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第508話 南北戦争5(先制防衛)

「大陸全土で聖帝、聖帝国関係者へ憎しみ、殺意を持つ者を【探索】!」


「対象をマーキング(脳内視覚認識)して、憎しみ、殺意の悪想念エネルギーを【収納】!」


「そして【収納】内で魔力化!」


「おお! ごっそり魔力が溜まったぞ!」


このうち二割ぐらいは共有スペースに移しとくか。


「【収納】内で魔力を共有スペースに移行!」



 ふぅ~いつものルーチンワーク(悪想念の魔力化)が終わったぞ。ちなみに共有スペースに移行した魔力はテネシアとイレーネ用だからね。万一、足りなくなっても、いつでも補充可能だ。それに今後、共有者も増やす予定だ。ミア、レネア、メリッサだな。ミアは回復魔法用、レネアは魔法研究用で使うだろうし、どんどん増やしていこう。


 敵方(エルメス帝国軍)が大した抵抗も無く、簡単にこちらへ寝返るのは、このルーチンワークのお蔭もあるだろう。僕は意図的に「反感」は【収納】してないので、しばらくすると、また「憎しみ」「殺意」は沸いてくるが、ほとんどがエルメス帝国の本国(都)、しかも皇帝城に集中しているようだ。


 実は【探索】スキル発動後のマーキング(脳内視覚認識)により、皇帝城内で僕に「憎しみ」「殺意」を持つ存在も把握済みだ。特に皇帝キース・サンドラと魔賢者エルライナは別格だな。


 しかし、不思議だ。以前、皇帝キース・サンドラは【探索】に反応しなかったのに、最近、急に反応するようになった。何かあったのだろうか?


 しかも、この皇帝キース・サンドラ、魔力値がトンデモない。僕は大抵の物体は【収納】可能だが、魔力抵抗値が大きくて【収納】の入口キャパを上回る場合は入れることができない。【収納】を阻むぐらいの魔力抵抗値と言ったら、魔力の高い巨大竜ぐらいだろうが、皇帝は外見上、人間だ。う~ん、おかしいよな……


 敵の本丸の存在は把握した。何もしなければ、僕から何かしようと思わなかったが、前回の攻撃は許容できない。特にあの長距離弾ミサイルはヤバすぎる。たまたま僕への私怨が強すぎて、聖帝城(僕)をピンポイントで狙ってくれたから、事なきを得たが、次回はやり方を変えてくるだろう。


 あの長距離弾ミサイルは高速で飛ぶため、【探索】スキルでは追いかけるのがやっとだったし、あれじゃ【収納】もできない。それに高度があるから、防壁の結界も届かない。


次回は間違いなく、複数個所、しかも同時に攻撃してくるはずだ。


 正直、聖帝城だけだったら、【結界】を全面(全方位)に張って、完全に防御する自身があるが、広い領地を常時、完全に防御するのは厳しい。


以前、ロナンダル王国で全土結界を構築したことがあるが、あれは対象を「呪い」「レイス(死霊)」に絞ったからできたんだ。つまり、悪霊と怨念対策だな。


 今回の対象は長距離弾ミサイルであり、物理攻撃だ。アレス諸島の結界も物理対応可能だが、あれは小島(小範囲)だし、常時発動ではない。結界に近づくとアイテムが作動する仕組み(省エネ仕様)だ。


 時間をかければ、この大陸でもアレス諸島のような物理対応可能な結界アイテムを構築可能だろうが、あちこち結界範囲を確認しながら、何カ所も設置する必要があり、その間に攻撃されたら大変だ。


極端な話、今、この瞬間、長距離弾ミサイルを発射されたら手の打ちようがない。


「うう、どうしたらいいんだ?」


 んん? 待てよ……、今まで敵が長距離弾ミサイルを発射した「後」のことばかり考えていたが、発射する「前」に対処してしまえば、あっさり解決してしまうんじゃないか?


今まで先制攻撃はしない主義を貫いてきたが、先制()()なら、いいんじゃないか?


 前回、敵は十一発の長距離弾ミサイルを放ってきた。こんなの撃たれてからじゃ、対応困難に決まってる……


 というか、刃物を持って、刺そうとする相手がいたら、刃物を振り回す「前」に刃物を取り上げるのが普通だろう。なにも、相手に合せて、刃物を研いで、手に持って、こちらに切りかかるのを悠長に待つ義理は無い。


 向こうが刃物の準備をしてるなら、その刃物を取り上げたらいい話じゃないか!


「よし! 先制防衛だ! 長距離弾ミサイルを無力化してしまおう。敵の武器を無力化するのは攻撃ではない。立派な防衛だ!」


 先制防衛が成立しづらいのは、防衛と言いつつ、敵基地を攻撃して、敵兵を殺傷してしまうからだろう。これでは先制攻撃と言われてもしかたない。 



だが、僕なら本当の意味での先制防衛が可能だ。



長距離弾ミサイルを指定して【探索】!」



あった。あった。あれか。五発ほどあるな。


「マーキング(脳内視覚認識)して、【収納】!」


「ついでに発射設備一式もいっとくか、【収納】!」



これで敵の最新兵器は無力化できた。無力化というより消滅だけどね。ははは。

恐らく敵の性格(僕への敵意)から察するに、さらにガムシャラになって

長距離弾ミサイルをつくろうとするだろうが、完成する度に【収納】してやろう。


これが一番、敵にダメージを与えるはずだ。ふふふ。

子供が玩具を制作する度に取り上げる先生の気分かな。


いや、それを言ったら、賽の河原で子供がつくった石の塔を

壊す鬼の気分だろうか。


一生懸命につくったものが消滅したら、心がへし折られるだろう。


 しかし、撃たれる前の先制防衛は撃たれた後の防衛より、なんと楽で安全なんだろう。先制防衛は最高だな。これで敵が最新兵器の製造を断念することを期待しよう。まあ、つくればつくるほど、僕の養分(魔力・素材)になるから、まったく困らないけどね。


 相手がどちらを選択しても、悠然と対応できる状態(両建て主義)は内政、外交だけでなく、戦争でも理想だな。早めに勝ちパターンに入って、状況を楽しむ余裕を持つのが僕のスタイルだ。

 最後までお読み頂きまして、誠にありがとうございました。もし拙作を気にいって頂けましたら、いいね、評価、ブックマークをして頂けると大変有難いです。

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