37ー推測
翌朝、食堂にて朝食を食べながら、シャルさんを待っていたが、なかなか現れないので宿の主人に聞くと、1の鐘が鳴る前に出て行ったと言われた。
「どこ行ったんだ?」
とりあえず冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドでシャルさんを捜して見たがやはりいない…スタッフにも聞いてみたが見てないし、依頼も受けてないと教えてくれた、街をでたかも知れないな〜とギルドを出て、西門行ってみた。
西門には、リッテン方面の馬車と冒険者達が結構いて賑わっていた。
その中を捜してみたのだが、いない…。
東だったかなぁと東門の方に行こうとした時、外壁で歩いているイリーさんが見えた。
結構な速度で歩くもんだから、今の俺には追いつけず、結果として追跡する形になってしまったのだが、着いた先にシャルさんがいたのだ。
何故?と思ったが、昨日の話の中で、剣の整備で抜けていた人がイリーさんで、そのイリーさんと揉めたって訳かな、でもなんで?昨日の件を蒸し返しているのかなぁ。
「シャル!すまない!お前に対して失礼の事を言った事を詫びさせておくれ!」
イリーさんが謝っていた。
「イリー、さっきも言った通り、もう気にしていない、何度も何度も来ないでおくれよ」
「お前が逃げるから、悪いんだぞ…私はちゃんと謝りたいのに…逃げやがって…」
「わかった、確かに謝罪は受け取った、私はもう行くぞ、着いてくるなよ…」
やべ、ついつい見とれちった。
「シャルさん!イリーさん!」
『ハヤミ!君!』シャルとイリーは同時に言った。
お互い、なんで俺を知ってるのか疑問に思ったらしく、顔を見合わせていたので、その場に行って説明したのだった。
『そういうことね』2人とも妙に息があっているので、仲がいいですねというと2人同時に反論されたので、3人で笑ってしまい、ここじゃなんですから、何処かでお話しさせて貰えませんか?提案したら2人とも来てくれるというので喫茶らしいお店に入って話をする。
イリーさんに話すことはないんですけどね〜とさりげなく断ったのだが、着いていくといいはるので、ま〜いいかと、シャルさんとも仲が良さそうだし、相談に乗ってくれるかも知れないと了承したのだった。
正面に若い女性(俺にとってはだが)を座らせ話を始めた。
「シャルさん、俺は、この街に来たばっかって知ってるよね?」
「ああ、それは一昨日聞いたな…それがどうしたんだい」
「俺は、昨日、ある噂を聞いてね…その噂がどうしても信じられなくてね、本人に直接聞きたいと思ってさ」
「ハヤミ君、それはね、シャルは、」
「イリー!いいんだ、私が喋るよ…」
「シャル…」
「ハヤミ、その噂は、本当な事さ…だから極力、ソロで活動しているんだけどね…でも1人でやれる事って限られてるし、パーティに誘われた時だけ、入ってたんだけど…また事件が起きちゃってね…昨日はあのザマだったんだよ…安心しな、ハヤミとパーティを組んでくれなんて言わないから!」
「シャル…でも…」イリーさんはシャルさんの手を握っていた。
「シャルさん!勘違いしてるようなんで言いますね、俺は、そんなシャルさんとパーティを組みたいと思っているんですよ!」
「…ハヤミ何を言ってるんだい、こんな呪われている女とパーティを組みたいっておかしいんじゃないかい?」シャルは本当に驚いた顔をしている。
「シャルさん…自分の事をそんな言い方しちゃいけないよ、貴方は、そんな女じゃない、俺にはわかるんだ」なんか口説いてるように聞こえるかも知れんが、ここは大事だ。
「ハヤミ…あんた、本気なんだね」
「ハヤミ君」
「本気も本気ですよ、だからその障害を取り除きましょう」
「ハヤミ、あんたの本気はわかったつもりだ、私はこれでも人を見る目はあるほうだ、あんたが嘘や冗談をいうタイプではない事もわかる、でもさ、私の呪いを取り除くっていのは冗談に聞こえてならないんだよ…」
「シャルさん、それ呪いじゃないと思うんですよ」
「え!?呪いじゃないってだったら、なんなんだい!教えておくれよ!」シャルは涙を流しながら俺に迫る。
「それが知りたいので幾つか質問させてください」俺の推測が当たってくれればいいのだが。
「ハヤミ君、シャルは、本気に呪われていないのね!」イリーは俺の手を取り、握りしめている。
「ま〜ま〜2人とも落ち着いて、とりあえず質問するんでわかる範囲で答えてくださいね」
本当に息があってるな、この2人は。
質問はこのような感じでした。
・半年前から事件が起こるようになったのは間違いないか?
・最初の事件が起こる前に、なんか揉めた事はなかったか?
・被害者は必ず、1人なのか?
・大きな音とはどういう音なのか?
の4つだ、細かい事はあとで聞けばいいのでこれくらいにした。
「そうだね、最初の事件が起きたのは…半年前くらいのはず、その時に揉めていた人っていたかな?イリー覚えてる?」
「そうね〜、もしかしたらあの変な人形をぶら下げている人に、あんたがからかった事があったじゃない!それくらいかな、あとは、冒険者同士の喧嘩は結構あったような、なかったような…」
「ああ、そういえばあったわね!忘れてたわ、別にからかったつもりはなかったのよ、でも男の癖に人形をぶら下げてさ〜しかも気色悪い人形だからついね、そしたらお前にはわかるはずがね〜クソ犬っていったのよ!だからつい、そんな人形を持っている奴のほうが、イカれてるよって言い返しただけよ」
「人形ですか?で続きは?」
「う、うん、被害者は、いつも1人ね…頭に穴が開いて…即死よ…」
「あんな傷見た事がないわ…」イリーが呟く。
「1人だけか…んで音はどういう音です?」
「音はバン!って音ね、警戒している中で聞こえるからみんな驚くのよ、異常がないか調べていると1人が倒れているって感じ…」シャルは悔しそうに拳を握っている。
「大概の事はわかりました、俺の予想が当たっている場合、それは人の仕業です」
「人の仕業?魔法だっていうのかい?」
「ハヤミ君、あれは人がなせる技だっていうの?」
「魔法とは違いますね、科学です」
『科学?聞いた事がないわ』ハモってるよ…
「ま〜この際、科学は置いといて、要するに遠距離用の武器だと思います」
「そんな武器があるなんて…」
「ハヤミ君、なんで武器ってわかるの?」
「俺は遥か西の島々の出身で、そこにはそういう武器があるんですよ、その武器は大きな音を出して人を殺す事ができる武器です」
『恐ろしいわね…』
「知らないのは無理もありません、俺だってその武器を持った事もないんですから、でもそういう武器なら辻褄があうと思うんです」
「確かに、そんな武器があったら森の中ではわからないかも知れない」
「そうね、でもその武器って1人しか殺せないの?」
「いや、ワザと1人しか殺してないんだと思いますよ、シャルさんは呪いを持っていると信じられるようにね」
「なんでそんな事をするんだい!教えておくれよ!」
「その人物は、シャルさんをいつでも殺す事ができたはずです、でもしなかった、それは何故か?ここからは俺の推測でしかありませんが、其奴はシャルさんからみんなが離れていく姿を見て楽しんでいたんだと思います、シャルさんを肉体的に追い詰めるのではなく、精神的に追い詰めるという卑劣な奴です!」
「ハヤミ、ありがとう…原因がわかれば動けるよ」
「そうね、其奴を捕まればわかる事よ」
「そうですね、では其奴を逆に追い詰めるとしましょうか?」
俺たち3人は店で打ち合わせを行い、行動したのだった。
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