喧嘩禁止令
時間は飛んで昼休み、
屋上のベンチに座っている人影が二人…。
「なぁ~柚香~!マジで飯抜きなのかよ~!」
(いつも可愛いですね~刹那くんは…)
「冗談ですよ、私一人じゃ食べきれませんし…」
「えっ! じゃぁ食べていいのか!?」
(あぁ…犬みたい…可愛い…)
「はい、美味しく食べて下さいね」
「おう! いただきまーす!」
(あーもう、そんなにがっついて食べ始めて…)
「うんめ~!やっぱり柚香の弁当はうまいな~!」
「そうですか?ありがとうございます」
「こんな飯が毎日食えて嬉しいぜ」
「どんだけ褒めるんですか、もう…」
「ごちそうさま!」
「って、早くないですか!?」
「いや~、だって美味いんだもん」
(褒めすぎですよ…ばか…)
「私の分も少し食べますか?」
「え?いいのか!?」
(わっ…すごい喜んでくれました)
「いいですよ」
柚香は唐揚げを箸でつまんで…
「はい…あーん」
「あー…」
「あーぁ、あちぃな~!」
「まったくだぜ!見せつけやがってよ!」
「なんだ?てめぇら?」
「け、喧嘩ダメですよ?」
「こんな状況でもやっぱりダメなんだ…」
「おいおーい、いちいち見せつけんじゃねぇよ!」
「つーかさ? 女もこっちこいよ。楽しませてやるよ。ひひっ!」
「この学校にこんな連中居るんだな…」
「ですね…。刹那くん…お願い出来ますか? 喧嘩抜きで」
「分かってるよ。任せとけ」
刹那はゆっくりと前に出る。
「なんだぁ?何かできんのかよ?喧嘩できないくせに…よ…?」
刹那の手にはテニスボール…
「ふっ!」と力を入れると「パァン」と勢いよくボールが破裂した!
『ひ、ひぃぃ!!』
「このボールと同じ運命辿りてぇか…?」
『…ご、ごめんなさいぃぃ!』
すたこらと不良たちが逃げていった。
「ま、こんなもんか…」
「さすがです^^」
「さ~て、め~しめし~」
「はいはい…」
ポタポタと何かが流れ落ちる音がし始める。
「…? 刹那くん!?」
「んぁ?」
「手…! 手から…血が出てますよ!?」
「ん? あぁ~さっきボール割ったからだろ、大丈夫だって」
「ダメです! 保健室行きますよ!」
「えぇ~、飯~」
「今日、夜ご飯作りますから! それなら付いて来てくれますか?」
「マジで?なら行く~!」
「じゃぁ…急いで行きますよ!」
そうして2人は屋上を後にして保健室へと向かった。




