襲われた商隊を助けたら、巨大な熊までついてきました!
商隊が止まると、周囲は一瞬で静まり返った。
街道の真ん中には、大きな荷車が横倒しになっていた。
車輪の一つは完全に壊れ、荷台に積まれていた木箱や袋が辺り一面に散らばっている。
いくつかの箱には、深い爪痕まで残されていた。
「全員、馬車から降りないでください」
ロウェンさんが剣を抜きながら言った。
商人や御者たちは、緊張した表情で頷いた。
ニアさんは弓を構えたまま、倒れた荷車へ慎重に近づいていった。
バルトさんとクロエさんも、その後を追う。
俺とルナも馬車から降り、周囲を見回した。
「人が見当たりませんね」
ルナが言った。
「逃げたのかな?」
「そうだといいのですが……」
ニアさんは、街道脇の泥に残された足跡を調べた。
「人の足跡が森のほうへ続いています」
「魔物の足跡も同じ方向か?」
ロウェンさんが尋ねると、ニアさんは頷いた。
「はい。おそらく人々を追いかけていったのでしょう」
ブラムさんの顔が青ざめた。
「それなら、急いで助けに行くべきではありませんか?」
「急ぐ必要はありますが、何も考えず森へ入るわけにはいきません」
ロウェンさんは周囲を見回した。
「まずは状況を確認する必要があります」
その時だった。
「……助けてください!」
遠くの森から、かすかな声が聞こえた。
「人の声です!」
ルナが真っ先に反応した。
しばらくすると、同じ声が再び聞こえてきた。
「誰か……どうか助けてください!」
ロウェンさんの表情が険しくなった。
「ニア、場所は分かるか?」
「森の奥です。そこまで遠くはないと思います」
「よし。バルトとクロエは俺についてこい」
ロウェンさんは俺とルナを見た。
「二人には、ここで商隊を守ってもらいたい」
「俺たちも一緒に行きます!」
俺が言うと、ロウェンさんは少し迷った。
「だが、ここも安全だとは言い切れない。少なくとも何人かは残る必要がある」
「ルナが商隊に残れば大丈夫です」
「お兄様だけ行くのですか?」
ルナが不満そうな表情を浮かべた。
「仕方ないよ。商隊を守る人も必要だろ?」
「私も人を助けたいです……」
「魔物がこっちへ戻ってくるかもしれない」
ルナはしばらく考えた後、頷いた。
「分かりました。ですが、危険になったらすぐに呼んでください!」
「うん」
「私が先に魔物を見つけたら、吹き飛ばします~」
「馬車まで一緒に吹き飛ばさないように気をつけて」
「それくらいは調整できます!」
そうだな。ルナなら大丈夫だろう。
……いや、ルナだからこそ大丈夫ではない可能性もある。
俺はロウェンさんたちと一緒に森へ入った。
ニアさんが足跡を追い、先頭を進む。
森の地面には、折れた枝や踏み潰された草がずっと続いていた。
大きな魔物が通った痕跡は、思っていた以上にはっきり残っている。
「足跡の大きさを見る限り、かなり大きな個体です」
ニアさんが低い声で言った。
「何の魔物か分かるか?」
「熊系だと思いますが、普通のフォレストベアよりずっと大きいです」
「もしかして、アイアンファングベアでしょうか?」
クロエさんが尋ねると、ニアさんは頷いた。
「その可能性が高いです」
「アイアンファングベア?」
俺が尋ねると、ロウェンさんが説明した。
「Bランクの魔物だ。金属のように硬い毛と、巨大な牙を持つ熊だ」
「ヴェノムドレイクより強いのですか?」
