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イーヴィル・アイ(邪視眼)  作者: ランプライト
第九章:偽り×友達
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千恵子は完全に顔面の皮を剥かれて、髪の毛はズルズルと膝に抜け落ちて、所々白い骨と筋と、青や緑の、…血管や内臓を晒しながら、…食われながら、溶かされながら、ズルズルと私の方へ、…近付いてきた。


私は思わず、後退りして。…

千恵子の、冷たい手が、ぬるりと、私の足首を、…掴んだ。


藤森:「……!」

千恵子:「藤森さんは、私の事、…苛めたり、しないよね。」



次の瞬間! 私の身体が、異常な熱を、…帯びる。


掌に、痛みが走り! 「ハムサ」の痣が、ミルミル内に、浮き出してくる!

そして、其処から、放射線状に、腕から、背中を通じて、全身に、疼きが、走る!


コンマ数秒の内に!…驚くほど精密な、精妙な、微細な「ヒエログラフ」の「刺青」が、私の全身に、…浮き上がった!


藤森:「なん、なの、…これ?」



関目:「「ハムサ」は、お前に憑依した悪霊を封じ、お前の喰われかけた魂を繋ぎとめる為の「護符」だ。…お前は最初に「ホルスの目」を「見た」瞬間から、その「護符」によって「最悪の状態」に陥らない様に護られてきたのだ。そして、…」



千恵子:「いぎゃああああああぁ…!」


藤森:「千恵、…子!」


私の足首にしがみついた千恵子が、激しく痙攣しながら! 次第にその身体が、…粘土の様に乾き、…砂埃の様に粉々に砕けて! 何処からとも無く発生した旋風に巻き上げられて!…………霧散した!



藤森:「千恵子!?」


関目:「そして、お前の全身に施した「刺青ヒエログラフ」には、外部からの霊的干渉を無効化し、更には「悪霊の身体ビジョン」を構成するエクトプラズムを風化させる「迎撃呪文」が施されている。」


関目:「つまり、今のお前は、茜お嬢さんの「メデューサの瞳」なんかよりも、ずっと実用的で強力な「霊的武器」と言う訳だ。」


変態呪術師が、今にも涎を垂らしそうな満面のニヤケ顔を、晒す。



関目:「元々霊同士には、お互いを引き寄せ合う性質が有る。 お前はその性質で、此の世界の悪霊を呼び寄せて、その刺青ヒエログラフの呪術で奴等を破壊する。 言って見れば「悪霊ホイホイ」と呼ぶべき存在へと、昇華した訳だ、…喜ぶが良い。」


見ると、千恵子の居た場所には、まるまるに太ったピンク色のウミウシが、転がっていた、どうやらその腹の中に悪霊?千恵子?を、…完食したらしい?



関目:「但し、エクトプラズムを破壊されても悪霊が消滅する訳ではない。 悪霊の完全破壊には「アメミット」の力が必要だ。…そう言う訳で「アメミット」はお前に預けておく事にする、まあ、せいぜい仲良く悪霊退治に励むが良い。」


藤森:「何なのよ、なんで私が、…そんな事、」



関目:「それも忘れたのか? お前が泣いて懇願したのだろう? 「今生の命を繋ぐ代わりにどんな事でもする」と。 「半人半妖」のお前に情けをかけて生かしておいてやっているのだ、ソレくらいの働きはしてもらわないと、困る。」


藤森:「って、嫌よ! 嫌に決まってるでしょ! 何でアンタの言う事なんか聞かなきゃならないのよ!」


関目:「嫌なら、今直ぐ「ヒエログラフ」を解いて、お前の魂を「アメミット」に食わせるだけだが。…どちらでも好きな方を、選ぶが良い。」



藤森:「ぐっ!」/…って、そう来たか、、…


三条:「御姉様! 一体、何が、起こってるんですか…」


二人の親友が、二人の重傷中二病患者の会話に、…明らかに困惑している、よね。



こんな変態の言い成りになるなんて、反吐が出る!虫唾が走る!…でも、私には未だ、こいつの弱点が、見つけ出せていない! 今は未だ、勝機が、見えない!



藤森:「分かった、わ、…でも、こんな気色悪いの、どうやって持ち運ぶのよ!」


関目:「好きにすれば良い、但しソイツは乾燥を嫌う。 もしも邪魔になるなら、お前の胎内にでも格納しておけば良いだろう。 「刺青」はお前の身体中アラユル場所に施してあるからな、何処に仕舞おうとお前が「アメミット」に喰われる心配は無い。 その為に全身隈無く洗浄したのだからな。…ナカナカ大変な作業だったのだぞ。」


身体中アラユルトコロ、…洗浄して、…「刺青」した、…って?

私は、真っ青になって、…それから、真っ赤になって、…その侭、地べたに、…倒れこんだ。


三条:「御姉様!」/萱島:「かえチャン!」



もう、私、…御嫁にいけない!

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