第三十四話 悩むルフィア
あと5話。
今年の12月くらいで連載を終えるんで、全力で頑張りたいと思います。
ホント、スローライフものでよくここまでエタらなかったもんですねww
私は山を登り、スパイアさんの元を訪ねた。
約1年ぶりに出会うことになるのだが、元気にされているだろうか。
私はドアを叩いた。
まあ、現在昼時で、直売も終わっているだろうから帰っては来ているのだろうけども。
ガラッと開けられたドア、そこにはスパイアさんがいた。
「……なんだ、誰かと思ったらルナじゃねえか……どうしたよ、急に。」
「あー……いえ、お礼を言いに……」
「はあ? 礼ってなんだよ……まあいいや、入んな。」
私はスパイアさんの家の中に入り、お茶を淹れてもらった。
トマトをおやつにしながら話も弾んでいく。
「……まあ、色々あったって顔だな……一丁前に髪も染めやがってよ……」
「そうですねー……本当に色々……なんか、2年っていう時間だったのに……長く感じましたねー、それ以上に……」
「……つーか礼ってなんだよ……まあ、お前……律儀なヤツだから、いつかは言われるとは思ったけどよ……」
本題に切り出されたので、私は感謝の想いを口にすることにした。
「……スパイアさんが居なかったら……今の私はないと思います。私の周囲での問題も解決しましたし……だから言いたいのはそのお礼で……私に農業を教えていただいてありがとうございました。」
……本当にスパイアさんには感謝してもしきれない。
師匠であり、恩人なのだから。
スパイアさんが居なければ、今頃引きこもりで腐っていただろうし、ラヴィオが私のためになんて動いてたりはしていなかったと思う。
それに人としても、私を成長させてくれたのはスパイアさんだから。
「……いーよ、礼なんて。俺はなんもしてねーよ……むしろラヴィオの方じゃないのか? 感謝するべきは。」
「それはそうですけど……ラヴィオはまだ仕事とか残ってるって言って……」
「なんだよ、生真面目なアイツらしいな。事の顛末はアイツから聞いて全部知ってらぁ。お前の本当の名も、な……」
マジか、知られていたのか、私が「ルフィア」だと……。
ホント、生真面目すぎて余計なことするんだから、ラヴィオは……。
「……で? お前はこの後どうする気だ? 罪が消えたってことだろ? 無罪放免になったってことは。」
「そ、そうですね……なんとかは……」
「……まあ、それなら……ラヴィオとの婚約関係も戻るんだろ?」
「どうなるかはまだ判りませんけど……一応は戻りますね……」
「……だから聞きたかった。お前が今後どうするのかを。」
そう言われると、全くなにも考えていない。
フェミータ王国と、クレイスター村がある「リバティ公国」は同盟関係にある。
確認なしで行き来できるのはいいが、だとしてもだ。
とりあえず力が抜けすぎて、今はなにも手がつかない状態なのだから。
「うーん……今のところはなにも……」
「そうか……」
申し訳ない……そう思うと同時にスパイアさんは更に問いかける。
「じゃあこうするか? お前はクレイスターでフェミータ1のトマト農家を目指すか……それとも中枢に戻ってラヴィオと一緒に生活するか。」
プラスではあるが、私にとっては究極の2択だ。
どうもしようがない。
確かにいっそトマト栽培を極めてみるか、とも思っていたのだけど、でもラヴィオとも結ばれたいし……。
「……すみません……この場で決めろと言われても……多分、今すぐには無理です。私はまだ……」
「……まあ、焦らなくていい。けどよ、ルナ……これだけは心に留めておけ。もしやるって決めたんならよ……それ相応の責任は持て。お前はこんなところで止まっていい器じゃねえだろ?」
確かに人生の分岐点に差し掛かっているのは事実。
だからこそちゃんと向き合え、ということだろう。
決めるしかない。
時間をかけてでも、ゆっくり、じっくり。
「……スパイアさんの言う通り、ですよね……重ね重ね感謝します。それでは、私はこれで。」
私は一礼し、帰路に着いた。
さーて、本当にどうしよう。
まったく、なんでこんな選択をしたのだろうか、私。
トマト栽培も好きだし、ラヴィオも好きだしで……でも中途半端には出来ないしな、といった具合で。
もう少し考えるか……ラヴィオも多分、同じことを言うだろうし、その時まで決めればいいか。
私は久しぶりに町で買い物に行くことにしたのであった。
とはいっても、服とかそんなものではないのだけれども。
さて、次はラヴィオパートです。
ザマあ展開が待ってますんで、乞うご期待ください!




