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新しいお嫁さんは、工作員?

 即断即決。俺とローズは『嫁召喚』の為に『神域』へと移動した。無論、ガーベラも一緒だ。

「それでハビー? 今回はどんな「お嫁さん(ブライド)」を呼ぶんデスか?」

 俺の隣でニコニコと満面の笑みと共に、そう尋ねるローズ。彼女も新たな「嫁」を歓迎してくれている様だな。

「そもそもの話だが、今問題になっている事は、桔梗の能力を持つ者がもう一人いれば解決する事案だ。故に、今回の「召喚」はこうする」

 :年齢――若い、但し成人に限る

 :種族――不問

 :職業――不問

 :容姿――端麗

 :スタイル――抜群

 :その他、備考――情報収集・潜入捜査が得意な者

「これでよし、と」

「フゥ~ム……キキョウに似ている気がしマスね」

 ローズも気がついたか。この手の人間は、何人いても困らんからな。今迄どれだけ桔梗に甘えていたんだ……という話だよ。

「勿体ぶっても仕方ない、早速始めようか……コホン、出でよっ! 新たなる『嫁』よ。その姿を我が前に現せ!」

 ガーベラ(ノートパソコン)の画面に表示された「召喚」ボタンをクリックする。

『検索中……検索中……しばらくお待ちください……。』

「~~~♪」

 ローズが楽しそうに鼻歌を口ずさんでいる。ふむ、俺の知らないメロディだな。彼女の故郷の歌かな? 良い歌だ。

『検索中……検索中……ヒットしました。これより「召喚」を開始します。』

 おっ? 始まるな。この瞬間は、何度体験しても胸が高鳴るよ。

 地面に魔法陣が描かれ、光輝くエフェクトが周囲を照らす。うん? 何だか以前よりも演出が派手になっている様な気がするぞ?

(それはボクが追加しておいたんだ。マンネリは良くないからね、アップデートしておいたよ)

 そんなくだらない事をする暇があるのならば、もっと有益な事で貢献して欲しいのだが?

(何を言ってるのさ。これも十分に有益な事だよ?)

 分かっていた事ではあるが、俺とコイツとでは価値観が違い過ぎるな。まあ、残念だとも思わんがね。

 以前よりも派手になった光が徐々に収まっていく。するとそこには、一人の美しい女性が佇んでいた。

「こ、ここは⁉ 一体何が起こったのでありますか⁉」

 目の前の美女が、慌てふためきながら周囲を見回している。

 輝く様な金髪のショートヘア―で、美しい海を思わせる「碧眼」。そこまでは良い、これだけならば典型的な「西洋人」にしか見えんからな。

 だが、その服装が特徴的……というか個性的と言うべきか。全身をぴっちりスーツ……もといボディスーツで包んでいるのだ。

 どことなく近未来的なデザインをしていて、彼女のスタイルの良さも相まって、とても卑猥……こほん、魅力的に見えるな。

 特に彼女の見事な爆乳がぴっちりとしたスーツに押さえつけられ、今にも破裂しそうになっているよ。

「突然の無礼、お許し下さい。私はレオンと申します。隣に居るのはローズと言います」

「ハァイ! ローズです。よろしくおねがいシマスね」

「……」

 何はともあれ、先ずは挨拶からと思いローズと共にフレンドリーに話しかけたのだが……どうやら余計に警戒されてしまった様だな。

「色々な疑問があるとは存じます。ですがそれらの疑問は、私の話を聞いて頂ければ解消できると思います。どうでしょう? 私の話を聞いて頂けますか?」

 こちらに敵意は無い。それを知ってもらう為には、諦めずに粘り強く交渉しなければならない。

「……了解したであります。今のままでは、何も判断できないでありますから。あなた達の話を聞くであります」

 どうやら、話を聞いてくれる気にはなったか。第一段階はクリアしたな。

「ありがとうございます。立ったままというのも何ですので、どうぞこちらに座って下さい。美味しい紅茶もお出ししますので」

 彼女に先んじて、俺とローズが椅子に座り紅茶を口にする。毒などは入っていないアピールだ。

 その様子を見て、彼女はゆったりとした足取りで椅子に座る。そして恐る恐るカップに口をつける。

「あっ……美味しい、であります」

 紅茶を飲んだ女性の表情が幾らか和らいだな。よし、ここが攻め時だ!

「それは良かった。そう言えば未だお名前を伺っていませんでしたね。宜しければ……」

「小官は、リコリス・スチュアート特務少尉であります」

 ふむ、随分と堅苦しい挨拶だな。それに「特務少尉」だと?

「特務少尉という事は、リコリスさんは軍人なのですか?」

「その通りであります。小官は『地球連合軍・第七特殊部隊』所属の軍人であります」

 おや? 何だか風向きが変わってきたな。随分とSFチックな言葉が飛び出してきたぞ。しかも軍人だと?

「その地球連合軍とやらは、何処かと戦争でもしているのですか?」

「はい。地球連合軍は、外宇宙からやって来た侵略者と戦っているであります」

 おぉう……何とこの女性は、本格的なSFの世界からお越しになった様だな。ひょっとしたら、俺の居た世界の「未来」から来た可能性もあるのかな?

「特殊部隊と仰いましたが、陸軍や海軍とはどう違うのですか?」

「そうでありますな……所属自体は「陸軍」なのでありますが、主な任務が、敵地へ侵入し情報収集や破壊工作を行う事であります」

 つまり、今回我々が望んだ能力を、十全に備えている人材という事だ。相も変わらずガーベラの選択は見事だ。

「そろそろ、リコリスさんの事ばかりではなく、私達の事情もお教えしようと思います。事の始まりは……」

 ここから何時もの説明が、小一時間続く。時が過ぎれば過ぎる程、説明する事が多くなって大変になるよ。


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