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簡単な街の案内と総合ギルドの支配力

「店は僕のおすすめです。衛兵たちが良く外に飲みに行くときに使う行きつけの店なんですよ」


この店って地球だとちょっと繁華街の奥まった場所にありそうな感じの店構えだ。

 中は案外きれいで全部木造で出来ている。中の客は大体武器を携えていて、おそらく傭兵と言われる人たちだろうと思う。


「いらっしゃい!おや?マキじゃないか!なかなか来なかったから心配したぞ!おや?そっちの男は?」


ふぅーんマキってここの食堂の人気者なんだー。ここにいる強面たちが全員にこやか?な笑みを浮かべているけど、正直怖すぎる。多分子供が見たら泣くぞ?


「相変わらずだね。おじさんも皆も。昔より迫力が増したんじゃない?」


「がっはっはっは!そう言ってもらえると傭兵冥利に尽きるな!それでそっちの男は恋人か?」


なんてことを言うんだ。俺にロリコンの気はないぞ?他の連中も物凄い剣幕だ。怖いからやめてくれ。


「ち、違うよ!この人はそんな人じゃないって!仕事できただけだよ!!」


何故詰まる。それに何故赤面する。


「冗談冗談がっはっはっは!」


にこやかに笑う店主かな?以外は未だに剣呑な雰囲気だ、仕方がない。


「俺はこいつに街を案内してもらっているだけだ。邪推はやめてくれ。マキにも失礼だろ?」


渋々と言った感じで客たちが大人しくなった。


「さてっとマキ、ここのおすすめを教えてくれ。ってか真っ青なのに赤面できるって器用だな」


その後、昼食はオークという二足歩行する豚の魔物の肉を使って、後は硬めのパンと簡単なサラダが合わさったオーク定食だった。結構お値段もリーズナブルで500バーチでこのサイズはかなりお得だ。

 

「いやー美味かった!ありがとうな、マキ」


と食べ終わってから強面どもの巣窟を後にして街をふらつく。


「それでこっちが薬屋です。あの赤いポーションや魔物避け、魔法を使う際に消費する魔力というものを回復させるポーションなどの薬品から、薬草に毒草、包帯などを売っています」


後で見に行こう。何となくの予感がするんだが、don'tgiveのせいで魔法が使えなさそうな気がする。


「そしてこちらが通称食料街という道でお肉や野菜、パンなどが所狭しとな並ぶ場所でここに来ればこの近辺の街で食べられている食材はすべて揃うと言われています」


なるほど。ここは商店街なわけね。

 肉屋にはふむふむ。さっき食べたオーク肉で?あれ?バラ肉とかロース肉とかじゃなくて、腹肉に肩肉とかそんな分け方なわけね。ってかモツはないんだ。もしかしたらこの街では食わないのかもな。それならコッソリ食べようっと。

 八百屋はうーん名前も見た目も普通の野菜だ。ただ、ちょっと大きい気がするな。あれ?こっちは?なんだか人がいない気がする?


