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battle『イタコ・ザ・エンプレス』

 イタコ・ザ・エンプレスは再び大槌を構えて地面を引きずる様に移動して俺の目の前で振り下ろすと同時に岩の槍が多量に生えてきて俺に迫って来た。

 それを足場に跳躍すると同時にいくつもへし折ってウサギナイフをイタコの後ろ辺り目掛けて投擲する。


「おにぃちゃん!『後ろから足場のように岩が来るよ!!!』」


真が叫ぶと同時に後ろに畳ほどの広さのある岩がゆっくりと飛んできた。


「ありがとう!!」


岩をありがたく足場にしてイタコに向かって跳んで剣を振り、切ろうとした。


『ケクケクケクケクケーー』


と馬鹿にしたような声が響いたかと思うと大槌の柄で受け止められ、そのまま弾かれた。


「おにぃちゃん危ない!『後ろの岩?そんなものないよ?!』」


といった瞬間に後ろの宙に浮いていた岩が消えた。


地面を足につけて地面を這うように走り骨に肉薄して剣を振るい脚を切り離そうとした。


『ヲァアアアカァアアアアカーー!!!!』


と急に絶叫し始めると同時にイタコの骨が硬くなり、大槌に骨が密集して大きくなった。


「これはもはや女性じゃねぇなっ!」


と毒づきながら剣を振るって骨を削りそのまま脚を蹴り、骨の束の一本をへし折って飛び退く。


「あん?この骨は樹のような鉱石のような不思議な感じだな」


とつぶやいて腰の袋の中に放り込む。

 体のバランスが崩れたイタコ・ザ・エンプレスは大槌を杖代わりに立ち上がると、叫び声をあげながら大槌の皿を踏みこみ、そのままロケットダッシュを決め込み後ろ蹴りした槌を振り下ろしてきた。


「早い!」


「任せて!『私たちは後ろだよ!』」


というと同時に俺たちはイタコ・ザ・エンプレスの真後ろに転移していた。

 その瞬間を逃さずに俺は背骨の隙間にナイフを突き立てそのまま踏み込んで深く突き刺し、双子を抱いてそのままその場を離れる。


『キャァ嗚呼亜唖嗚呼嗚嗚呼ーーーー!!!!!!!』


といきなり絶叫したと同時に大槌を振り回すと再びシャラシャラと音が鳴り大槌が全身が瞬く間に姿を変えた。

 次に変えたのは背骨の曲がった老婆のような姿だった。身長が縮み、大きな魔導士のような杖を持ち、骨で出来たとんがり帽子を被っている威厳に満ち溢れたような見た目をしている。

 そして虚空な目に痛みと憎しみを籠めたような炎を此方に向けて来たかと思ったら紫色と白のまだらな炎を一つゆっくりとした速度で放って来た。

 俺はそれを躱そうと双子を抱えたままその場から離れた。

するとゆっくりとしていた炎もそれに続いて進路を俺を追うように急に曲がり、急に加速をした。

 

「おにぃちゃん追って来てるよ!『岩が倒れてくるヨ!気を付けて!』」


と叶が走る俺を援護するように紫の炎の上に大きな一枚岩が倒れ、そのまま押しつぶした。


そしてそれを確認した俺は二人をその場に降ろして再び老婆イタコに向かって走っていき、鋸剣の裏を使って長杖の間をへし折ろうと思いっきり振るい、バランスが崩れたところで杖を踏み、地面に引き倒す、そしてそのまま杖を角材を切るかのように切り落として片方を回収しようとしたところ、後ろから体当たりをされて吹き飛んだ。

 老婆はボロボロになった杖を持ち、再び魔法を行使する。


 再び老婆が杖を地面に突き立てると周囲に乾いた音が響き、岩の隙間から間欠泉の様に紫の炎が吹き出た。

 密度がかなり高く、更にランダムなせいで躱し切れずに掠った。


「ぐ!うっぐぅ!」


頬に擦れた紫の炎。鋭い痛みが顔を走る。

 地面を転がりながら距離をとって腰についている回復薬を自分の顔に思いっきりかけて傷を癒すが、傷が残ったような感覚がある。

 掠った個所がズキズキ痛む!集中が切れそうだ。だけどここで俺が死んだら双子がどうなるかわからない!


俺は鋸剣の刃を自分の頬に突き立てて少し傷をつける。


「うッ!ぐぅぅぅぅうう!!!」


歯を食いしばって我慢して自傷する。多分いくらかましになったと思う!

