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-30- 勝つ

 今夜はかつ価値について、考えなくてもいいのに考えたいと思います。^^ というのも、勝つことが必ずしも幸せに 結びつくとは限らないからです。例えば戦争なんかですと、状況にもよりますが、負けることで平和を得られる・・といったメリットもあるからです。戦争に勝ったとしても、その国は以降も争いからは解放されず、国民は不安な日々を過ごさねばなりません。

 竹岡と松川は今年で八十になった幼馴染で、よき囲碁の相手でもあった。

 そんなある日のこと、いつものように二人が碁盤を囲んでいる。二人の間には定まった二つのル-ルがあった。一つは対局する場を交互にして、相手の家でする・・というル-ルで、もう一つは勝てば負けた相手が次の日の昼、外食を奢(おご)るというル-ルだった。

「ははは…今夜は勝ちましたな」

「ははは…明日はどこへ?」

「来々軒へ。十二時前に寄せて頂きます」

「分かりました。ああ、小遣いがまた減りました…」

「まあまあ、そうおっしゃらず。三日前は私が負けたんですからな、ははは…」

 二人は賑やかに呵(わら)い合うと別れた。

 この場合は勝つ価値があり、食事を得られますよね。^^


                   完

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