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第422話 三国同盟 ※大陸位置概略付き

下で大陸位置を確認されると、

三国同盟(ロナンダル王国・ギルフォード王国・ダルト王国)

の地政学的な意義が分かりやすいと思います。


第375話 同盟 の続編です。

 連邦再編が一段落したので、次にエルメス帝国との対策準備を強化することとした。本当はダルト王国を連邦に加入させればいいのだが、現時点では明らかに時期尚早だろう。連邦成立まで各国で様々な調整をしたし、信頼関係の醸成も必要だった。そう考え、最初にロナンダル王国とダルト王国の間で同盟を締結していたわけだが、次の段階としてギルフォード王国を新たに加え、三国同盟に発展させることにした。


これから関係国で協議をする。場所はギースの聖王城、会議室だ。


~出席者~


【連邦側】

 僕(聖王)、テネシア総司令官、イレーネ事務局長、バハナ将軍


【ロナンダル王国側】

 ライナス王、ミア内務大臣、カイル将軍


【ギルフォード王国側】

 僕(王)、アレク王太子、インカム提督、ビンテス防衛隊長、

 キネサス通商外交官、セネカ技術官


【ダルト王国側】

 僕(王)、トーマス宰相、有力者五人、バハナ将軍


【オブザーバー】

 ミローネ(ギルフォード商会副会長)


出席者が重複してるのは兼任のためだが、僕の兼任多すぎだなぁ(苦笑)


 議長は僕、今回、出席者が多いがテキパキ議事を進行しよう。自分で言うのも何だが、この場で僕以外に議長を務められる者はいないだろうな。


僕「すでにロナンダル王国とダルト王国の間で経済、防衛、技術分野で同盟を締結してるが、これにギルフォード王国を加えたいと思う。一番の理由は海の向こうの脅威、エルメス帝国対策だ。海に面する三国で緊密に連携し、準備していこう」


トーマス「我が国とロナンダル王国の同盟はうまくいってますし、さらに一国加わるのは賛成です。しかもギルフォード王国はすでに防衛隊が我が国の防衛(海軍)で協力してくださってますし」


僕「そう、それが大きい。それに地政学的な意味合いもある。同盟を締結したロナンダル王国とダルト王国の間にギルフォード王国が位置してるからな。防衛上、三国は同盟した方が自然だと思う」


 ここで三国の同盟について、皆の意向を確認したが、大枠で賛成の様子。続いて具体的な協力内容の確認だな。


締結済み二国間(ロナンダル王国とダルト王国)の同盟の主な内容として


一、指定商人による貨幣両替(ギルフォード商会・商業の有力者)

二、貿易促進、関税なし、検査なし(国内と同条件で販売可能)

三、出入国促進(最初は要人、商人、軍人、技術者等に限る)

四、港の使用促進(指定港に船を停泊可能)

五、軍港への軍船停泊、軍船への燃料、食糧等の提供

六、軍事協力全般

七、技術協力全般


があったが、これにギルフォード王国を加えるとなると……


僕「先ず一だな。指定商人、為替両替はギルフォード商会でいいかな?」


ギルフォード王国の出席者はみな賛意を示す。


僕「次に二、三、四だな。詳細はキネサス通商外交官が今後、担当者と話し合って欲しい」


キネサス「わかりました。お相手はどなたになりますか?」


僕「ロナンダル王国はミア内務大臣、ダルト王国は商業の有力者、海運業の有力者だ」


キネサス「わかりました」


僕「五と六は軍関係だな。これはビンテス防衛隊長になるな」


ビンテス「了解しました。お相手はどなたでしょう?」


僕「ロナンダル王国はカイル将軍、ダルト王国はバハナ将軍で頼む」


ビンテス「了解しました」


僕「最後に技術協力だけど、ダルト王国の技術は進んでいるが、現在のギルフォード王国にそのまま技術導入というのは差がありすぎて、混乱するだろう。だから当面は技術研修という名目で、セネカ技術官が中心に生産職の者がダルト王国の様子を見に行くといい」