「単純な危険度なら、同じくらいか少し下だ」
その程度なら、あまり心配する必要はなさそうだな。
ロウェンさんは俺の表情を見て、ため息をついた。
「今、たいしたことはないと思っただろ?」
「ええと……少しだけ」
「普通のCランク冒険者なら、アイアンファングベアを見たら戦うより先に応援を呼ぶ」
「そうなのですか?」
「当たり前だ。そのくらいは把握しておかないと死ぬぞ。……まあ、お前たちは例外だが」
やはり、人間の世界における魔物の危険度は、まだよく分からない。
森の奥へ少し進むと、木々の間から壊れた馬車の一部が見えた。
その後ろで、誰かが必死に手を振っている。
「こ、ここです!」
中年の男が一人と、若い商人が二人、大きな岩の後ろに身を隠していた。
そのうち一人は脚を怪我しているのか、立ち上がれずにいた。
「怪我人がいます!」
クロエさんがすぐに駆け寄った。
「しっ、静かに……!」
中年の男は慌てて口元へ指を当てた。
「あの魔物が、まだ近くにいます……」
男がそう言った直後、森の向こうから低いうなり声が聞こえた。
グルルルル……。
木々の間の暗がりで、巨大な影が動いた。
しばらくすると、魔物が完全に姿を現した。
熊だった。
だが、俺が知っている普通の熊とは、大きさからして違っていた。
体は馬車よりも大きく、人間の背丈をはるかに超えている。
黒い毛は金属のように輝き、口から突き出た二本の牙は、短剣ほどの長さがあった。
魔物の前脚には、赤い血が付着していた。
「アイアンファングベアだ……!」
ロウェンさんが歯を食いしばった。
魔物は俺たちを見つけると、上体を起こした。
ドン!
後ろ脚で立ち上がると、木よりも大きく見えた。
「ウオオオオオオ!」
咆哮とともに、周囲の木の葉が激しく揺れた。
クロエさんが杖を構えた。
「私は怪我人を守ります!」
「バルト、前を塞げ!」
「分かった!」
バルトさんは大剣を抜き、前へ出た。
ロウェンさんも剣を構える。
「リオン、絶対に一人で前へ出るな」
「どうしてですか?」
「あの魔物の前脚を受ければ、鎧ごと潰されるぞ!」
アイアンファングベアが、俺たちに向かって走り始めた。
ドン! ドン! ドン!
魔物が一歩踏み出すたびに、地面が揺れた。
木や岩をまったく避けず、そのままぶつかりながら突進してくる。
「来るぞ!」
バルトさんが大剣を立て、防御の姿勢を取った。
だが、あれほど大きな魔物と正面からぶつかれば、バルトさんが怪我をするかもしれない……!
俺は一歩前へ出た。
「リオン!」
ロウェンさんが叫んだ。
俺は剣を抜いた。
魔物が巨大な前脚を振り下ろした。
風が巻き起こるほど強烈な一撃だった。
俺は体を少し横へ動かして前脚を避けると、剣を一度振った。
スッ――。
剣の刃が、アイアンファングベアの首を通り抜けた。
魔物はそのまま俺の横を通り過ぎ、数歩先まで走った。
ドン。
ドン。
そして、動きを止めた。
それにしても、また走ってきたところを斬られたな……。
いつも同じような倒され方をしている気がする。
魔物はみんな、あまり頭がよくないのだろうか?
「……」
周囲が恐ろしいほど静まり返った。
アイアンファングベアは、しばらく立ったままだった。
やがて首に細い線が走った。
巨大な頭が、ゆっくりと胴体から落ちる。
ドン――!
頭が地面へ落ちた後、体も横へ倒れた。
ズズゥン!
