大臣クエスト
王の間を目指していると、廊下で大臣と会った。
「おお、勇者。城の者とは話せたか?」
メイドに聞いたことを、要点を絞って大臣に説明した。
「やはり、あやつは知っておったか……」
「やはりってことは、メイドは知ってる可能性高いって思ってたんですか!?」
「あやつの情報網は国一じゃ」
「なら先に、ご自分でメイドに聞いといて下さいよ」
「ワシ、あいつ嫌いじゃ」
言い切る大臣に、ぐうの音も出ない。
「気持ちはわかりますが、食事あげないのは可哀想じゃないですか? 飢え死にしちゃいますよ。さすがに、命を取るほどの罪ではないでしょう?」
「あやつは、百年くらい放っといても、ピンピンしとるよ。あれでも、元魔王軍四天王の一人だからな。それに、餌やると余計にマシンガントークが威力を増す」
「マジすか……」
色んな意味で、僕はゾッとした。
「でも、何だかんだでメイドのことわかってるんですね?」
「ワシも、その元四天王の一人だからな。腐れ縁なんじゃ」
「おおー、唯一まともな四天王……。……ん、まともか?」
「それで王様は、今、悪魔伯爵と晩餐会の話をしておる。先に、王妃様のご機嫌取りするために、花を買って届けてくれぬか?」
「やっぱり、僕がやらなければいけないんですか?」
「城の者と話しただけで、1万Gの働きのはずがないだろう」
「何であの時、お金、受け取っちゃったんだろう……」
「王様に、金額助言しておいて良かったわ」
僕はトボトボと城下町に向かった。
【知らなくても困らない話・王様と悪魔伯爵の打ち合わせ】
王様は悪魔伯爵と対峙した。
「悪魔伯爵、久しぶりじゃな」
「王様もお変わりなく。この度は、晩餐会についてご相談したく」
「おお、もうそろそろじゃったな」
「ええ。まず、料理のラインナップで、カエルのソテー、とかげのしっぽのポタージュ、蜘蛛の蒸焼きあたりを考えていたのですが、シマウマ司祭に止められまして……」
「そうじゃな……。ワシはもっと肉肉しいものが食べたいぞ」
「そうですか。ワインは、高級甘口血液ワインと辛口血液ワイン、幼虫体液ビールを考えていたのですが、こちらもシマウマ司祭に止められまして……」
「うーむ。王妃は、フルーツのお酒が好きじゃな」
「参考にします。あと、会場を飾る花なんですが……」
「おお、城下町に花屋があるぞ」
「いえ……。天界にあるという、美しいと言われる金の彼岸花を使いたくて……」
「天界か……。しかし、神はケチじゃろ?」
「そうなんです。王様も、コネありませんか?」
「残念ながら、ワシの交友関係は少ないからのう……」
「そうですか……」




