アムの過去1
アム視点です。
私は、兎人族のアム。亜人国家の生まれです。
私は、両親と妹2人、弟2人の7人で仲良く暮らしていました。小さい頃からちょっとドジな所がありました。
楽しく毎日を過ごしていましたが、あることが起きたのは私が13歳になったころです。
「……アム、お手紙が来ているわよ。」
「え?……誰からだろう?」
私には余り心当たりがなかったのですが、恐る恐るその手紙を読むことにしました。
アム様
この度は王宮メイドの採用試験にご足労くださいまして、ありがとうございます。先日の面接及び書類選考の結果、採用と内定致しましたのでお知らせします。……アム様のお越しをメイド一同、お待ちしております。
メイド長 カノン
「……へ?……え?……えぇぇぇぇ!?」
私には最初、何がなんだか分かりませんでした。でも理解が追い付いてきたときには自分でも出したことがないぐらいの声で叫んでいました。
ダッダッダッダッ!!
「どうした!?何があった!?」
庭で体を動かしていたお父さんも、慌ててとんできました。
「お手紙には何と書いてあったのアム?」
「…う、うん。前に受けに行ったメイドの採用試験に合格したって…」
「「!!!」」
私の言葉を理解した両親はびっくりした顔になりました。でもすぐに喜んでくれました。
「良かったわね、アム!……あなたなら受かると思ってたのよ。」
「そうだぞ、アム!…本当に良かったな!」
「わ、私……本当に、本当に……」
私はこの手紙が来る3ヶ月前に両親に連れられてバルカリアの王宮メイドの採用試験に行ったんですが、まさか自分でも受かるとは思っていませんでした。
……だって、私は至って普通で、ちょっとドジで、私よりも凄い人がいっぱいいたから。……だからこの時は
「よ、良かったよーーーー!!!うわぁぁぁん!!」
涙かたくさん出るぐらい、とても嬉しかったのです。
……その日の夜は、家族みんなが合格お祝いしてくれました。……あの日は今でも鮮明に覚えています。
そして、王宮に行く日……
「アム、荷物は大丈夫?忘れ物は無い?」
「うん、大丈夫。……昨日、寝る前にたくさん確認したよ。」
「アム。向こうでも、頑張るんだぞ!」
「うん!」
「「「「アムお姉ちゃん、頑張って~!!!!」」」」
「ありがとう。……私、頑張るよ!」
朝、家族みんなが見送りしてくれました。
「アム……これを。」
お母さんがくれたのはお守りでした。
「……これは?」
「……あなたが向こうでも頑張れるように。……みんなの想いが入っているわよ。……辛いときはこれを見て、私達を思い出しなさいよ。」
「ありがとう、お母さん、みんな。……うぅ……」
泣かないと決めていたのに、ちょっと涙が出そうになりました。
「ほら、泣かないの。……あなたは笑っている方が可愛いのよ。」
「う、うん!……それじゃあ、行ってきます!」
私は涙をぬぐい、王宮へ向かうことにしました。
「頑張りなさいよ!」 「たまには手紙ぐらい書くんだぞ!」 「「「「いってらっしゃーい!」」」」
家族みんなの声を聞きながら、私は家を後にしました。
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