地面が大きく揺れ、土煙が舞い上がった。
「終わりました」
「……」
誰も答えなかった。
ロウェンさんは剣を構えた姿勢のまま止まっていた。
バルトさんは盾のように立てていた大剣を、ゆっくり下ろした。
クロエさんは怪我人の治療を途中で止め、俺を見つめていた。
「あの……ロウェンさん?」
「え……」
「まず、怪我人を確認するべきではありませんか?」
「そ、そうだな……」
ロウェンさんは我に返ったように首を振った。
俺たちは、岩の後ろに隠れていた人たちへ近づいた。
「もう大丈夫です」
俺がそう言うと、中年の男は倒れた魔物と俺を交互に見た。
「本当に……死んだのですか?」
「はい」
「あれほど巨大な魔物を、一撃で……」
男は何を言えばいいのか分からないような表情をしていた。
クロエさんは、脚を怪我した商人へ治癒魔法を使った。
青い光が傷を包み、出血が止まり始める。
「骨は折れていません。ですが、今日はあまり歩かないほうがいいでしょう」
「ありがとうございます」
怪我をした商人は安堵の息を吐いた。
「いったい、何があったのですか?」
ロウェンさんが尋ねると、中年の男が答えた。
「私たちは、ラグナからレーベンへ向かっていた小さな商隊です」
彼は倒れた荷車のほうを見た。
「昨日の夕方までは何の問題もありませんでした。ですが今朝、突然森からあの魔物が飛び出してきたのです……」
「護衛はいなかったのですか?」
「Dランク冒険者が二人いました」
男の表情が暗くなった。
「……ですが、魔物が現れるとすぐに私たちへ逃げるよう言い、時間を稼ぐために残りました」
「その二人はどこに?」
ニアさんが尋ねた。
中年の男は何も言わず、森の反対側へ視線を向けた。
その表情だけで、意味は十分に伝わった。
ロウェンさんはうつむいた。
「くそっ……。せめて遺体だけでも捜さなければ」
「私が捜します」
ニアさんが立ち上がった。
「一人で行くな」
バルトさんも一緒に動いた。
二人は魔物が通ってきた痕跡をたどり、森の奥へ入っていった。
しばらくすると、遠くからルナの声が聞こえた。
「お兄様!」
商隊を守っているはずのルナが、森の中を走ってきた。
その後ろからブラムさんもついてきている。
「ルナ?」
「ものすごく大きな音がしたじゃないですか!」
ルナは俺の体を上から下まで確認した。
「怪我はありませんか?」
「うん。大丈夫だよ」
「魔物は?」
俺は隣に倒れているアイアンファングベアを指差した。
ルナの目が大きくなった。
「わあ……本当に大きいですね!」
「商隊を守っているように言っただろ?」
「ニアさんが先に戻ってきて、もう安全だと教えてくれました」
「そうだったんだ」
ブラムさんは倒れた魔物を見て、口を開けた。
「こ、これがアイアンファングベアなのですか?」
「そうらしいです」
「まさか、リオンさんが倒したのですか……?」
「はい」
ブラムさんは一度目を閉じ、ゆっくり頷いた。
「やはり、そうなのですね……」
ルナはアイアンファングベアの周囲をゆっくり歩いた。
「お兄様」
「何?」
「ところで、これは食べられるのでしょうか?」
やはり最初に聞くのはそれなんだな。
もう予想できるくらいになってきた……。
ロウェンさんが代わりに答えた。
「アイアンファングベアの肉は食べられる」
ルナの目が輝いた。
「美味しいですか?」
「うーん……きちんと処理すれば、味は悪くない。特に前脚や背中の肉は高く売れる」
「高く売れるのですか?」
食べられるという言葉より、高く売れるという言葉に大きく反応している。
いったい、どちらが目的なんだ?
