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神との交信とあっさりとした解決方

うーん。本当にこの鉱石粒はどうやって精錬すればいいんだろう。書斎にも何も書かれていない。多分ここにいる人たちには鍛冶師が居たはずなんだが。それに関するレシピがなかったからもうどうしたらいいんだろうか。シンダーライトを手に取って倉庫に武器庫を練り歩く。その姿は中々滑稽だと自分でも思う。

 

「ってかそういうわけでこの倉庫にシンダーライトがないっていう事なのかな?」


それとも無視されたのか。どういう事なんだ?もしかしてあのシンダーホロウってショタコン?いやいやまさか。ないない。


「おにぃちゃん、おにぃちゃん!」


と突然後ろからロケットのように突撃してきた叶は俺の脚の直前で止まった。


「叶、危ないから外で呼べって言っただろ」


「えへへーごめんなさい」


「それでどうしたんだ?」


「あ!そうだった、おにぃちゃんこれあげるー!」


と言って手渡されたのは・・・ペンダントだった。天然の石に穴を開けてひもを通しただけの簡単なものだ。


「?ありがとうな」


「着けて着けて―」


というので素直につける。何だろう小さい子供に絵を渡される父親の気分だわ。

 ん、意外とぴったりだな。長すぎず短すぎず丁度いい。それを付けると叶は大満足の様子で次は俺の手を取った。


「じゃあこっち来てー!」


何だなんだ?テレワーク中の父親を誕生日会に呼ぶみたいな感じになっている父親の心境かな?だけど今日って俺の誕生日だっけ?それにこの二人に誕生日のことについて教えたっけ?

 などと変な勘繰りをしていると叶専用のお祈り部屋に案内された。叶専用に作られている部屋なので大の大人の俺には割と狭い。

 何とか入ると胡座をかいた俺の膝に座るとそのまま拝み始めた。

俺もつられる様に拝むと急に声が聞こえた。


『あー…ザザザ…聞こ……か』


何か頭の中に響く声だが、全く聞こえないくらい酷いノイズだ。その心の声が聞こえたのか。


『わか…その……ーを改……してくれ』


何となく言いたいことが分かった。俺は一度膝の叶を一度降ろして少し待つように言った。

 そのまま俺は工房に移動してペンダントの石の角を削り丸く加工する。


 加工が終わったのでまた叶の部屋に戻って再び胡座をかいて座り、叶を膝に乗せる。


『z-ー聞こえるかー』


お?ちゃんと聞こえた。


『ああ、聞こえるぞ。この声はお前が神様を自称する叔父さんか?』


『っくくくはっはっは!面白いなぁ君は。確かに僕が君たちの言うところの神だね。だけど君みたいな見た目の子におじさんって言われるのは新鮮だなぁ。これからも呼んでくれてもいいよ』


『誰が呼ぶか。……そんで?何のようだ。用事があるのなら叶を通して言ってくれればいいんじゃないのか?』


『まぁ普通はそうなんだけど、そう言うわけにもいかないんだよね今回は』


『?どういう事だ?』


『実は君に頼みがあるんだよ。この双子に対してね』


『まぁ内容によるな』


『簡単なことだよ。この子たちと一緒にその世界を廻って欲しいんだ』


『何のために?』


『うーん。社会経験ってことで納得してくれないかな?他にも目的はあるんだけど、この子たちにはいろんな世界を、地球では見られない風景を、見られない文化に教養を身に着けて欲しいんだ』


『それは本来は両親の役割なんじゃないのか?』


『まぁそれはそうなんだけど、この子たちには特殊な事情があるんだよ』


『……特殊な事情?』


『うん。彼らはね、ずっと双子で一緒に居るんだよ。ほら、君は覚えていないかと思うんだけど、元の世界での学校では双子を離して教育するんだよ。だけど彼らは引き離されると大暴れしてしまうんだよ。それがかわいそうだから僕たち神もどうにかしようとして別々に異世界に召喚するように仕向けた。荒療治ってやつだね』


それってエゴってやつじゃね?って本気でそう思うんだが。


『まぁその通りなんだけど。結果として目論見は大失敗だったよ。と言っても召喚された国も国で悪かったと思う。だからお詫びとして双子で常に一緒にいても大丈夫な体にしたんだよ』


うーっわいま何か神の姿が想像できたわ。どや顔しているだろ。全然いい事じゃないと思うんだが。


『あははーやっぱり?今は元の世界で協力者と同居中だから大丈夫だよ』


『まぁそういう事情があるからお願いできる?』


じゃあなんでこの双子を異世界に?同居中というのなら地球?の世界を廻れよ。


『本当は僕もそうしたかったんだけど、そうもいかない事情があってね』


事情って?


『まぁ君に言っても仕方がないから言わないよ。それに元の世界に戻った時にわかるだろうさ』


『それに実は君の地球での記憶が中途半端なのは許せないんだよ。神だから失敗なんて前例があるのは納得できないだろう』


?そう言うものなのか?


『そう言うものなんだよ。それでどうかな?元の世界に戻った時には仕事や生活などの保証はもちろん確約しよう』


……まぁそれならいいかな。


『ありがとう!感謝するよ。いやぁー僕も困ってたんだよ。この子たちは僕たち神にとっても大事な子供なんだから』


神は心底安心したような様子の声を上げた。それから思い出したかのような声を上げた。


『あ、そうだそうだ、忘れていたよ。君が精錬できなかったシンダーライトって読んでいる石なんだけど、あれを製錬したいんだったらリッチの特異個体の【イタコ・ザ・エンプレス】という魔物の核が必要だよ』


い、イタコ・ザ・エンプレス?!何その魔物、面白いな。


『イタコ・ザ・エンプレスってのは今君がいるダンジョン【追放者の墓場】のボスの一体だよ』


ヲイッボスかよそんなの居るのか。


『うん。いるよ?他にもウィ・ジャックとか』


ウィジャ盤かな?


『あ、それは知っているんだ』


『あ、後はエンマ・ザ・エンペラーってのが一番強いやつだよ。ちなみにこいつの元になったのは警察官と弁護士、それから教師が集まって出来上がった巨大なゴーレムだよ』


だめだ、姿が全然想像つかない。


『まぁそんな感じで時々助言をしてあげるからね』



なるほど。それならいいかな。


『あーそれと、世界中を旅するついでにひどい扱いをされている異世界人を救出していってほしいんだ』


何でそんなことを?面倒だな。


『そうしないと双子を何度も異世界に戻さなくなるからね』


うっ!そう言われたらもう納得するしかないじゃんか。子供をこんなに働かせて可哀そうだろうが!!


『そう思うのなら、なるべく早くお願いね♪』


あー仕方がないっか。そしてようやく意識が明瞭になり目を開けると双子が俺を見つめていてグーグーとお腹が鳴っていた。


「あー悪いな、待たせた。じゃあ飯にするか」


と双子の頭を撫でて立ち上がる。おっとっと関節が固まって足がしびれた~。やめろぉ―ツンツンつつくなぁ~。

高森叶は神としては数少ない下界に対して干渉することが出来、ぶっちゃけて言うとモーセやバベルの塔の落雷を自由に連発して起こすことが出来るくらいヤバい存在です。

 だから神もこの子を手厚く保護しています。モンペよりヤバいものがバックについていると想像してください。

 ゲーム風に言えば確殺の必殺技をポンポンと好きなだけ連発出来ると想像してください。まぁその代わりにいろいろと制約がありますが。

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