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イーヴィル・アイ(邪視眼)  作者: ランプライト
第十章:水×聖霊
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さて、このシモネタ満載のお馬鹿な物語も、そろそろ最終コーナー(残り20話)に差し掛かる訳だが、ここで一度、コレまでの出来事をオサライしてみようかと思う。


夏休み前日、私「藤森楓」が不思議に可愛らしい男の子に出会う処からこの物語は始まる。 実はコノ子が「悪霊の欠片」だった訳だが、純粋な私に困っている男の子を見捨てて置ける筈も無く、狡猾な悪霊の罠に嵌って、無理矢理に「契約」を結ばされてしまう。 つまり私は悪霊の、「シ」にされてしまった訳だ。 悪霊は、「シ」の身体を乗っ取って、この世界で悪事を働くらしいのだが、その所為で品行方正だった私は次第に下品な言動を行う様になってしまった。


そして夏休み一週間目の「討論大会」係の会議で、私は一人の不思議女子「大和田千恵子」に出会った。 実際には彼女は人間ではなくて、悪霊に食べ尽くされた、「シ」の残骸だったのだけど、既に悪霊と契約を結んでいた私にだけは、彼女の姿が見えていたらしい。 彼女は3年前に同じ悪霊が原因で起きた悲惨な猟奇事件の犠牲者の一人で、犯人に無理矢理友達の手首を鋸で切断する様に強要されて、それが元で心を病んでしまった。 その後彼女がどうなったのかは分からないが、すっかり悪霊に食い尽くされた魂の残骸だけが学校を漂っていた訳だから、きっと幸せな最後ではなかったに違いない。


兎に角、私は暫くの間、千恵子と友達として行動を共にする事になり、そこで偶然?に入った地下の図書室で、不思議なポスターを見つける事になる。 ホルスの目の呪いをかけたポスター。 稀代の変態魔導士「関目」がエジプト魔術モドキを施したこのポスターには、悪霊を封じる呪いと、悪霊に取りつかれた者の魂を護る呪いが秘められていた。 私はポスターの力で両掌に「ハムサ」の護符を発生させ、ギリギリ半分位悪霊に魂を食べられた処で何とか人間の状態で踏みとどまる事が出来た。…と言うのは変態関目の言い分だ。


ところが、既に魂の約半分を悪霊に食べられてしまっていた私には「ハムサ」の護符も完全ではなく、と言うか変態関目の魔術がそれ程強力な訳も無く、私は自分でも知らない内に悪霊に操られて妙な言動を繰り返してしまっていたらしい。 もしかして色々エロイ事もしたかも知れないけど、…全部悪霊の所為なんだからね!


そこで、変態関目は良く考えもせずに私を捕まえて手っ取り早く殺す事にした。 私を山間の廃校の体育館に監禁して、パンツまで脱がした凄い恥ずかしい格好で拘束し、死にたくなければ言う事を聞け!と脅してきた訳、ほんと、こいつの方が余程悪霊なんかよりも性質が悪いわよ!


私は仕方なく、為されるがままに変態関目の変態行為を受け入れてしまった。 身体の隅々まで悪戯されて、浣腸迄されて、とうとう御嫁にいけない身体にされてしまった私は、挙げ句の果てに「悪霊を誘き寄せて悪霊の身体を破壊する「呪いの刺青」を全身に施されて、「専守防衛型霊的兵器」=「悪霊ホイホイ」に改造されてしまったの!


なんて憐れで可哀想な私、でも全く救いが無かった訳ではなかったわ。 私にはビビリだけど何時もで私に勇気をくれる親友「萱島美弥子」がいた。 それに、超大金持ちで優等生で学級クラスの女王様だけど何故か私に懐いてしまった可愛らしいサーバント「三条茜」もいる! 私は、まるで昭和の改造人間ヒーローみたいに悲惨な境遇を背負いながらも、二人の親友に励まされながら、今日を逞しく生きていく。 これはそんな儚くも可憐なヒロイック・ファンタジーな物語なの!


って、…問題は、だ



藤森:「これから、どうすりゃ良いんだぁ、…」


今は脅されて仕方なく変態関目の言いなりになってはいるけれど、当面の目標はアイツをコテンパンにやっつける事! 少なくとも私が受けた辱め、それ以上の目には遭わせてやらなければ気がすまない! …しかし、その為には、まず奴の弱点を見つけなければならない。



三条:「御姉様、関目さんとも仲良しになった処で、改めて「あの涼子御姉様のお部屋」に行ってみませんか? 私、是非、御姉様を紹介したいんです!」


弾ける様に輝いて甘い匂いの美少女=茜は、賢くて可愛いけれど、しばしば天然だ。

私は絶対に変態関目なんかと、仲良くなったり、しない!…


しかし、同じオカルトクラブの一員だという「舘野涼子」なる人物に会えば、もしかすると奴の弱点の糸口が、…掴めるかも知れない、、、



藤森:「そうねぇ、どうせ一度は捨てた人生だし、どうとなれよ!…行って見ますか。」

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