↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/28

2章3節

―お知らせ―

「外伝・朱炎のアカネ 〜氷星〜」を連載を開始しました。

シリーズ名「ガーデニア」か、作者マイページの作品一覧から読めます。

 緋音はテントに戻ると、昨日と同じようにコリウスと夕食の準備をした。

 火にかけた鍋のシチューを混ぜながら、コリウスが緋音に話しかける。


「アカネ。明日はペアじゃなくて、同じ職業同士で演習をするらしいよ」

「そうなの!?」


 緋音は合宿中はずっとペアでいるものだと思っていた。


「うん。エイラ先生は魔法使いだから、色んなこと教えてもらえるよ。ボクはベクル先生に教えてもらいたいなぁ」

「ベクル先生は剣士なの?」

「そうだよ。元A+ランク冒険者『雷翔(らいと)のベクル』って聞いたことない?」

「……聞いたことない」


 緋音は首を横に振った。


「そっか。でも、ベクル先生が冒険者だったのって何年も前だから、知らなくてもしょうがないか。……アカネ、シチューできたよ!」


 コリウスがシチューを器に入れて緋音に渡し、それに礼を言って受け取る。


「ベクル先生って、どんな冒険者だったの?」

「ボクも実際に見たわけじゃなくて、聞いた話なんだけど……」


 コリウスはそう前置きしてから、話し始めた。


「まず、ベクル先生の異名『雷翔』の由来は、剣に雷を纏わせて高速で翔けるから、だって。ちなみに、先生の剣は雷属性の魔石が付いた剣らしいよ」

「魔石が付いた剣……」

「そう、ダンジョンで出てきたらしいよ。それを使うまでの動きも速かったけど、魔石付きの剣を使ったら、もっと速くなったんだって」

「魔石でそんなに変わるものなの?」


 魔石付きの武器は凄い、ということは聞いたが、普通の武器とどれほど違うのか緋音にはあまり分からなかった。


「めっちゃ変わるよ! 例えばベクル先生の剣だったら、ただ斬るだけじゃなくて魔石の効果を、雷の衝撃を与えられるんだよ。だから、少しだったら離れた場所からでも攻撃できるんだよ」

「……遠距離攻撃ができる近接戦闘……」


 ふと、そんな矛盾した言葉が出てきた。


「うまいこと言うねぇ。ボクも魔石付きの武器を使ってみたいなぁ……」

「持ってないの? コルなら、自分で作りそうなのに」

「ボクにはまだそんな技術がないからね。でも、いつかは作りたいなぁ」

「ねぇ、コル」


 緋音は魔法の鞄(マジック・バッグ)からそれを取り出して、コリウスに見せた。


「魔石付きの武器。私、持ってるよ」

「これは、火属性の短剣!? どうしたの、これ!?」

「前にストリのダンジョンから出てきたんだよ」

「良いなぁ……」

「持ってみる?」

「良いの!? ……やっぱり、ダメ!」


 コリウスは短剣に伸ばしかけた手を引っ込め、自分に言い聞かせるように首を横に振った。


「アカネ。魔石付きの武器は貴重なんだよ? あんまり人においそれと見せないほうが良いよ」

「そうなんだ……。分かった」


 緋音はコリウスの言葉に素直に頷き、短剣を魔法の鞄(マジック・バッグ)にしまった。


 食事の終わった2人は食器を片付け、明日に備えて早めに眠りについた。

お読みいただきありがとうございます。

次回更新は8月29日(土)です。

よろしければ、ブクマと評価お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。