「毛皮と牙も高価な素材だ。毛皮は鎧の裏地や防具の素材に使われ、牙は武器や装飾品に加工される」
「では、全部持っていかないといけませんね!」
「問題は大きさだ」
ロウェンさんは魔物の体を見た。
「馬車よりも大きな魔物を、どうやって運ぶか……」
「俺が持てば大丈夫です」
俺が言うと、ロウェンさんがこちらを見た。
「お前が?」
「はい」
「これは岩ではなく、魔物の死体だぞ」
「それでも、岩よりは軽そうですが」
「……」
俺はすぐにアイアンファングベアの後ろ脚をつかみ、そのまま持ち上げた。
「よいしょ」
少し重くはあったが、父さんとの修行で運んでいた岩よりは、ずっと軽かった。
巨大な魔物の体が、俺の手で空中へ持ち上がった。
ブラムさんと助け出された商人たちは、同時に口を開けた。
「このくらいなら運べそうです」
「お兄様、頭はどうしますか?」
「頭は別に運ぶしかないね」
ルナは魔物の頭の隣へしゃがみ込んだ。
「私が持ちます~」
ルナは牙を一本つかみ、頭を持ち上げた。
巨大な頭が、軽々と持ち上がった。
クロエさんはその様子を見ながら、小さく呟いた。
「あの、魔法使い……なのですよね?」
「はい~」
「では、どうして力も強いのですか?」
「父さんと一緒に修行しましたから!」
クロエさんは、それ以上尋ねなかった。
その間に、ニアさんとバルトさんが戻ってきた。
二人の表情は重かった。
「護衛の冒険者二人を見つけました」
ニアさんが静かに言った。
「ですが、すでに息を引き取っていました」
周囲の空気が沈んだ。
助け出された商人たちは、うつむいた。
中年の男は、強く拳を握った。
「あの二人が時間を稼いでくれなければ、私たちも生き残れませんでした」
ロウェンさんはしばらく目を閉じ、それから口を開いた。
「遺体は商隊の空いている馬車へ運ぼう。ラグナのギルドへ到着したら、正式に報告する」
「分かりました」
俺たちは、壊れた荷車に残されていた荷物も確認した。
木箱の大半は壊れていたが、布や金属製の道具、薬草の入った袋はいくつか無事だった。
ブラムさんは助け出された商人たちを見た。
「私たちの商隊の空いている場所へ、荷物を分けて積みましょう」
「本当によろしいのですか?」
「困っている人を置いていくことはできません」
中年の男は何度も頭を下げた。
「ありがとうございます。必ずお礼をします」
「お礼は、ラグナへ無事に到着してから考えましょう」
ブラムさんは笑って答えた。
商隊へ戻ると、人々はアイアンファングベアの巨大な死体を見て、大騒ぎになった。
「あれを本当に一人で持ってきたのですか!?」
「馬車ではなく、人が魔物を引きずってきているぞ!」
「頭はルナさんが持っているじゃないか!」
俺は魔物の体を、空いている馬車の隣へ下ろした。
だが、そのままでは馬車に載せられなかった。
「やはり大きすぎますね」
ブラムさんが困った表情を浮かべた。
「脚を折り曲げても、馬車からはみ出してしまいます」
「それなら、切り分けて載せればいいのではありませんか?」
俺が剣を抜くと、周囲の人々が一斉に後ろへ下がった。
「待ってください!」
ブラムさんが慌てて叫んだ。
「ここで切れば、血が大量に流れてしまいます!」
「そうなのですか?」
「毛皮や素材の価値が下がる可能性もあります」
ルナが深刻そうな表情を浮かべた。
「価値が下がるのは困ります」
「では、どうすればいい?」
「太い縄で縛って、馬車の後ろから引いていく方法があります」
ロウェンさんが言った。
「地面に触れれば、毛皮が傷むのではありませんか?」
ブラムさんが尋ねた。
「それも問題だな」
皆が悩んでいると、ルナが手を挙げた。
「風で浮かせればいいのではありませんか?」
「浮かせる?」
「馬車の後ろで少しだけ浮かせておけば、地面には触れませんよ~」
クロエさんが驚いた表情を浮かべた。
「その状態をラグナまで維持できますか?」
「うーん……ずっと使い続けるのは、少し大変かもしれません~」
「そうですよね」
