第8話 涙の秘密とヒーロー
え?!もしかしてあのまま殴られたかったのかな?ドMとか。
「なんで、助けちゃいけなかったんだ?」
「だって、ヒック、中途半端に助けられると後が怖いんですよ!!!」
「トッキーにはわからないかもしれませんが!こっちはずーっといじめられて来て、些細なことで殴られて来て!周りの生徒は関わりたくないって言って友達いないし!先生からも見放されるし!私は悪いことしてないんですよ!!!なんで、なんでいっつも皆見て見ぬ振りをするんですか?こっちは今までひとりぼっちで耐えて来たっていうのに!!そして今頃中途半端に助けに入ってくる奴もいるし!!あーあ、これで後から何をされるか、、、ヒック分かってんですかね!!!」
あー、分かった。分かっちゃった。要するに稚依ちゃんは助けて欲しかったんだ。でも、もう人を信じられなくなってんだ。見放され、見捨てられ続けた稚依ちゃんの心はもうズタズタなんだ。だから、こういうときは思いのままをありのままぶつけてやる!!
「稚依ちゃんはさあ...中途半端に助けたって言ったじゃん。でも、いつ、どこで、誰が、もう二度と助けないって言った!もし、これから稚依ちゃんがいじめられてるのを聞いたり見たりしたら、助けてやるよ!勝手に切り捨ててんじゃねえよ!そして、これからはボッチなんかじゃねえ!俺が側にいてやるよ。稚依ちゃんが望むならなんだってしてやる!!十分休みだって、給食の前だって、昼休みだって、稚依ちゃんの教室まで迎えに行ってやる!!!今まで俺が言った言葉が全部信じられないんなら、全部実行してやる!!だから、人間を見捨てないであげて。確かにいままでずっと裏切られて来たかもしれない。だけど、俺が今まで以上に、てか、どんな犠牲を払ってでも地獄の底から引っ張り上げてやるから!!!ちょっとは俺を信じろよ!」
「..ヒック、そう言ってくれるのは嬉しいけどどこに証拠があるってんですか?!もう、こっちは何回も何回も裏切られてるんですよ!!だからちゃんとした裏付けが欲しいんです!!そうですね、今、涙と鼻水だらけの私に抱き付いて見てくださいよ!!見てる人もチラチラいるし無理でしょう!それでも、あそこまで言ってくれて、ありが、ヒック、ございました。」
はーっ、だから何で話を勝手に終わらせちゃうかな。てか、抱きつくとか余裕だし、こちとら彼女すらいねえんだからな!!
「おいおい、話を勝手に終わらせんなよ。稚依ちゃん。」
と、言って俺は、、稚依ちゃんの体に腕を回して思いっきり抱きついてやった。いや、別に下心は皆無なんですのことよ。
「え?!」
お、稚依ちゃんビックリしてる。
「なんで、なんでトッキーはここまでしてくれるんですか?期待しちゃうじゃないですか。これ以上高望みをさせないで下さい。」
「ああ、稚依ちゃん。いいよ高望みして、期待して全然いいよ。だって、絶対に裏切らないから。」
二人とも語気が落ち着いてきた。でも、本当にびっくりした。稚依ちゃんがこんなに深い闇を背負ってたなんて。だから、絶対に救って見せると、目の前で泣いてる少女に心の中でそっと誓った。
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
昼休み終了のベルがなった。そういやこれ全部昼休みの事だったな。
「んじゃ、稚依ちゃん。クラスまで送って行くよ。」
「え、本当に送ってくれるんですか?本当に?」
「おう!」
「んじゃあ、お言葉に甘えて。」
こうして、俺たちの長い長い昼休みが終わった。でも、本当に長いのはこれからだっていうのをまだ知らない。
ちなみに、神時は五時間目の授業に遅れたらしい。
えーっと、もうちょっとで、この章も終わる予定です!