セネカ「技術協力は急ぐ必要はないわけですね」


僕「そうだな。ギルフォードの島民は現状の生活に満足してるようだから、大きな変化は望まないだろう。やるにしても徐々にだな」


セネカ「わかりました。一度、ダルト王国に見学に行ってきます」


僕「ああ、そうしてくれ。たぶん驚くぞ。トーマス宰相、すまないが、その際は協力をお願いしたい」


トーマス「わかりました」


 個人的には煙モクモクの蒸気機関は環境に優しくないから、軍船以外ではお勧めしないな。島は油の灯火だから、もしやるなら電気だろうが、彼らにダルト王国の様子を見てもらってから、考えを確認しよう。自給自足率が高く、自然との共存が大きいギルフォード王国の環境を壊したくないのもあるしね。自然保護と開発では前者を優先したいのが本音。人が生きていくためなら、開発やむなしだが、エゴ(利権・金儲け・優越感等)のために開発するのは反対だ。



 ◇    ◇    ◇



 その後、各担当者のすり合わせも行い、一月程して、三国同盟が正式に締結されることとなった。書類へのサインだが、ロナンダル王国側はライナス(国王)、ギルフォード王国側は僕(国王)、ダルト王国側は僕(国王)とトーマス(宰相)となった。しかし、僕のサインが多すぎるな。手が疲れるぞ。


 ちなみに連邦聖王としてはサインしてない。あくまで連邦は立会人だからね。この結果については後日、連邦会議の場でも各国代表にも報告した。これで一段落だ。ダルト王国の存在も各国上層部に伝わったが、エルメス帝国への防衛力は格段に高まっており、連邦内での情報を一部だいぶ解禁した。でも今後も連邦外への情報流出は遮断し続けるけどね。引き続きエルメス帝国にこちらの情報を知らせないようにしよう。



 ◇    ◇    ◇



 すべての手続きが終わり、聖王城の執務室で振り返る。


 今回の同盟は先に二国間の同盟があったので、それに沿う形で割と楽に決めることができた。将来、ダルト王国をロナンダル連邦に加えるには、さらなる経済交流が必要だよな。ギルフォード王国の通貨はロナンダル王国と同じだから、都合が良かったが、ダルト王国の通貨も連邦通貨と交換しやすい環境を整えていこう。連邦通貨を普及させるには商取引を増やすことだが、商会に頑張ってもらおう。


 それと三国の人的交流を促進するため、『転移扉』の設置を決めた。既に、ダルト王国(王城)とロダンダル王国(ギース城)の間で『転移扉』を設置していたので、今回、ギルフォード王国(王城)にも新たに設置して、三国の間を簡単に行き来できるようにした。もちろん『転移扉』には安全設定していて、特定の人物しか利用できないようにしている。


 対エルメス帝国への情報漏洩防止のため、同盟締結は秘密にしているが、今回、連邦各国の代表にだけは部外秘扱いで話を通しておいた。彼らもこれまでの経緯(国王暗殺未遂事件等)から、大陸外の脅威を十分認識していたので、そのための同盟という説明で内諾を得ている。それに将来、連邦加盟に向けての下地作りということで根回しできたことだろう。


 ダルト王国の王位はエルメス帝国次第だが、僕がしばらくやらないといけないだろうな。ここは内政をトーマス宰相、五人の有力者に任せられるから楽だ。その分、僕は外交、防衛に専念できる。


 経済(商売)の方はミローネ(長女・商会副会長)に任せるか。トーマス宰相や商業の有力者とも、うまくやってるようだしな。彼女は現場仕事を一通りこなし、王女でありながら、店頭で挨拶もしたし、品出し作業もした。飛行船登場前は、荷馬車で各国の行商もしてきた。夜間、山間部で野宿も経験しているし、口には出していないが、何度か獣や盗賊と遭遇し、危険な目にもあっているようだ。


 まあ、彼女は剣と魔法の心得が十分あるから、

 臆することは無かっただろうが……


 危険な場面で心拍数の上がるような経験さえも、「王宮の中より、ずっと楽しいです!」と彼女は満足げだったが、流石に親として内心ハラハラしてたので、彼女から空の運搬について、打診された時は嬉しかったし、「何としてでも、空から安全に移動できるようにしたい」と思ったものだ。


 娘や商会スタッフの安全を守ってあげたい!

