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第506話 南北戦争3(魔竜対決)

テネシア&イレーネVS魔竜カサンドラ 今回は第三者視点です。


ここはルカレシア聖帝国の保護領、バレシア地方


 検問所より不審者が侵入し、その対応をしてる隙をついて、エルメス帝国の宰相カバールが登場したが、敵の正体は宰相カバールを依り代にしていた魔竜カサンドラだった。


 衛兵達は住民を連れ、周辺から避難したが、テネシアとイレーネが魔竜カサンドラと対峙している。そして、今、魔竜カサンドラの黒いオーラがどんどん増大してる状態だ。


「こいつは本気にならないとヤバいな……」


「そうですね……」


 二人は慎重な面持ちとなり、収納から『魔力増大の水晶玉』と『魔法強化の杖』と取出し、水晶玉を杖にセットした。この二つが組み合わさると、攻撃力が十倍以上にあがるのだ。かつて彼女達はそれにより、一万以上の魔物を屠ったこともあるが、後にそれは魔物大群暴走スタンピードの制圧として伝説になるのであった。


「ふっ、久しぶりだな。地上でこれを使うのは……」


「そうですね。いつも地下練習場ですから……」


 二人が『魔力増大の水晶玉』と『魔法強化の杖』をセットして、極大魔法を放つと、地上に甚大な被害が及ぶため、これまでずっと自重(使用禁止)してきたが、SSランク級(国際災害級)の魔竜相手なら、その必要はないだろう。


「しかし、地上だと、どうしても被害が出てしまうよな……」


「それなら、テネシアさん、上空におびき寄せましょう」


「んん……それしかないな」


「どうやっておびき寄せる?」(小声)


「それは……ゴニョゴニョ」(超小声)


「ええええ! なんか嫌だなぁ」


「テネシアさんならできますよ!」



魔竜と対峙していた二人だが、少し内緒話した後、

意を決して上空へ高く飛び立つ。



「貴様達! 逃げるノカ!」


「ふん、相手にして欲しかったら、ここまで来い! お前こそ逃げるなよ!」


「なんダト!」


 テネシアが宙に上がり、お尻ペンペンをして挑発し、その横でイレーネはアッカンベーの顔をする。


「べぇぇ~~~~~」(アッカンベーの顔)


「来れるもんなら、ここまで来てみやがれ~」(お尻ペンペン)


「くううううっ! 小生意気な奴らメエエ!」


 テネシアとイレーネが適当な速さでどんどん上にあがる。どうやら速度は魔竜より二人の方があるようだが、魔竜が追い付いてこれるよう、そこまで速度はあげてない。普段の高速飛行の成果が出ているようだ。



