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Mousse chocolat framboise 〜 おじさんのお話 〜  作者: カフェと吟遊詩人
33/55

変わった事と変わらない日常

目が覚めると左腕が重い


いや痺れて感覚がない


視線の先には長い髪の華奢な女性


柔らかく滑らかな肌が自分の身体に寄り添っている


自分の口が臭う様な気がしたのと身体が汗ばんでいるのが気になりシャワーを浴びようとそっと起き上がった


「もう起きちゃうんですか?今が1番幸せな時間ですよ」


眠そうに艶っぽくコチラを見て沙都美は言った


「肌が弱くて汗っぽいのが苦手でね。自分の汗で肌が荒れるんだ」


「そうなんですか。。。一緒に入りますか?」


「なっ!びっくりさせないでよ」


「冗談です。いくら私でも明るい所で勇輝さんに見られるのは恥ずかしいですよ」


「おじさんを揶揄うんじゃ無いよ」


「おじさんじゃ無いです。彼氏です」


「そ、そうだね。そうだった」


「忘れてたんですか?昨夜はあんなに私を求めてくれたのに」


「ちょっ、、、誘ったのは、、、止めておこう。負けちゃうから」


楽しそうにコチラを見ている沙都美はシーツに包まりとても可愛く見えた


シャワーを浴びながら改めてドキドキしている


『この俺が彼女を作ったんだ、、、信じられないな。秋寛に言ったら笑うかな』


シャワーから出ると入れ替わりにバスタオルに包まれた沙都美がシャワーに入ろうと来た


「見ないでください。。。恥ずかしいんで」


「昨夜の君とは同じ人とは思えないね」


「意地悪です!勇輝さんがもっと積極的ならもっとお淑やかにいます」


そう言ってシャワー室に入って行った


歯を磨きながら渋々昨日の服を着る


『ドンキで買うまではこれを着るしか無いもんな。昨夜買っておきたかったな』


頭を乾かしてテレビの電源を付けると沙都美が出てきた


「着替え持って入るの忘れちゃいました」


バスタオルに包まれ、髪が濡れた沙都美は綺麗だった


思わず抱きしめると


「ちょっと、嬉しいんですけど、、、今から、、、します?」


「いや、ごめん。思わず、、、。ドンキ行って下着買う時間が無くなってしまう、、、シャツも買えないと皆んなに疑われちゃうからね」


「疑わられても良いんですけど、、、」


「いや、社内恋愛で一緒に仕事してるんだよ」


「ダメなんですか?」


「一緒にしている仕事、離されちゃうよ」


「それはダメですね」


「じゃあ準備して貰っていいかな?あわよくばどこかで朝ごはんも食べれるといいね」


「ダッシュで準備します」


沙都美は慌てて髪の毛を乾かし歯を磨く


そしてちゃっかり下着以外の着替えも持って来ているらしく明るい色のワンピースに着替えていた




「さあ行きましょう」


「取り敢えずドンキだよ」


「はい。ちゃっちゃと買っちゃって朝ごはんです」


苦笑いしながら部屋を出てチェックアウトした


ドンキで下着とシャツを買い着替えたは良いが汚れ物の扱いに困った


カバンには入りそうに無い


「うーん、ドンキのビニール袋だけじゃ透けちゃうなぁ」


「紙袋が欲しいですね」


「スタバで朝食べてテイクアウトでドーナツも買って袋をゲットするかな」


「勇輝さんてスタバのシュガードーナツ好きですよね。よく食べてる気がします」


「ちなみにミスドもシュガーレイズドだけどね」


「私はフレンチクルーラー派です」


「それ以外はオジサンはオールドファッションを食べるよ」


スタバに入り朝食を済ませておじさんはトイレに向かった


『こんな朝は何年ぶりだろう』


人と朝食を食べる事自体が無い生活をずっとして来たので違和感が半端ない


席に向かって歩いていると、沙都美が誰かにメールを打っている


そして、コチラに気付くとさっと携帯をしまい


「、、、、お母さんから昨夜からいっぱい連絡来てました」


苦笑いをしながらこっちを見ている


「連絡してなかったの?」


「はい。言い訳するの忘れてました」


「今夜はどうなりますかね。まあ、私も大人なんで何とかなります」


「わかった。なんか有ったら言ってね」


何も考えずに言うと


「えっ?揉めたら挨拶に来てくれるんですか?じゃあ頑張って親と喧嘩します」


「えっ?ちょっと穏便にお願いします」


そんな風に静かに柔らかな空気が流れる朝はだった


おじさんはそっと自分のスマホを見ると


亜紗美からメールが来ていた


沙都美に気付かれない様にそっと開くと


《お泊まりは禁止ですよ。今度、同僚としてご飯に行ってくだね》


沙都美に気付かれない様にそっとスマホを鞄にしまって


柔らかい空気に再び身を沈めて行った





仕事が始まると


沙都美はいつもの沙都美であった


淡々と仕事をこなして


適度に笑顔で周りと話していた


ただ、いつもと違ったのは


おじさんがトイレに行った時


出て来たら沙都美がいて


そっと袖を引っ張ってから沙都美もトイレに入って行った


部屋に戻ると亜紗美が近付いて来て


「ご飯行く日は早めに決めましょうね。大丈夫です、付き合いたての2人を刺激しても逆効果になる事は理解してますから」


そう言って外出して行く亜紗美を見てしばらく何も考えれずに一点を見ていた


メールをチェックしていると、柳沢から連絡が来ていた


近々会って話をしたいらしく、勇輝か沙都美に来て欲しいらしい


沙都美を席に呼んで2人が都合のいい日に一緒に行かないか相談をした


「どちらかで良いと仰っているなら、私だけで行って来ましょうか?勇輝さんは他の仕事も有りますし」


本当は2人で外出したくて相談をしたのだが、温度差なのか気付いてないのか、1人で行くと返事が返って来た


『1人でも仕事が出来るとアピールしたいのかな?』


そう考えて


「じゃあ任せてみようかな、アポ取って行ってきてみてよ」


「わかりました。早めに行ってみます」


嬉しそうに席に戻って行く沙都美を見て


少し寂しく感じながら


『まあ、別の時間に会えるしな』


そう自分に言い聞かせて仕事に戻った

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