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錆びた秒針、逆時の梅雨  作者: 夜澄コウ
第五章 因縁
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第29話

「んで、ひょううんで、だてあぐったりしたんだ?」




「なんて?ちゃんと飲み込んでからしゃべれって」




あれからが大変だった。


僕が変な行動したのか、ハラセン(数学教師の原先生)は残りの授業は全部僕に当ててきた。




おかげで暇な授業中は忙しくなり、マンツーマンみたいな授業で考える暇もなかった。




その後の授業もミユのくれた一言を復唱するばかりで、まともに授業なんて聞いていられるような状態になかった。




そして、気づいたら昼休みでまた瑛太と屋上で昼メシタイムだ。




「だから、今日なんで、立ち上がったりしたんだ?」




「悪夢にもいい夢にもなる夢をみてさ、少し混乱してたのかも」




「なんだそれ笑どっちかはっきりしろよ笑」




「それはそうだけどさ、、」




「まさかそれって同級生とあんな事やこんな事の……」




「なわけないだろ!!バカにするなよ!!」




「わりーわりー、ちょっと冗談を言ってみただけだって笑」




「勘弁してくれ……」




「どーした?」




「……勘弁してくれ。」




「なになに……ってなんだこの弁当笑笑」




「僕にもわかんねーよ。親父……」




親父が今日は弁当を作ってくれたらしいけど、女もんのパンツの形で作ったデコ弁ってなんなんだよ!!




「これ親父が作ったの笑笑 傑作!!」




瑛太がお腹押さえてゲラゲラと笑ってるけど、こっちはこれを教室で開いていたら、クラスの女子に見られたらどうなったことか……考えただけでヒヤヒヤする。




「いやーお前が元気そうでよかったよ!!」




「え?」




「いやだってさ、最近不登校気味になりつつあったじゃん?」




「はぁ……」




「けど、前よりもユート元気になってルノを見れてよかったよ。まだ立ち直れてないと思うけどさ無理すんなよ。」




「そうみえるのか……なんかありがと。」




「へへっ、気にすんな。あとさ、」




「今日のどっかに渡したいもんがあるからさ、今日の放課後は時間空けててくれないか?」




「今日は暇だし、いいよ。どうしたんだ?」




「……また、話すよ。」




「あぁ、うん。」




「じゃ、先公に遅刻で呼び出し食らってるから行くわ笑」




「あぁ、またあとでな。」




瑛太のやつ、どうしたんだろうか。


いつもなら何かと素直にバラしてくれるんだけどな。




ちょっと心配だな。




「……よし。まだ時間はあるな。」




そういえば忘れてたけど、状況把握はしないと。


うんと、今日は五月十九日……?十九日!?




かなり戻ったな……。


まぁ、あの速さなら納得はいくけど。




そして、今回もミユのヘアピンを持っている。


ポケットに入っているのを授業中に発見した。




謎だよな。


戻るときは意識を失うのに、持ち物は持ってるんだもんな。


不思議なもんだ。




あとは今回は前とは違う形で戻ったこと。


けれど共通点はある、それは寝ている時ということだ。




それ以外は謎だらけだ。


何がトリガーなのか、なぜミユがいたのか?


そして、試練とはいえ、あの世界は何だったのか。




とにかく、それぐらいしか情報がないのか……。




まぁ、このあとも学校がある。


手がかりになりそうなものを探してみる……




キーンコーンカー……




「うわ、まず……次体育だった。」




考えすぎる癖、どうにかならないもんか……今日だけでも四回ぐらい思ったぐらいだし。


……今は体育最優先だ、早く行こう。

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