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新たな武器と呪いの再自覚

 大体読み終わったし、腹もいっぱいになった。そして扉の向こうの蝶々はペインバタフライというらしい。生物の傷や膿を餌にして回復させる能力を持つ。おそらく元々は絆創膏らしい。そして珍しく巣をつくる蝶々なんだそう。

 その巣にたまっている蜜からは苦痛剤という薬品が生成できるそうな。効果としては痛覚を鋭敏にして小さな傷でも大きな傷を受けたかのように感じるというものらしい。欲しいな、俺は作れないけど。

 他にある本も読み進める。必ずチェスに勝てる本などの趣味本から落ちて来た人たちが生涯にわたって書き上げたレシピ集まで。しかも書いたばかりの新品に見える。

 さて。一度本を置いておいて小屋の倉庫に移動する。倉庫にはある程度の魔物の素材に鉱石が潤沢にある。早速少し使わせてもらおう。

 俺は作業場に移動し、両サイドの引き出しを開け、引っ張り出すと縮んだ炉が見えた。

 

 引き出した炉の口に手を突っ込み、取っ手を掴んで引き出すと炉があっと言う間に組み上がった。おーすげぇ革命だ。


 手前の取っ手を引っ張って冷たい水がなみなみ入って出て来た。後ろのほうからは水があふれ出てきているので常に冷えたままの水が流れ落ちているようだ。

 さてと、それじゃ早速武器を改造つくろうか。俺はボロボロの釘バッドと肉の様な鉱石とそれからこぶしサイズで針の替わりに注射器が大量に生えているうにのようなペインバタフライの巣を取り出す。

 

 釘バッドの改造


1釘バッドをそのまま炉に入れる。

 

2赤熱化した釘バッドを取り出して鎚を振って中心に裂け目を作る。


3一度取り出して水で急速に冷やす。


4金型を取り出してペインバタフライの巣と肉の様な鉱石を砕いて隙間なく放り込む。


5炉の中に入れ、暫く待つとジュージューと焼き肉のようないい匂いが漂ってきたので一度日から取り出す。


6 自然に冷やしている間に火ばさみで毛細血管のような注射器を取り出して

   水のなかに浮かべ、ほぐす。


7残った肉のインゴットを取り出して釘バッドの中に入れて炉に入れて混ぜる。


8釘バッドの外ごと叩いて挟み込み、重ねては叩き重ねては叩きを繰り返しながら剣の形に成形する。


9剣の背と中心部分に溝を空けて再び冷やす。


10ほぐした管を取り出して編み込み、二本の大きめのひもを編み上げる。


11剣の溝の隙間にひもを二本差し込み、先端の刃に注射器の先端を、柄の部分に小さい球を挟み込む。


12溝の上から再び剣を挟み込んで今度こそ整形し、剣の形にする。


13反りを作り、両刃の大剣を造り上げ、工房の外にある丸太を試し切りにして微調整を繰り返す。


14重心の微調整が終わったので研いで柄にガードを取りつけ、剣留めを作り、完成。


完成した武器をリビングでまじまじと見詰めて思ったんだが、ちょっと禍々しいな。

 刃は淡い紅茶のような色で剣の中心に行くにつれて黄緑色のグラデーションが毒々しい。剣自体も1,5メートル位あるギザギザが付いている巨大な剣で、両手で持たないと振れないくらいだ。

 なんだか毒や呪われそうな見た目だが、使っている素材がペインバタフライの巣であるから回復系統の何かが造れるかもしれないと思っている。

 速試し切りをしようと思ったが、今の俺の服はここにある無地のTシャツとスラックスだけだ。さすがにこのまま出て行くことなんて危なくてできたもんじゃない。

 そんな疑問をあっと言う間に解決してくれたのはまた本だった。この服は魔物の素材で出来ているため割と頑丈らしい。それなら安心?なのか。今はこれしかないから仕方ないな。


 武器だけを持って俺が入って来た岩場の切れ目に入っていくと、俺を追い立てて来たウサギの群れが少し離れた場所にたむろしていた。

 そしてウサギだからか耳が良く、裸足のおれの足音に反応して一斉に真っ赤な双眸を向けて、キンキン!という足音を立てて振り向いてきた。脚の岩が崩れているような気がする。

 後ろの光を背景に俺は立って構えているのでさっきのように縦横無尽に空中機動で攻撃しても、足ダンをすることで耳を誤認させる行動も全て看破できるようになった。

 一匹目のウサギの蹴りは足首を掴み、勢いを足裏を軸にジャンプすることで逃がして、吊るす。

 「ぐぎぃ~~!!カチカチ!」


脚を持ったウサギは歯をギリギリと咬み、威嚇をするようにカチカチと打ち鳴らす。

 こうしている間にも次々にウサギが迫って来て上から下から上下左右から迫って来た。

 

 手に持つウサギを思いっきり地面に叩きつけて剣を両手に持ち鳩尾に向かってハイキックをかまそうとしてきたウサギにから竹割をする様に振り下ろして真っ二つにする。

 そのまますっこし重たくなった剣を更に振るい、重さに振り回されないように踏ん張り、更に横薙ぎに払う。

 うち数匹がタイミングよく俺の剣を足蹴にしてさらにジャンプして縦に回転して踵落としをしてきた。

 その場を体を反らすことで躱して体を戻そうとしたときに後ろに回って来たウサギたちがタイミングを合わせて膝裏に蹴りをしてきた。


「あぐぅ!!」膝カックンの要領でこかされた俺を見てチャンスと思ったのかストンピングを仕掛けて来た。

 その場で転がり剣を盾に受け止めて上空に弾き、打ち上げる。


 そのまま落ちて来たウサギたちに対して剣を真上に上げて突き刺すと、血が垂れてこなかった。その代わりに刀身が仄かに光り、紅茶色の赤色が瞬く間に流れるように見えた。

 

 そして剣の柄の部分に少し重みが追加された。まるで何か液体が流れ落ちたかのようだ。


 ウサギの追撃を這って逃げて、仕留めた五匹のウサギを引っ掴み、急いでその場を後にした。


「はぁはぁ。痛っつつ」


背中も腹も全身が痛い。全身くまなく叩かれたような感じだ。まぁ実際叩かれたんだがな。

 さて。それじゃあ早速こいつを解体しようと水車の下流部分に解体場のような場所があったためそこで解体するが、腹を切ってみてわかったのだが、何故か血抜きが完ぺきに終わっていたという事だ。これはどういう事だ?

 一度その疑問を頭の片隅にでも置いておくとして解体の続きをしよう。

 腹に刃をってあ!そう言えば解体ナイフがなかった。一応この場所にあるナイフは一本だけだ。仕方がないからこのナイフを使うことにしよう。

 っく。何か使いづらい中途半端に持ち手が長く、反りも急な気がする。切れ味の角度も何か小さな違和感がたくさんあって使いづらい。

 俺は今初めて自身の呪いの弊害が身に染みてよくわかった。

 それでも何とか俺はウサギを解体を終える。そう言えば確か本には肉は硬くてまずいらしいな。一匹だけ喰ってみてそれでも無理なら方法を考えるとするか。

 他のウサギは後ろ脚の部分だけを切り落としてあとは皮を剥ぐことにしよう。何かに使えるかもしれないしな。

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