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ギルドの規則違反

 ダイチと一緒に狩猟に行ってから数日、俺はあいつから執拗に狩りに誘われて魔物の素材を貰いまくった。ハンターウルフの爪やミラージュウルフの角等を大量に。

 そして廃鉄置き場に行き中ほどまで刀身が残っている剣の柄をいくつも拾いナイフに加工しなおしてウルフナイフを制作した。今日はそれを作って明日休もうかな。


ハンターナイフ


1剣の柄の保護を外して炉の中に入れる。


2ハンターウルフの爪を熱して平らに整形する。


3剣の柄を叩いて伸ばし、爪を載せて挟み込む。


4さらに叩いてナイフを薄く形を整える。


5水に廃ポーションを混ぜてそこにナイフを突き入れる。


6刃を研いで柄を付けて完成。


次、ミラージュナイフ


1剣の刀身を炉の中に放り込む。


2ミラージュウルフの角を廃ポーションと羽衣ガエルの粘液の溶液に漬け込む。


3解けた毛を取り出して熱した廃鉄に乗せて混ぜ込む。


4鉄を叩いて小さめの投げナイフに分ける。


5水に浸けて冷却して研いで完成。


ハンターナイフは背の部分にはギザギザが付いていて物凄く痛そうだ。刀身は血のような黒に染まっていて少々禍々しい。そしてミラージュウルフのナイフは小太刀のように短く刀身が薄紫色でなんというか雅っていう感じがした。…雅って何だろうか。今何となく言葉に出て来た。

ついでにもう一つ黄色いポーションを使ったタブレットを作れたことかな?ほとんどレシピは変わらないんだがなぜか赤ポーションも青ポーションも黄色いポーションも全部味が違うってのが気になるな。

 赤いポーションはまるで紫蘇ジュースでも飲んでいるような感じで、青いポーションはハッカ味。そして黄色いポーションはレモン味だ。全部名前しか知らなんだけどね。

 そして実際にナイフを使ってみたところ相当驚いた。ハンターナイフはそこそこ大きめのナイフで、弱牙のそこそこ長めのリーチを補えるし、切れ味と破壊力が高く、相手の毛ごと肉をえぐり、更に傷を深く傷つけて治りを遅くするというかなりえげつない性能になってしまった。

 そして次にミラージュナイフを使うことにしたところ、此方もかなり異常な性能があった。近くにいたウサギ目掛けて投げてみるとナイフが複数に分裂したように見えて、ウサギに全て突き刺さった。

 あちゃーやっちゃったと思ったな。だって毛皮が穴だらけになっていると思い近寄ってみたんだが、これはめっちゃ驚いた。近寄ってウサギを持ち上げて見ると刺さっているのは眉間に刺さった一本の薄紫の投げナイフだけだったから。

 っとそんなこともあって、もはや今俺の趣味になった改造と適度な運動(狩り)と休憩と順風満帆な生活を送っていた。

 さぁーてと今日は何をしようかな。


「|ω・`)ノ ヤァ元気かい?最近よく会うね♪もしかしてこれは運命?☆彡」


相変わらず神出鬼没だな、ダイチ。こいつはよく俺に付きまとってくるのがうざいが実力と知識は本物だ。何で見ず知らずの俺にここまでしてくれるかなんてのは未だに謎だし、それに鑑別ルーペ越しに見ても少し赤が混じっていてよく見ると最初の頃より少し赤の割合が濃くなっている気がする。更に時々俺を値踏みするような視線がより一層気になって気味が悪い。


「迷惑な偶然だ。それで?今日はどんな用事だ《やっかいごと》なんだ?」


「モー酷いなぁそれじゃあまるで僕がトラブルメーカーみたいじゃん!君の研究に力を貸してたんだから」


「それで?今日はどんな厄介ごとだ?」


「ちょっとは僕と交流しようよぉ!」


「それで?今日はどんな厄介ごとだ?」


より一層面倒になって来たから反応がおざなりになってる気がする。


「はぁー仕方ないなぁ。そう言えば君はギルド規則の生産部門のところ知ってる?」


「?俺生産部門には所属していないが?」


「そんなことは関係ないんだけど。とりあえず説明するね」


そこから説明されたことは何とも身勝手というかため息しか出ない内容だった。


「…それ本当か?」


「うん。そうだね君登録してないからね」


生産部門での規則というのは、ギルド員が新しく作った物のレシピを登録しないと罰金が発生するらしい。


「ってことはつまり。俺の全身って自分で改造ったものが殆どだよな?」


「ついでに言えばかなりの日数が経ってるから罰金も相当…そろそろ差し押さえが来るんじゃないかな?」


はぁああああ!嘘だろ?やばいやばいやばい!どうしたらいいんだ?!


「確かー作ってから十日が期限じゃなかったっけ?」


うそ。それって昨日じゃん。冷や汗が止まらない。


「クロス・ディアンさん。少々よろしいですか」


うっわー屈強なオッサンがいっぱい歩いてきたぁあー。どうしようダイチっていないし。


「あなたには総合ギルド規約違反の疑いがあります。ご同行を」


諦めるかぁ。はいはいわかりましたよ!ついて行きゃあいいんでしょ?ついて行けば!順風満帆に進んでいた生活がこんなところで崩れてしまうなんてな!最悪だ!



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あーあ。彼が捕まっちゃったか―ざぁんねん♪


「何言ってんだ?お前が俺等にリークしたんだろうが」


「うん?あーはは確かにそうだねー。あ、彼の荷物は僕に頂戴ねー」


「ああ、一時的にこっちに預けてもらうが。大体はお前にやるよ」


「やったぁ!あの懐かしい味がいつでも楽しめるんだよね?」


「ああ、そうだ。お前も良く耐えたな。しっかしアイツもバカだよなー」


「そうだねー彼も自由にさせていたのは彼の作ったものが欲しかったからだけだからねー。そんなことも知らないとは」


「そう言えばずっと気になってたんだけど、それなら彼を軟禁して作らせればよかったんじゃないの?いつもみたいに」


「元々俺もそうしようと思ったんだが、ヤーディアとあの古だぬきに邪魔されたからな」


「…確かにリュース商会にあの伝家の宝刀は通用しないもんね」


「そんなわけでこうするしかなかったんだわ。後はいつも通り証拠隠滅にあいつを飛ばすだけだ」


「君も良く同郷の仲間にそんな非人道的な事が出来るね。あっはっはっは」


「っくっくっくっくそう言うお前もな」


「じゃあ僕は最後にクロス君の顔でも見に行ってくるよ~。絶望しているか憤怒しているか気になるなぁ」



________________________________________________



総合ギルドの伝家の宝刀というのは交渉の際に「この街からギルドを撤退させるぞ」という事ですが、リュース商会はギルドに所属せずに巨大な商会を築いていますので、介入できますし、商会組合というものも一応ありますのでそちらが替わりに入ってきます。

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