 ◇    ◇    ◇



もう、相当の高さまであがった。下には雲が流れ、

その先には海までうっすらと見えている。



「よし、この辺でいいな」



二人は移動をやめ、振り返って、追いかけてくる魔竜を待つ。


そして、少し間が空いて、魔竜が追い付いてきた。



「ふふふ、逃げるのを観念しタカ」


「ここで勝負をつけてやる!」



 再び、魔竜の黒いオーラが増大し、対するテネシア、イレーネもエネルギーを高めていく。



「ファイヤーストーム!」


「エアカッター!」



先にしかけたのは二人、大きな炎の渦と風の刃が魔竜に向かっていく。



「ふ、こんなもの、こうしてくれるわ! 魔結界!」



その瞬間、魔竜の前に結界が現れる。そして――


「なっ!」


「嘘!」


二人の火と風の大魔法は魔竜の放つ結界により弾かれてしまった。



「嘘だろ、この大魔法を弾くなんて……」



しかし、イレーネが少し考えて呟く。


「……ひょっとして、ここは火と風の魔法を使うには高すぎたのかもしれません」


「どういうことだい?」


「ここは大地から離れてますから、精霊の加護が弱いのではないかと……空気も薄いですし、これだと風魔法も火魔法も本来の威力を発揮できないのかも」


「ちっ、しかたない。なら高度を下げるか」


「それだと、今度は地上に影響が出てしまいます」


「なら、どうする?」


「高度を落として、海上で戦いましょう」


「それしかないな」



 しかし、テネシアとイレーネが相談してると、魔竜がイラついてきた。ここまで追ってきて、相当、気分を害しているようだ。



「貴様ら! 戦う気はあるノカ!」


「へっ! 戦うから、こっちまで付いて来いや~!」


「なっ! また逃げるのか! ふざけるナ!」


「うるさい、お前なんて、まったく怖くないぞ。バ~カ! バ~カ!」


「ぐぬぬううう、貴様~!」



またしても、二人と魔竜の鬼ごっこが始まったのである。


逃飛行中、テネシアがイレーネに呟く



「今回、私、嫌な奴になってるなぁ。こういうキャラじゃないのに……」


「ははは(乾いた笑い)、しかたないですよ。これも頭脳戦ですから」


「頭脳戦って、私のキャラじゃないのになぁ……」


「まあ、まあ、テネシアさんのお蔭で魔竜が必死に追いかけてきますよ」


「まあ、そうだな」


「それより、だんだん、海が見えてきました」


「おお、高度を下げてきたら、魔力が上昇してきたぞ」



 ◇    ◇    ◇



二人が海上に魔竜をおびき寄せ、三度、対峙する。



「おい、お前ら、いい加減にシロ! 絶対にタダじゃ置かないからナ!」


「それはこっちのセリフだ。今度こそ勝負だ」



そして、双方、エネルギーを高めていく。



「今度はこっちからいくゾ!」



 これまで散々、鬼ごっこに付き合わされ、魔竜のフラストレーションは溜まりに溜まっていた。対峙するや否や、魔竜の黒いオーラが大きな黒炎となって広がり、それが二人を襲う。



「なんだ! あの大きな黒炎は!?」


「これは結界では防げそうもありません!」



それなら、こっちも対抗して極大魔法を放つだけだ!



「インフェルノ!!!」」


「エアリアルブロークン!!!」



 テネシアから放たれた膨大な猛火による灼熱魔法と、イレーネによる暴風による爆弾魔法が合わさり、凄まじい威力となって、魔竜に向かう。地上だったら、確実に都市が吹き飛んでいるだろう。



ドカアアアアアアアア―――!!!



 魔竜の黒炎と二人の極大魔法が中間地点で激しく衝突する。そして、一瞬、遅れて衝撃波が押し寄せる。


「うおお、これは凄いな!」


「くぅ、何とか耐えないと!」



すると、魔竜が余裕を持って言う。



「ふふふ、我が黒炎を耐えるとは中々ダナ。しかし、どこまで耐えられるカナ」


「ぐうううう!」


「くうううう!」


 こうしている間にも双方の魔法は激しくぶつかっているが、徐々に、魔竜の黒炎が押し込んでいく。


「ふはは、我と貴様らとでは、魔力量が違いすぎル。竜人やエルフごときが魔竜に勝つなど千年、いや万年早いワ」



すると、テネシアがイレーネに言う。



「イレーネ、アレを使うか?」


「そうですね。アレを使いましょう」




<<「「陛下の【収納】を共有!」」>>




「よし、陛下の収納にある魔力を使わせてもらうぞ。ええと、共有収納中の魔力はどこだ? ああ、これだな。んん? な、なんだ、こりゃああ! 途方もない魔力量だ!」


「陛下の魔力はこんなにあったのですね!? 都市、いえ国ごと更地にできそうですよ。これ……」


「とにかくこの魔力を使わせてもらおう!」


「そうですね。調整しながら使いましょう」



その瞬間、形勢は逆転し、今度は二人の魔法が一気に魔竜に迫る。



「なっ! 馬鹿な! 竜人やエルフごときに我が力が押されるなど!?」


「まだまだ、魔力は増やせるぞ! これでどうだ!」


「いきますよ!」


「ぐおおお! なんだ! この規格外の力は!?」



ついに魔竜の黒炎はかき消され、二人の極大魔法が魔竜を襲う。



「ぐおおおお! なぜだ!? 我は魔竜ぞ! 魔力で負けるわけがない!」


「まだまだ増やせるぞ~」


「どんどん増やしますよ~」


「ぐわあああああああああああああああああ!!!!」



 その絶叫とともに魔竜カサンドラは二人の風と火の極大魔法により、跡形も無く燃え尽きてしまった。


「魔竜が私達の風火で燃えちゃいましたね」

「私の火にイレーネの風が合わさったら、威力が何倍にもなるからなぁ」

「それに今回はアレス様の魔力も頂きましたし……」

「ああ、本当だな。まさに『消滅の風火』だよ」

「帰ったらアレス様に褒めて頂きましょうね」

「ああ、そうだな……」


 久々の極大魔法を放ち、満足した二人はしばし勝利の余韻を味わうのだった。

 最後までお読み頂きまして、誠にありがとうございました。もし拙作を気にいって頂けましたら、いいね、評価、ブックマークをして頂けると大変有難いです。

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