に、書いているんだ??
高校入学の日に交換したときはこんなのなかった。
でももうミユはこの世にはいない。
……あのミユなのか??
この文章にはきっと意味があるんだろう。
けれどなぜそこまでして会わず、意味深な文書だけ残していくんだろうか?
「もう、わかんないや……。」
他のミユとの思い出には何も手がかりらしきものはなかった。
「はぁ……よく動けるよな僕。」
よくよく考えてみれば時が戻り始めてから寝落ちしたり、ちょこちょこしか寝ていないからこの状況で動けている僕が気持ち悪いまでもある。
「あんだけ昔は病気とか弱かったのにな……。」
次は葬式……か。
体調も心も、準備はしたい。
「よし、ちゃんと寝よう。」
巻き戻る世界は外は危険だし、不便なことは多い。
けれど、一人の空間はとてつもなく安全だし、何でもできる。
だから仮眠じゃなくて、ちゃんと睡眠をとることにした。
アラームは電池を抜いてっと。
よし、これで準備は万全。
寝れるだろうか……いや、きっと寝れる。
自分の知らない疲れもあると思う。
だからそれも含めて万全な状態で次は挑みたい。
じゃないと耐えれない気がするし。
僕がちゃんと……しない……と。
いけない……
んだ……
……
…。
「あっ、いたいた!!」
ここはどこだ?
「もうー、探したんだからね!!こんな遠くまで言っちゃって!!」
夕暮れ時で、生暖かい風。
地面が柔らかい……砂浜……ここは海なのか?
「早くこっち来てよー!!」
目の前には……ミユ。
けれど少し小さい……小学生のミユ??
僕は小学生のミユにあっていたのか……?
「どう、したの……?」
「なんでもないよ。」
口が勝手に……しかも小学生の体……これは夢、夢なのか。
「ならよかった!!」
「どこ行くの?」
「さっきの場所!!一緒にお城作るって言ったでしょ!!」
「そうだったね。」
「はやく〜!!」
「わかったよ笑」
そうだ……思い出した。
ここは江ノ島で……小学生の時、ミユと最後に遊びに行った夏のあの日。
僕は中学生の頃初めて出会ったんじゃないんだ。
小学生のときにすでにミユと会っていたんだ……。
すっかり忘れていた。
あれからそんなに経たずに転校しちゃって、僕は泣きじゃくったんだっけ。
「ユウトくん見て!!ここまで作ったの!!」
「すげー!!かっこいい!!」
「でしょでしょ!!」
ミユが中学で初めて会ったと思っていたあの日、覚えてる?って聞かれたのってこの事だったのか……。
ミユにはほんとに申し訳ないことをしたな。
かなしい想いをさせちゃったのかな……。
「僕は溝作る!!」
「じゃあ私はお城もっとかっこよくする!!」
夢なのに微笑ましくなる。
まだこのときの僕は拗らせてなくて、かなり素直に行動してたな。
わがままもたくさん言ってきたし、たくさん甘えもした。
「懐かしいな……、あれ??」
「思い出した??」