「それなら……氷で台を作ればいいのではないでしょうか?」
ルナは最後尾の馬車の後ろを指差した。
「死体の下に厚い氷の板を作って、穴を開けて馬車と縄でつなぐんです。そうすれば、馬車が動く時に氷の板も一緒に引っ張られます~」
「氷を橇のように使うのか?」
ロウェンさんが尋ねた。
「はい。地面へ直接引きずるより、ずっと滑りやすいと思います」
「ですが、土の道を長く進めば、氷が割れませんか?」
クロエさんが尋ねると、ルナは自信満々に頷いた。
「途中で何度でも凍らせ直せば大丈夫です~!」
ルナはアイアンファングベアの死体の下へ手を向けた。
冷たい空気が広がり、底が広く、先端が少し上へ反った厚い氷の橇が作られた。
俺はアイアンファングベアを、氷の橇の上へ載せた。
人々は死体が動かないよう、縄でしっかり固定した。
さらに橇の先端へ穴を開け、縄を通して最後尾の馬車の後軸へ結びつけた。
御者が慎重に馬を動かした。
縄が張り、氷の橇がゆっくりと前へ引かれていく。
ザリッ――。
氷が土の道を擦りながら滑った。
「動きました!」
「毛皮も地面に触れていません!」
「これなら、次の村までは運べそうですね」
「氷が削れたら、私がまた作り直します~」
ルナは満足そうに頷いた。
「やはり、食べ物は大切に運ばないといけません~」
「まだ食べると決まったわけじゃないよ」
「少しくらいは食べられますよね?」
「たぶん」
「それなら十分です!」
商隊は助け出した商人たちと、その荷物まで一緒に載せて再び出発した。
最後尾の馬車の後ろには、巨大なアイアンファングベアが氷の橇に載せられ、引かれていた。
すれ違う旅人たちは俺たちの商隊を見るたび、驚いた表情で道を空けた。
「あ、あれはアイアンファングベアではないか?」
「誰が倒したんだ?」
「馬車で引いて運んでいるのも初めて見たぞ……」
俺は人々の視線を感じながら、馬車へ座った。
「今回も有名になりそうですね~」
ルナが言った。
「まだラグナに着いてもいないのに?」
「すれ違った人たちが、先に噂を広めるかもしれないじゃないですか」
その可能性は十分にありそうだった。
「静かに到着するのは難しそうだな」
「私は構いませんよ~」
「どうして?」
「アイアンファングベアが美味しいという噂も一緒に広がれば、料理が上手な人が訪ねてくるかもしれませんから~」
やはり、ルナの考えは食べ物から始まり、食べ物で終わるらしい。
日が少しずつ西へ傾き始めた。
まだ先へ進まなければならなかったが、商隊の空気は朝よりも落ち着いていた。
二人の護衛冒険者が命を落とした。
その事実は決して軽いものではない。
それでも、生き残った人々を救い、脅威となった魔物を倒すことはできた。
俺はひとまず、これ以上の被害が出ずに済んだのだと思った。
だが、ロウェンさんはアイアンファングベアが現れた森を、ずっと見つめていた。
「どうしたのですか?」
俺が尋ねると、ロウェンさんは少し考えてから答えた。
「妙だと思ってな」
「何がですか?」
「アイアンファングベアは本来、人や馬車がよく通る街道近くまで、あまり出てこない魔物だ」
「腹が減っていたのではありませんか?」
「その可能性もあるが……」
ロウェンさんは真剣な表情で言った。
「最近、ラグナ周辺で魔物が増えているという話と、無関係ではないかもしれない」
俺は森を見た。
今は何も見えない。
だが、ラグナへ近づくほど強い魔物が頻繁に現れるのなら、より多くの依頼を受けられるかもしれない。
「お兄様~」
「何?」
「また、少し期待していますよね?」
「……正直に言えば、少しだけ」
「私もです~。お金を稼ぐのはいいことですから~」
ルナは馬車の後ろをついてくるアイアンファングベアを見ながら笑った。
「ラグナにはどんな料理があるのか、楽しみです!」
……やはり、期待している部分が少し違う気がする。
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