リンは策士?
「ししょー、ししょー!」
「………………。」
リンは何を思ったのか、僕達の周りをぐるぐる回っている。……悪い気はしないんだけど
「……ちょっと落ち着こうか?」
周りからの視線がいたいから、リンの動きを止めた。
「わぁっ!…す、すみません。嬉しすぎてつい……」
「まぁ、いいよ。」
そう言ったところで、誰かのお腹が「くうぅ……」となった。
「はうぅ……」
鳴ったのはリンのお腹だったみたいだ。……反応が可愛い……
「あはは…じゃあ、お昼にしようか。」
「うん。」 「はい。」 「了解ししょー!」 (ヒロ…お願いしますね。)
仲間が増えると賑やかになるね。フェリスが喋ってリンはビックリしたみたいだ。……シャノが直ぐフォローしにいったけど……わあ、またリンの目がキラキラしてきたよ。
そんなこんなで、公園的なところについた。
「さてと……んしょ……じゃあ、食べよう。」
僕は魔法の鞄から、二人が作った弁当を取り出した。
「これは……ししょーが作ったんですか?」
リンは弁当に食いついている。……うん、結構クオリティ高いと思うよ、僕も。
「ううん、ルーナとシャノが作ったんだよ…ね?」
僕は二人に目配せした。……二人とも恥ずかしそうだ。
「お二人がですか?……凄いです!さすがししょーの彼女さんですね!」
「「「……え?」」」
発言が唐突すぎて、僕達はハモった
「……あれ?違ったんですか?……お二人ともとても可愛らしくて、ボクよりお似合いですよ!」
僕は曖昧な笑みを浮かべるしかなかったけど、二人はどこか嬉しそうだ。まぁ、そんなことはおいといて……
「とにかく食べよう。……いただきます。」
「「「いただきます。」」」
リンはよっぽどお腹が空いていたのか、一目散に食べ始めた。
「はむ……あむ、あむ……んー!美味しいです!」
「本当?良かったー!」 「私も安心しました。」
リンの食いっぷりを見て、二人とも安堵の表情を浮かべた。
「…あれ?ししょー、フェリスちゃんは食べないんですか?」
シャノ説明したんじゃ……あ、舌出して「テヘペロ」ってしてる……はぁ……まぁ、いいけどさ。
「フェリスはね、僕の魔力がご飯がわりになるみたいなんだ。……じゃあ、フェリスいくよ?」
いつも通り前置きしてから魔力を流し始める。フェリスは(はあぁぁぁ……♪)と気持ち良さそうな顔になった。
「これは……いえ、なんでもないです。」
リンは何か言おうとしてやめた。……なんか無性に気になるよその切り方だと!まぁ、詮索はしないけど。
フェリスに魔力を流し終えて、さぁ食べよう!っとするとリンが言った。
「お二人は『あーん』とかしないんですか?」
「!?……ごほっ、ごほっ!」
ほんとどっから出てくるのかわからない言葉が出てくるなぁ…思わず咳き込んじゃったよ。
シャノがすかさず背中をさすってくれる。……ありがと、顔真っ赤なままでしてくれて。
「ししょー、ごめんなさい!…でも彼女さんならするんじゃないかなって思いましたから。」
二人は互いに顔を見合わせると、決意したように頷いた。……まさか!?
「ひ、ヒロ。あ、あーん。」
まずルーナがおずおずとスプーンを差し出してきた。
「う、うん。あ、あーん。」
無下にしたら駄目だと思って、差し出された物を食べた。
「どう?美味しい?」
「うん、美味しいよ。」
僕がそう言うと、ルーナはホッとしたみたいだ。
「ヒロ、私もいいですか?」
シャノが違うものを差し出してきた。
「う、うん。」
「あ、あーん。」 「あーん。」
二回目だからさっきよりは食べやすかった気がする。
「どうでしょうか?」
「美味しいよ。二人ともありがと。」
僕がそう言うと、二人とも恥ずかしそうにうつむいた。
……このあとも弁当が無くなるまでこれが続いたのは言うまでもない。……恥ずかしいよ、真面目に。
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