冒険者ー19
今回も事情で2部構成になりました(笑)
ジレットが愛称で呼んでいます。
モニカはモニカレイ、タニアンはタニアランの事です。
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それではお楽しみください
カルフーン家に槍の勇者が死んだ第一報が齎されたのは、何時かのおかしな小娘が偉そうに先触れを使い知らせた、その二日後の昼前だった。
王都の邸から早馬が知らせたが、面会に来た商人からも噂程度に知っていた。
わしはマリーとウインディーと協議して、モニカレイを得体が知れない者にはやれないと結論を出した。
わしの結論に強硬に反対したのは、執事のウインディーだけだった。
ウインディーの話によると、私はそのウェルビー辺境伯を名乗る者に会ってはいないが、セイントフォーの面々に逆らうのは非常にまずいと進言した。
何でも初めて会った時の印象は、皆が冒険者としてはとにかく異質で強さの底が知れない。
あの様な者等は始めた会ったと印象を持ったと話してくれた。
「そのセイントフォーを束ねるフィリス嬢は要注意です。
非常に残念ですが、お嬢様は諦められるのが得策と思います。
それに、我が領に留まってくれるのであれば、旦那様も王宮の貴族・役人どもにも一目置かれると思いますから、特にオルブライト公爵を牽制するのにちょうど良いかと思います」
「ウインディーの言う事はよく分かりましたが、私は端から大反対ですからね。
例えあの者がウェルビー辺境伯家に連なる者としても、今は平民でしょう。
しかも、戦に負けてもおめおめと惨めったらしく生き延びている、あんな卑しい者に私たちの可愛い娘はやれませんわ。
それに、性別もよく分からないとは、あなたはそれで良く納得できましたわね。
普段のあなたは、決して納得しないでしょうに何故なんでしょうね。
もしかしてウインディーが話した美女等に目が眩んだとか。
しっかりしてくださいまし、旦那様」と、迫ってくる迫力が凄い。
若い頃は胸が大きく可愛いだけの小娘だったのだが。。。
「では、どうするんだ。
わしは約束を破ると殺されるんだぞ。
あれは単なる脅しではなかったように思うのだ」
「その件でしたら、私とキーンが常に傍にいますから、合図をすれば直ぐに護衛隊長が率いる精鋭小隊が常時待機ています」
「あなたは何をビビっているのですか、本当に情けない。
貴族の矜持を持ちなさいな」
「お前は好き勝手言っているが、当事者はわしなんだからな」
「それにな、モニカはあの得体が知れない者を好いているぞ。
本当に困った事になった」
「ウインディーよ、タニアンの方はどうなった。
あ奴らを懐柔できそうか」
「今はまだ何とも言えません。
慎重に様子見の状態ですから」
楽しい夕食を済ませて俺達はフランソワに帰って来た。
俺がブドウの果実水を用意して、皆で明日の仕事について話し合った。
「これは俺の提案なのだが、料理の材料に使える食材が欲しんだ。
勿論魔物もなんだが、モニカレイが言ってただろう、紫鱒とか木苺とか。
ああ言うのが少し欲しいんだ」
「特に指名依頼を受けているいるわけじゃないから、フーの言う物を採取しても良いよ」と、アマンダが言ってくれた。
「この間の道の下を流れる程度の水量では、あの大きさの紫鱒は難しいと思います。
水深も浅いので、丹念に探すと何処かに渕でも有れば期待できますが。
木苺については、恐らくかなり手前のギルド出張所近くになると思いますから、紫鱒についても、手前の方がより確実でしょう」と、アリスが言った。
「なんだか初心者の頃の事を思い出しますね。
薬草の採取が木苺の採取に変わったようで、楽しそうですよ」と、アリスが言う。
「そうなんだ、初心者の時の薬草採取は僕もやったが、殆ど見つけることが出来なかった」と、メイが懐かしそうに言う。
「私の時はアマンダもフーもアリスも既にゴールドクラスの冒険者だったから、裸になった事しかないかな」と、スーが話した。
「えっ?!
