4章1節
投稿済みのエピソードにて一部修整、変更を行いました。詳細は活動報告をご覧ください。(2026年5月)
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ダンジョンへと向かいながら歩いている途中。
「アカネはダンジョンに行ったことあるか?」
「ありませんけど、魔物がいっぱいいる場所ですよね」
「そうだ。他には何か知ってるか?」
「ボスがいて、倒したら次の階層にいけたり、セーフエリアがあったり、ですか?」
ケイの質問に緋音は答える。
「付け足すと、10階層ごとにフロアボスがいるな。セーフエリアは5階層ごとだ」
「ボスを倒したら、アイテムが貰えたりしますか?」
「その通りだ。武器だったりポーションだったり、色んなアイテムをランダムでひとつ貰える」
ケイの説明したそれは、緋音の知っているのと同じダンジョンだった。
それから1つの質問をする。
「ダンジョンって何階層まであるんですか?」
「正確な階層は分からないが、75階層まではあることが分かってる」
「それって、75階層までは誰かが攻略したってことですか?」
「そういうことだ。その誰かってのは、俺たちベルキアのことだな」
「皆さんって只者じゃなかったんだ……」
そして緋音は気づいた。
(そんなベルキアの皆さんと一緒に依頼をできる、ダンジョンに行けるってことは……いっぱい学ばないと!)
「俺たちの戦闘スタイルだが……これは実際に見てもらった方が分かりやすいな」
◇◇◇◇
そうして話しながら歩いているうちに、ダンジョンへと到着した。
そこは洞窟のような見た目をしている。
「今日は1階層から行くか。最初はレニアの出番だ」
「僕の職業は見ての通り『弓使い』だけど、このパーティだと『斥候』の役割をしているんだよ」
そう言うとレニアはしゃがみ込み、片手を地面に着けた。
「魔力探知」
「これで周りの地形や魔物、罠を探知できるんだけど……知ってる?」
「知りません」
「もしかして、今までベトスの森に魔力探知なしで入ってた?」
「はい!」
「良く生きてたね……。よし、今日は魔力探知も含めた基礎的なことを教えるよ」
レニアは立ち上がり、緋音に向き合う。
「まず、魔力探知のやり方だけど……実はこれ、結構感覚なんだよなぁ。説明するとしたら、魔力を放出してそれで周りを探る、かな」
なんとも説明になってない説明をした。
「まぁ、実際にやってみたら分かるよ!」
言われて緋音はしゃがみ込み、片手を地面に着けた。
(魔力を放出する……――!!)
一瞬、静かに風が吹いた。
「何が視える?」
「えっと、人が5人……ってこれ私たちですか!?」
「そうだよ、これで成功だね。そのまま前に進んでみて」
視えている景色が前へと進む。
「あの角を曲がった所にゴブリンがいます!」
「じゃあ、そこまで行こうか。あ、探知は続けててね」
緋音は立ち上がり、歩き出そうとする。だが。
「あっ!」
「探知切れた?」
「はい……」
緋音は両目を閉じて魔力探知をしていた。だが、歩くために目を開いた途端に魔力探知が切れた。
「それじゃあ、片目で視てみようか」
「片目で……視えた! 視界がブレる……」
「慣れたら両目を開いてても魔力探知できるようになるよ。……アカネも感覚で魔法使うタイプで良かったよ」
「レニアさんって今も魔力探知してるんですか?」
「そうだよ。この階層は全部探知できてるね」
「これが格の違い……!」
緋音たちは少し先にある角を曲がった。
そこには、視えた通りに数匹のゴブリンがいた。
「それじゃあ、俺たちの戦いを見てもらおうか!」
そう言って、それぞれが武器を構えた。
お読みいただきありがとうございます。
次回更新は5月30日(土)です。
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