幕間ー冥王サイド1
灼熱の炎があちこちで噴き出ていた。
その炎を見ながら、紅の服をきた男が言葉を放った。
『神王め…』
「冥王様、適応者が、現れました!いつもどおりでよろしくでしょうか?」
角を生えた赤い肌をした男が尋ねた。
『うむ』
冥王と呼ばれた男は、角を生えた男を従えて、広間らしき場所に行き、中央の椅子に座った。
『人間、お前、もう一度、人生をやり直したいか?』
人間と呼ばれた男は頷いた。
いつもどおりに人間を、異世界に送った。
『おい、赤鬼!こちらの金額はどうなっている?順調か?』
「はい、順調に資金は増えております、しかし冥王様、よく考えましたな」
『当たり前だ!神マネーなどで神々を取り込みよって、そのお陰で…クソ!、…神王が、異世界に人間を送っている事がわかった時、合点がいった!』
「左様でございますな、神マネーなど、ふざけたものをばら撒くとは、神王は、とんでもないでございます。そのお陰で、こちらの勢力は、縮小の一途を辿りました、焦った我が軍勢は神王の挑発にのり、敗れました…申し訳ございません!」
『過ぎた事だ…しかし!奴が作ったマネーを逆に使える事がわかった今、我が軍勢が盛り返す事は必定だ!待っておれよ神王…』
「は!では、異世界の人間に送る武器を手配して参ります!」
『うむ、神王サイドの部下は根絶やしだ!』
赤鬼と呼ばれた男は、部屋から出て行った。
『神王め、他の神々を上手く利用しおって今に見ていろ…』
冥王は外の炎を見ながら呟くのであった。
その頃、赤鬼と呼ばれた男は、テレビ画面が幾つも並んだ部屋にいた。
「どうだ?神託申請している者は増えておるか」
「は!神託申請をしている者は順調に増えております、いつもどおりに手配をしております」
「それでいい、しかし人間という生き物は、貪欲よの〜、欲に眩む者しかおらんのか?」
「は!人間の生態を調べた結果、そういう歴史を歩んでいるのは確かでございます、しかも色々な武器があるようで中々に面白く、こちらとしても楽しみでございます」
「お主には、この職が適材だったという訳だな、冥王様が期待しておる、万事頼むぞ」
「は!謹んでお受け致します!」
眼鏡らしき物を掛けた、腕が4本ある大男は、赤鬼と呼ばれた男に礼をし、赤鬼が去って行くまで礼をしていた。
4本の腕のある男は、再び、椅子に座り、モニターを観察し始める。
「ようやく、俺が、陽の目を浴びる事ができたのだ、何としても成功させなければ」
器用に4本の腕を使いながら、キーボードらしき物を叩く男
「神託の使い勝手が少し悪いのが弱点だな…3でやっと銃器か、やはり神託のパワーを上げる事が必要だが、上げすぎては、こちらのマネー消費が激しい、現地で神託を上げてもらうしかあるまいな…」
男は呟きながら、異世界に送った人間が、神託申請を処理し、それぞれの投資リストを作成していく。
「こいつは生前に銃の扱いが上手かった奴だな、狙撃を上げさせ、支援に特化させたほうがいいな…次は、なんも取り柄もない奴だな…こちらにマネー送金させてと、しかし、この人間どもが役に立つとは俺はツイてるぜ」
この4本腕の男は、ここに来る前は、裁きの神様のところで働いていた。
その場所で色々な、人間、生物を見てきているのだが、長く勤めるようになるとそうした物達の魂の色が見えるようになったのだ、特に魂の色が見えるようになったとしても、気にもせず、裁きの神のところに連れていく作業をしていたのだが、ある時、赤紫の色を持つ人間を連れていく時に偶然に発見した事があった。
色の違いによって、其奴が何をしてきたのかわかるようになっていたが、赤紫色は珍しく、大概は赤色なのだ、赤色は、生前に、他の魂を殺した事がある、魂を汚す行為をした者がこの色になる。しかし赤紫色は、同じ行為をしたにも関わらず赤色でない、この事が次第に気になり始め、赤紫色の魂を持っている人間を裁かれる前に三途の川の手前まで連れて行き、潰してみたのだ、その人間は粉々になり、やはり別になにも起きない、戻ろうとした時、バラバラになった肉体が、下に沈み始めた。
「コレは、なぜ沈む、普通は元に戻るはずだ…」
沈んだ肉体は、川に沈み、綺麗に消えていた。
「この下は、冥界…なにかあるのかも知れない…」
4本腕の男は、赤紫色を持つ魂を探しては同じ行為をしてきた、結果はすべて同じだった。では冥界に沈んだ魂はどうなったか調べたくなり、冥界に行く事にしたのだ。
冥界、冥王様がいる世界、できる事なら来たくなかったが、気になった事を確かめずにはいられなかった。
冥界を歩いていると、彼方此方に、色々な肉体が散らばっている、ここは魂の浄化ができない場所である、死ねば永遠に蘇ることがない世界、地獄の門番すら近寄らない世界なのだ…。
あちらこちらで激しい炎が噴き出している、やはり、ここは危険だ、戻ろうとしたところ、鬼に見つかってしまった、鬼とは、冥王様の配下だ。
「おいお前、ココが冥界と知って来ているんだよな?」肌の黄色な屈強な鬼が、棍棒をこちらに向けて話しかけてきた。
「へい、わいは、裁きの部屋で働いている者です、一部の魂が冥界に落ちていってしまったので調べに行くよう裁きの神様より言われまして…」
4本腕の男は、苦しい言い訳で対応する事にした。
「冥界に落ちてくる魂?ああ、人間共の事か、お前らの仕業かと思っていたが違ったようだな、ついてこい、邪魔でしかたがない」
「へい、ありがとうございます」
どうやら赤紫色の魂の肉体はこの世界で復活しているらしい、なぜこの世界で復活できるのか?不思議ではあったが…
俺が潰した人間が、5体すべていた、綺麗にすべて戻っていた。
「やはりここに落ちていたか…しかしなぜ復活しているのだ?」
男は、その魂を調べ始めた。
「ほう、この魂は面白い、他の世界に行けるのだな、この世界で復活できるという事は即ち、どこの世界でも復活できるという事だ、だが、別にだからどうしたという事でもあるがな…」
『ほう、面白いな、では、異世界に飛ばす事も可能よな?』
男は、振り向くと、闇のオーラを纏った紅の服をきた人物が立っていた。
「は、はい!可能でございます!」
4本腕の男は、すぐに冥王様だと判断した、冥王、冥界を仕切る人物だ。
『そうか、ならば、この魂を異世界に送り、我が、配下として調整をとる事は可能か?』
「可能でございます!しかしながら、調整には多少なりに時間とお金がかかりますが…』
『よかろう、そこにおる赤鬼からあとは聞けい、この人間どもをもっと増やし異世界に送るのだ!わかったか!』
「は、はは!」
4本腕の男は、冥王様の言われた通り、赤紫色の魂を冥界に送れる手配をし、異世界に送った。
神王様がお作りになった神マネーを冥界に入金する仕組み作りを確立させ、冥王様に喜ばれ、神託なるものの手配まで仕切る事ができるようになった。
裁きの神様の仕事は辞めた、俺は自分の仕事を見つける事が出来たのだ!
4本腕の男は、今日もモニターの前で仕事をしている。
字誤・脱字 お許しください。
・神託ーレベルが上がると神々からの介入がしやすくなる。
・裁きの神様に行く魂は、生前に魂を汚した行為をした人物、生物がいく世界である。




