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新武器のお披露目

 ガントンに頼んだ銃が完成するまでの間、俺達は遠出をせずにローズを連れて王都観光と洒落込んだ。自分の暮らしてきた世界の町との違いに、目を輝かせて興奮していた。

 王都を案内するついでにユニスの店に立ち寄る。ローズの制服と水着を受け取る為だな。その時にユニスから興味深い話を聞けた。

「実はですね、ブラジャーとショーツが貴族の方に、大変注目されているらしく、最近になって注文が増えているんですよ。それに王都の人も頻繁に服を買いに来てくれるようになりました」

「それはいい傾向ですね、これからも頑張っていきましょう。協力は惜しみませんよ」

 桔梗の為に始めた事だったが、俺にもメリットはある。妻達の晴れやかな姿が拝めるのだからな。ゆくゆくはバニースーツやサンタコス等も……ふふふ、夢が広がるな。

「それでですね、この店だけではお客様の注文が捌ききれなくなってきているので、新しくお店を開こうかと思っているんです。場所はカルディオスの町を予定しています」

 脳内で妻達に色々なコスプレをさせる妄想をしていたが、その一言で現実へと呼び戻された。

「カルディオスにですか? それはまた……思い切りましたね」

 カルディオスの町は王都に近いとは言え、交通の便はお世辞にも良いとは言えない。王都と町を行き来する馬車も一日に一便しか出ていない。失礼を承知で言えば、「不便な田舎町」というのが現在のカルディオスの評価だろう。

 だが、それは「これまで」の話。「これから」は人も物も集まる大都市……になる可能性も十分考えられる。それを予測し事前に土地を確保しておく。つまり博打だ。ユニスは意外と勝負師なのだな。




 王都から家に戻り、皆でプールへと向かった。ローズの水着に問題が無いかチェックするのが目的だな。

「ハビー! どうデスカ? 似合ってますか?」

 水着に着替えたローズが、体のラインが良く見えるポーズを取りながらそう質問する。うむ、まごう事無き「紐」だな。辛うじて乳首と股間の大事な部分が隠れているだけの、殆ど裸同然の水着。とても人前では着せられん代物だ。だがそれでも似合っていると言わざるを得んな。

「ああ、とても似合っているよ」

「ふふふ、ハビーも喜んでいるようで嬉しいデス。その証拠にハビーの『ここ』が、とても元気になってますネ」

 こら、俺の股間部を見て言うんじゃない。あっ……まて、俺の水着を脱がすな! マリー達も見てないで助け……キミ達? 何故に鼻息を荒くして近付いて来るんだい? はあ……致し方なし、か。なに、これも良き夫の務めさ。




 ああ、そう言えばローズの水着だが特に問題は無かったよ。セフィラを筆頭に何人もの妻と泳ぎで競争をして全身を激しく動かしていたが、紐水着は一切ズレる事が無かった。不思議な事だな。




 数日後。家でのんびりと過ごしていたら、我が家をガントンが訪ねてきた。遂に完成したか?

「おう、レオンの兄ちゃん。苦労したが何とかカタチになったぜ」

 そう言ってガントンが取り出したのは、見覚えのあるリボルバー銃。それが二丁。

「安定した威力の弾を打たせる事が中々出来なくてな。借りたヤツを参考にしてやっとこさ完成に漕ぎ着けたぜ」

 ガントンのこの台詞と満面の笑みと見れば、完成した銃に不安などは無いさ。

「早速、試し撃ちをしても?」

「モチロンだぜ。俺も実際に使う所を見てもいいか?」

「構いませんよ。ローズ、中庭で試し撃ちしてみてくれ」

「ハイ! ワタシも楽しみデス」

 中庭に移動し、ローズは『訓練用・頑丈案山子君改』に銃口を合わせる。

「シューートっ‼」

 バシュン! という聞き馴染の無い音が、二度中庭に響き渡る。直後、案山子君が何者かに殴られた様に、大きく揺れ動いた。

「おおっ! 十分な威力じゃないか」

 攻撃力と弾速は申し分なしだな。

「そうさね。あれならCランク魔物程度じゃ耐えられないと思うよ」

 セフィラのお墨付きも出たか。

「それでガントンさん、弾は何発撃てるのですか?」

「魔石の中に魔力をフルに溜めたとしてだ、カラになるまでに五十発は撃てる設計になってるぜ」

 五十発か。新たに魔力を込めれば再び撃つ事が出来ると考えると十分過ぎる装填数だな。

「連続で撃ち続けても強度に変化はありませんか?」

「そいつも問題ねぇ。ミスリルを中心に、馬鹿高ぇ素材を贅沢に使ってる。一日中撃ちっぱなしでも問題ねぇよ」

 そいつは凄いな。俺の想像を超える出来に驚きを隠せん。だが、それ故にガントンに忠告しなければな。

「ガントンさん……「これ」の製法は秘匿にしてくれますか?」

「ああ、分かってる。コイツの製法は安易に外に漏らしたらマズいって事はな」

 もし、万が一……この銃が量産された暁には……この世界が戦乱に包まれる事になる。この世界を救う為にやって来た俺が、世界を滅ぼす原因になるなぞ全く笑えん冗談だ。

 制作の礼を込めて高級なお酒を手渡す(口止め料とも言うが)と、ガントンは意気揚々と帰って行った。これで喫緊きっきんの課題はクリアしたな。明日、改めてダンジョンに潜るとしようか。




「ドンドン行きますヨ!」

 次の日、準備を整え「特級」ダンジョンに挑む俺達。ローズがノリノリで銃を乱射しても、弾切れを起こす様子は無い。そのまま難無く五フロア目も突破し、そこで切り上げる事にする。次からは本腰を入れて攻略の続きをするとしようか。


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