いきなり裸ですか」と、フランソワが言うから「そうよ。
治癒スキルの獲得のためにね。
でも、あの時は本当に楽しかったんだ」
「それは、スーがいた環境が酷すぎたからだよ。
でも、大自然の中で裸になることは、意外に気持ちが良くなるから不思議なんだ」と、メイが話した。
「私の場合は裸で逃げる為に、フーさんに遅れまいと一生懸命山を登った時の恐怖と息苦しさの経験しかありませんが、あの時はとっても苦しかったです」と、フランソワが残念そうに話した。
「あれは、俺も余裕が余り無かったからな。
本当に運が良かったんだ、フランソワよりも襲撃者は、倒れているメイドに注意が要っていたからな。
俺はフランソワに靴を脱がせること忘れていたから、それをメイドが隠してくれたから」
「チョット、フー。
それって危ないじゃないの」
「うん、アマンダが言うとおりだ。
俺もあの様な状況で人を助けたのは初めてだったからな」
「本当に不思議なんですよ。
片手をフーさんと繋いでいるので、裸で目の前2メートル位前に兵士が居るんですが、私は大事なところが隠せないし、胸も隠せないのですが見えていないのですから」
「俺はフランソワが悲鳴を上げるんじゃないかと、そっちが心配だったからな」
「フーのあれには驚くよね。
何度も盗賊に襲われている馬車に遭遇したが、人質を盾にして武器を捨てろとか言って来るからね」
「そうそう、今アマンダが言ったような事に遭遇してきたが、盗賊も人質も驚くんだよ」と、メイが面白そうに言う。
その夜は、アリスとメイの間に俺が入って眠った。
朝食はスキルに相談して、サンドイッチとパスタを用意した。
スープは残り少なくなった家の物を使い、朝から食べ応えのある食事になった。
「今朝はチョット量が多いと思うが、黒い森に入るのだからと、思ったんだ」
「フー、特に多いとは思わないから。
毎日これ位が丁度が良いよ」と、アマンダが言うから、俺は基準が大きくずれていた事を知った。
食後は俺がお茶を用意して、アマンダが予定を皆に話した。
「今日は初めにフーが求める食材を見つけましょう。
早く見つかり、体力的に余裕があるなら、奥へ行きましょう」と、言うので直ぐに決まった。
何時もの様に門を出て適当に歩き転移して、マンブール市ギルド支部の出張所が遠くに見える位置に転移した。
アリスに付いて何時もの様に黒い森に入ると直ぐに、ギルド出張所の裏側に移動して、直ぐに大きな川を見つけた。
川沿いに上流へ進むと大きな、フランソワ邸が四つ位入る淵が目の前にあった。
「フーさん、ここなら大物が期待できすよ」と、笑顔のアリスが言う。
「フー、どうする。
僕が結界で水をどかそうか」
「メイさんはそんな夢のようなことが出来るのですね」と、フランソワの瞳が輝いていた。
「うん、何時かの温泉の応用だよ」と言い、巨大な結界を張り、水だけ入れると川床をピチピチと跳ねる魚の摑み取り放題になった。
直ぐ俺とアマンダにフランソワで急ぎ魚を獲り、メイが一匹づつ結界包装をしてくれ、俺はアイテムボックスに入れた。
入れ終わった頃に上流から水が流れてくるから、急ぎ岸に上がりメイは徐々に結界を解いた。
次は木苺や美味しそうな木の実を求めてアリスの指示で淵の岸から林に分け入りアリスの監修のもとで、粒の大小色も様々な木の実と苺を見つけて採った。
その中で皆は試食して、甘いとか匂いが良いとか酸っぱいとか感想を聞かせてくれた。
木の実も拳大の物から、バークーヘンの穴位の小さい物、色も茶色から赤、黄色、紫色と色々なのが収穫できたから大満足だ。
「フーはこれで満足?」
「もう良いかな?」
「うん、大満足だ。
アマンダ、次は狩りだな」
「私は早く矢を投げてみたいです」と、喜ぶフランソワに、「獲物を壊さないようにね。
フーは、グレータードレイクを狩った所へ連れてって」と、アマンダの指示で転移した。
如何だったでしょうか?
冒頭のカルフーン家の協議はフーが呪う少し前のhなしです。
川を干すメイの結界魔法、私の小学校時代の憧れです(笑)
楽しめた、面白かった、と思われるなら作者冥利に尽きます。
次回はセイントフォーとフーフランソワの狩りになります。
次回は土曜日になります。
どうぞご期待ください。