「マキ、この店は何だ?」


「はい?あ、この店ですね。ここは粉専門店ですね。全くなんでこんな店があるのかわからないですよ。粉なんて小麦粉だけでしょう?」


そんなものなのかー。後で見に行ってみよっと。今日はちょっとあれを作りたいからな。


「っさ、そんな粉屋の事なんて放っておいて次に行きましょうか!」


・・・そうだな。


「それでこちらが職人街という場所です。傭兵をする分ならここは絶対に覚えておくべきですよ」


という説明を受けながら街を歩いて行った。うーん何だか工場品を見ている気分だ。


「なぁ、ここの商品って全部鍛造だよな?鋳造じゃなくて」


「?えっとまぁそうですね。そうですが、・・・ああ、そう言う事ですか」


と何か納得がいったという感じで説明をしてくれた。簡潔にまとめるとこんな感じらしい。


1この職人街は総合ギルド生産部門の管轄で系列店であること。


2生産部門に所属する職人たちは武器が全く同等の規格になるものを作れるように教育される。


3店や自分の武器に銘を打てるようになるのはランクが上がり、ギルドに認可された人のみ。


「なるほど。つまりここの職人と店員は総合ギルド生産部門所属ってわけか」


「はい。そう言う事ですね」


「それじゃあもしギルドに所属せずに店とか出すことなんてのは?」


「うーん。極稀に見ますけど。基本的にギルドに所属してない人が店を持つのは、国相手に裸一貫で挑むに等しいと言われているんですよ。あっと言う間に潰されます」


といって職人街の外れを見るとボロボロの掘っ立て小屋に店を構えている人がいた。


「これがギルドと対立しようとした方の末路として正直に言えば飼い殺しされています」


「このような人が街には必ず一人います。全くえげつないですよ」


とかなり嫌そうな嫌悪するような表情をした。


「まぁ大っぴらに言えないのであなたも言わない方がいいですよ」


さ、次に行きましょうとすぐに嫌悪感が漏れ出た表情を元に戻して歩き出した。

 防具屋も同じ規格の装備で革鎧や鎖帷子と。何だか量産型の店を歩いている気分だ。気持ちが悪い。店構えや商品の並び、商品の値段なども全てが同一だというのが現実味を更に否定される。


「・・・そう言えばリュート商会で見た素材とかはどこで使われるんだ?」


「その素材とかは一定以上のランクの生産部門の人はある程度自由に店を出せるんですよ。その場合魔物の素材を使えるんですよ」


なるほど。それはいいな。


「ですが、一つ注意を。鍛冶で生計を立てないのなら生産部門と流通部門の二つが、魔物の素材を売買できるのが流通部門の一定以上のランクが必要になります」


「あれ?じゃあ傭兵部門は?」


「傭兵部門は我々衛兵の数が足りなかったときや、魔物の素材を集めたりなどですね。総合ギルドの全てのランクに対して言えるのですが、力や品質などの信用するための一材料となります」


なるほどね。結構理に適っているけど、あの仕打ちは酷いなぁ。


「そう言えば総合ギルドって薬師や錬金術師なんかも所属しているのか?後木こりと炭鉱夫」


「そうですね。薬師や錬金術師などは生産部門の所属されている方が多いです。そして木こりや炭鉱夫などは傭兵ギルドの特殊部署に所属しますね」


「特殊部署?」


「ええ、傭兵にはクエストというシステムがあるのですが、その量はまちまちです。ですのでかなり報酬に大小があります。しかし、先程仰られた木こりや炭鉱夫は定期的に必ず仕事にありつけます。」


「え?それじゃあ大多数がなりたがるんじゃないのか?」


「ところがこの木こり炭鉱夫になるためには色々と試験などがありましてね、それに安定したクエストがあるといってもその報酬は安いですし、ロマンもないと意外と不評だったりしますよ?大体なるのは家庭を持つ傭兵とかですね」


なるほどねぇ。それだと亜種的な面で考えるとー大工とかも生産部門所属なのかな?


「そしてこっちの職人街の裏手は工房区で、街の職人たちの工房が一挙にあります。そのおかげで結構うるさいです。この前リュート商会の奥方を助けに行ったのはここから出て行っています」


「それとここの場所は全て総合ギルドが買い上げている土地ですので皆逆らえないんです」


うーん徹底した支配が完了しているなぁ。


「なぁ。ちょっと聞きたいんだが、ギルドの力強すぎないか?それじゃあギルドがこの国から消えたらもう潰れないか?」


ギルドの力強すぎるだろ!


「え、ええ、そうですね。正直ギルドがなくなったらこの国は立ち行かなくなりますね。ちなみに衛兵や、兵士と言われる方々は国王や貴族に雇われている存在ですので勘違いなさらないように」


あ、一応国も息してるんだ。てっきり吸収されかかっているものかと。


「あ、もうそろそろ夕方ですね。後の二日間ほどは宿で過ごしてほしいので、いい宿に案内してあげますよ」


と言って話を切り上げて案内してくれた。

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