 その強い思いが飛行船の【創造】を成功させたのだろう。


 いずれ商会を彼女に引き継ぎたいと思うが、もう少し経験を積ませてからだな。商会を継ぐのは、ある意味、王位を継ぐより大変だ……。国王は国内だけを見ればいいが、商会の会長は商範囲、つまり、国境を越え連邦全土を見なければいけない。既に商会の影響力は連邦全土に及んでおり、一部では「影の王国」と揶揄されることもあるほどだ。しかもその範囲は広がっている。


 成功し過ぎると妬まれるのが世の常。


 それを避けるため、僕は商会の規模が拡大するに従って、各国への支援、納税を積極的にしていった。橋、道路、学校等のインフラ補修にも僕や商会の名前で積極的に助成してきた。


 金儲け主義に走ると、人々からの嫉妬、反感等の悪想念がのしかかり、いずれ立ち行かなくなってしまうだろう。だから、そう思われないよう行動しなければならない。これは口で言ってもなかなか理解されないことだが、悪想念を収納し、エネルギー化できるようになって、本当のことだと分かるようになった。ミローネにはこのあたりを素肌感覚で学んで欲しいね。


 巨万の富を得た成功者はまわりに奉仕しないといけない。


 これは道徳的な意味もあるが、同時に合理的な損得勘定でもある。人に嫌われるのは簡単だ。何もせずとも、単に金持ちというだけで、嫉妬の対象となる。極端な話、成功した事実すら、嫉妬の対象となるのだ。純粋に道徳的な見地に立てば、嫉妬する側に問題があるのだろうが、現実はこういう世の中だからしかたない。


 だから、この世にいる間は極力、嫉妬されないよう努めることが処世術となるだろう。それさえ分かってしまえば、そこまで難しい話ではない。利益の一部を常に社会貢献に使えば、嫉妬はだいぶ収まる。それもそのはず「嫉妬」は七つの大罪の一つだが、商会の商会貢献により、「感謝」「慈愛」等が増え、「嫉妬」を相殺できるのだ。


 それでも「嫉妬」する者はいるだろうが、それ以上は面倒を見切れない。最善は尽くすが、完璧は目指していないからね。気長にまったりいきますよ。



※大陸位置概略※


            【西】


  ロナンダル大陸 ロナンダル大陸 ロナンダル大陸

  ロナンダル大陸 ロナンダル大陸 ロナンダル大陸

  ロナンダル大陸 ロナンダル大陸 ロナンダル大陸

          (ギース領)



          ギルフォード島




【南】       ダルト島ダルト島           【北】







エルメス大陸 エルメス大陸 エルメス大陸 エルメス大陸

エルメス大陸 エルメス大陸 エルメス大陸 エルメス大陸

エルメス大陸 エルメス大陸 エルメス大陸 エルメス大陸

エルメス大陸 エルメス大陸 エルメス大陸 エルメス大陸


            【東】



※補足※

ダルト島の位置はロナンダル大陸とエルメス大陸の中間ぐらい。

ギルフォード島はロナンダル大陸とダルト島の間にあり、

ロナンダル大陸の方が近い。

ダルト島の大きさはギルフォード島の3倍ぐらい。

エルメス大陸はロナンダル大陸の1.5倍ぐらい。

大きさ比較 ギルフォード島<ダルト島<<<ロナンダル大陸<エルメス大陸

 最後までお読み頂きまして、誠にありがとうございました。もし拙作を気にいって頂けましたら、いいね、評価、ブックマークをして頂けると大変有難いです。

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