家を買おう!
「ごちそうさまでした。…それじゃあ、僕はこの辺で失礼します。」
「ヒロ、もう帰っちゃうの?」
そう言うルーナはちょっと寂しそうだ。
「うん。…それにせっかくお父さんが帰ってきたのに、邪魔しちゃ悪いかなと思ってさ。」
僕の発言にルーナの両親は少し驚いた顔をしていた。
「…ありがとね、ヒロ。」
「うん。…それじゃあ、お邪魔しました。」
「はい。またいつでも遊びに来てくださいね?」
「そうだぞ。俺達はヒロ君なら大歓迎だ!」
「ありがとうございます。それでは。」
ルーナ家の人達の暖かさを感じながら、僕はルーナの家を後にした。
…それから一週間ほど、家を買うために依頼を沢山こなしていきました。時には資材運搬とか、ボランティアみたいな依頼をこなしました。その成果か、今の冒険者ランクはCです。…ちなみに、この世界で冒険者ランクCでようやく一人前だそうです
そして今は、ギルドで教えてもらった商家みたいな所に来ています。
「……いよいよかぁ。いやーここまで長かったような、短かったような……」
「ヒロ?」
「あぁ、ごめん。まだ感慨に更ける時じゃないよね。…じゃあ、行こうか。」
「うん!」
中に入ってすぐ、執事みたいな男の人が出てきた。
「いらっしゃいませ。ヒロさんにルーナさんですね。お話しは伺っております。…私、この店のオーナーのスリードと申します。以後、お見知りおきを。」
オーナーさんですか!?…ちょっと深呼吸して良いですか?
「…それでは、どんな家をご所望でしょうか?」
「え~と、取り敢えず予算はこれくらいなんですけど…」
と言って僕は金貨200枚を取り出した。スリードは少し驚いたようだが、すぐ商人の顔になった。
「それほどの金額であればかなりいい物件をご紹介できますが。何かご希望などはございますか?」
「うーん…庭があって、日当たりがいい場所がいいです。」
「それでしたら三件ほどございます。よろしければ、今からご案内いたしますが?」
「是非、お願いします。」
「それでは私に着いてきてください。」
スリードさんに案内されながら物件を見て回った。一件目は洋風な作りの家で、二件目は貴族が住んでそうな家だった。どっちも悪くないけど、落ち着かないかなぁ。
そして三件目……
「…!ここ!ここがいいです!」
というのもTHE・古いお屋敷なんだもん。ここなら落ち着く気がする。
「こちらでございますか。こちらは余り若い人達に人気が無いのですが、良いのですか?」
「うん。…さっきの二件じゃたぶん落ち着かないです。…ルーナは嫌かな?」
「ううん。ヒロと一緒ならどこでもいいよ♪」
「ありがと。…ということで、この家いくらですか?」
「分かりました。こちらは金貨150枚になります。」
「金貨150枚ですね。……じゃあ、これで。」
と言って僕はスリードさんに金貨150枚手渡した。
「…はい、ちょうどですね。家具は私どもが搬入しておきます。明日の朝には終わっておりますので今日は別の場所でお過ごしください。」
「ありがとうございます。」
家具代も入ってたのかな?
「いえいえ。それでは私は失礼します。また何かありましたら、是非お越しください。」
「はい。ありがとうございました!」
スリードさんはさっきのお店に帰っていった。
…さてと今日が最後の宿暮らしかな?
ご意見、ご感想できればお願いします。
追記:2月3日 不動産屋→商家に変更しました。




