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錆びた秒針、逆時の梅雨  作者: 夜澄コウ
第五章 因縁
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33/50

第33話

「いっで……何すんだ、」




続けて胸ぐらを掴まれ、おでこ周りに衝撃が走る。




「ちょ……待ってく、」




お腹にも感じたことない衝撃が……原木いらいか……。




「おい……なん、」




「ふざけんなよ!!!!」




目の前に、息を上げて涙ぐむ瑛太の姿があった。




「お前、まじで言ってんのか?ああ?お前は!!まじで言ってんのか!?」




「いきなりなんなんだよ!!僕が決めた事だろ!!誰だって関係ないし。勿論お前だって、」




「ああ、関係ないよ!!けど許せないんだよ!!お前のさっき言った言葉がよ!!」




「は?僕が決めたのにか?何がそんなに怒らせ、」




「俺はミユが好きだったんだ!!……ほんとに好きだったんだ!!」




「だからなんなんだよ!!お前の話だ、」




「けど!!ミユにはお前がいて!!俺は引いたんだ!!ミユとお前をみてるとかなうやつはいないし、何より応援したいと思ったんだ!!」




「じゃあ、なおさら、、」




「だから……最後にって思って小説を借りて……けど、ミユは死んじゃって……どうしょうもなかったのに……お前は!!」




「だからな、」




「お前は、なんであんなこと言ったんだ!!苦しさも欠片もない発言で!!何も分かってないじゃんか!!」




「……お前に何がわかるんだよ!!!!」




僕は瑛太の胸ぐらをつかんでめいいっぱい頭突きを食らわせた。




「なに、ミユのことを、俺のことを分かった気でいるんだよ!!変なこと抜かしてんじゃねーよ!!!!」




「……いっで……おれ、」




「聞けよ!!俺だってな、人に言えないことぐらいたくさんあるんだよ!!相談できないことだってあるんだよ!!それをお前はわかったつもりで話して!!お前が思ってる以上に難しいことだってたくさんあるんだよ!!」




「……」




「誰がわかるんだよ!!誰にも相談できない、したっ意味ない答えしか返ってこないのに、どうしょうもないだろ!!」




「お前……」




「僕はそんな状況をどうしたらいいかわからないし、追い詰められるばっかで!!いらない善意に首を絞められ!!飯や睡眠なんてほとんどできなかったんだそ!!そんなことなんて知らないだろ!!もう、ミユはこの世に居ないんだよ!!!!だから意味ないんだよ……!、」




「意味ないわけないだろ!!お前!!」




さっきより強めに胸ぐらをつかんできた。




「お前がそんなんでどうするんだよ!!ミユのことはどうなるんだよ!!」




「そんなの……知らないよ!!」




「知らないとかいうなよ!!!俺は今だってミユに会いたいんだよ!!けどもういないんだよ!!」




「そんなこと当たり前だろ!!」




「ミユは未来を、やりたい事を全部、ホントに全部失ったんだぞ!!お前はそれに何も思わないのか??自分のことばっか被害者面しやがって!!」




「……。」




「小説の隅にも書いてあったぞ!!私はミユと同じ大学へ行くんだって!!こんなにも未来を見てたミユのことをお前は忘れるのか??」




「……いや、」




「お前が一番忘れちゃいけねーだろうがぁぁぁ!!!!」




直後、掴まれてた胸ぐらを左に引っ張られた。




「お前!!なにやって……」




「少しは頭を冷やせ!!!!」




川に向かって体が転がってく……まずい。




バシャーン。




「はぁはぁはぁ……。」




「はぁはぁはぁ…。」




「瑛太、お前どうしてここまで……。」




「まだお前変なこと抜かしてんのか?もう一回ぶっ飛ばすぞ。」




「それは勘弁してくれ。」




「……そんなの、ミユとお前のために決まってんだろ。一度応援するって決めたんだ。お前の感情がよえーからこうなるんだろーが!!」




「……ごめん。そして、ありがとう。」




「なんだよいきなり気持ち悪い。」




「僕、間違ってた。自分のことばかり考えてた。お前の言ってることが正しいよ。僕が忘れちゃ一番だめだよな。」




「ほんと、だらしねーよ。」




「だから本当にありがとう。」




「……わかってくれればいいんだよ。怪我は大丈夫か?カッとなってやりすぎた。」




「ああ、痛いけど大丈夫そうだよ。」




「…ハクション!!」




「瑛太、大丈夫か?」




「まだ川にはいる季節じゃないな笑」




「だな笑」




「あーなんかスッキリした。」




「ならよかったよ。」




「今度迷ったら叩き潰すからな笑」




「ちょっと怖いよ笑」




「……あった、やっと見つけたよ。はい、小説。やっぱお前が持つべきだ。」




「ありがとう、受け取るよ。これからも間違えそうなら遠慮なくやってくれ、」




「望むところだ笑笑」




カチカチ




「心から叫べる友達がいて、ほんと嬉しいよ。また相談するわ。」




「ああ、頼ってくれよ笑」




カチカチカチカチ……




「ホントに、ありが、」




……カチン。

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