 ようやく俺の応急処置が終わった後でふとイタコ・ザ・エンプレスを見て見るとまた姿が変わっていた。

 イタコ・ザ・エンプレスは背中に手をまわして刺さっているナイフを力づくで引き抜き、怒りのまま膝で杖を真っ二つに割り、そのまま剣を二本持つかのように構えた。

 すると今度は武器を振るうまでもなくリィーンリィーンと鈴虫のような音が鳴り響き、まるで秋の夜の草原にいるような音がした。


「気を付けろ!!何か来るぞ!」


といった瞬間に双子と俺の間に風が吹き荒れて獣のような姿になった。

 両手にはナイフのような爪のような斧を持ち、顔も人間から犬系というかオオカミのような顔に変わり、ウェアウルフのような姿になった。


『ウワォッォォォォ----ンッ!!!!』


気高く咆哮をしてから俺を睨みつけて土煙を上げながら走り始める。


雄たけびを上げて武器を持った拳を全力で振り降ろしてきたのを後ろに跳ぶことで躱して鋸剣を突き立てて体勢を立て直す。

 叶と真は身を隠して自分を守っている様子だが、どうやら早すぎて援護の手をこまねいている様子だ。

 

 俺は鋸剣を背中に背負いなおしてナイフを二本握り、再び脚を踏みしめて肉薄する。今は何とかして動きを止めないと!!


「おりゃぁあ!!!!」


ウルフの拳を躱し、靴底の跳ねを利用して接近して骨にナイフを振るうが弾かれた。


「っぐ!硬い!痛っつ!!」


横蹴りしてイタコ・ザ・ウルフから距離をとる。


さて、これは本当にどうしようかなー面倒だなぁ。よし!取り敢えずは片腕をもぐか。


「真!薄くて長い岩の槍を出してくれるか?」


「はい!どうぞ!」


というと同時に俺の後ろから槍のような棒が突き出た。丁度俺が欲しかった長さだ。


「ありがとうな!今日はパフェでも作ろうか!」


といって岩を躊躇なくへし折って受け取る。


そして再びイタコに向かって走っていき、手斧を棒高跳びの要領でかわして、肉薄する。

 そして取り出した岩の棒を尺骨と橈骨の間に刺しこむと遠くの方で真の声が聞こえて来た。


「『その岩は抜けないよ!』」


と叫ぶと同時に尺骨と橈骨の間に根を張る様に岩が流れ込み、抜けなくなった。


「神のおにぃちゃんからだよ!『彼岩に神の祝福を!決して折れない砕けない!』」


というといきなり岩の槍が堅くなり、更に鉄の様に硬くなった。


「あ!そうだ!これもどうかな?『地面が滑りやすくなっているから気を付けて!』」


というと突然変にバランスを崩し、こけたイタコ・ザ・ウルフ。俺は目を丸くした。


「ありがとうな!」


といって腕を足で踏み、鋸剣を抜刀して腕の骨の結合部を削ってから岩の棒を回してねじ切る。


『グガァアアアアアアア嗚呼!!!!』


そして引っこ抜いた棒を空間の端におもいっきり放り投げた瞬間に真が上から岩を落として封印(仮)する。


 もう片方の足を蹴り再び転ばせてから鋸剣を振るってまた切り落とす。


「おにぃちゃん!それ頂戴!カナもやりたい!」


というので叶目掛けて放り投げると胸に抱えていた鏡を骨に向けて。


「『迎い魂!!』」


というと動いていた骨があっと言う間に意思を無くしたように動かなくなり、真っ黒に染まった。


「よし!」


なんか仕事ネコみたいな感じがするなぁ。


 叶の方を見た後で俺は満足げに頷くとまたウルフに向き直り、頸を鋸剣の背で振りへし折って飛ばし、胸に跳び回し蹴りをして倒す。

 ボロボロになったイタコ・ザ・エンプレスはついに最初の姿に戻ったがかなり小さくなって怯えていた、正直戦いたくなくなった気がするが、ここで俺は容赦なく胸骨を剥がそうと剣を構えた。


「おにぃちゃん!!待って!」


と叶と真が走り寄って来た。


「あん。どうした?危ないぞ」


「その子、かわいそうだよ!」


まぁ正直俺もそう思う。けどどうするんだよ。


「うーんちょっと待ってねーうん…うんそうなの?わかったー」


といって真に耳打ちをして何かを作った。


「おにぃちゃん。ここに入れて家の裏に行って!だって」


と言って出してきたのは大きめの壺だった。何で壺?まあいいか。俺は怯えるイタコ・ザ・エンプレスに近づいて抱き上げてそのまま壺の中に入れ、渡された両手を持って家に帰ることにした。


此奴の正体は後日。

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