冒険者ー4
本編は、メイの新たな無属性魔法が完成します。
それから、フーの仕事の報告やスキル有言実行で、色々知ります。
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それではお楽しみください。
メイに起こされ朝が来たと知った。
俺の隣でフランソワはまだ眠っていたし、起きたのはメイだけだ。
「今日もするのか」
「うん、これが毎日の日課だから」と、部屋を出て行った。
メイが居なくなり、俺はフランソワから距離をとり、スーに抱き着いて眠った。
眠ったと思ったらスーに起こされた。
目を開けると目の前にスーの美しい顔があった。
「一体何があったのか知らないけど、私に抱き着くフーにビックリしたわ」
と、笑っていた。
「うん、まぁ色々あってな」と、濁すが、凡その事は察しが良いから分かったのだろう。
皆はすでに起きてメイ自作の特大のベッドは俺とスーだけだった。
俺とスーは狩り仕様の服に着替えて食堂に行くと皆が待っていた。
「みんなおはよう、今朝は二度寝してしまい遅くなった」
「うん、メイに聞いたから知ってるよ」と、アマンダが笑った。
「フーさん早く食事にしましょう」と、アリスが言うから「俺が用意するのか」
「はい、みんな待っていますから」と、笑顔のアリスに言われた。
俺は昨日王都で仕入れた串焼きやパンに果実水を用意した。
「この綺麗な魚は見た事がないね」と、アマンダが言うが、「そうか、昨日王都で買ったもので、味見したが意外に旨かったぞ」
「心配するな、ヒレは見なかったが多分普通のヒレだと俺は思うからな。
とにかく食べよう」
「ほら果実水だ、お前はたくさん飲むだろう」と、フランソワのコップにブドウの果実水をナミナミと注いだ。
「ありがとうございます」
「なに良いよ」
「今朝は皆に良い報告が有るんだよ」と、メイが嬉しそうに言った。
「昨日の続きなのか」
「うん、僕の想定外の事が起きたんだ」と、可愛く微笑むから「早く食べてしまいましょう」と、アマンダが良い、直ぐに食事が終わった。
「皆用意は良い?」
「分からないが良いよ」とスーが答えると、直ぐに俺達の前に不思議な灰色をした1つの普通の何処にでもある大きさの扉が現われた。
フランソワは不思議そうに、薄い扉の裏側に回ってみた。
「薄い扉だけですね」と、メイに聞いた。
「うん今はね。
皆はこの扉を僕が開くから中に入ってよ」
「じゃぁ、入ろうか」と、言う俺の後について皆が入り、最後にメイが入って来た。
「メイ、これ凄いいじゃないの」と、アマンダが感激した。
明るいその空間の中はメイが王都でよく見る住宅を結界で作っていた。
各種のスライムを食べたおかげか、色彩が独特なのだがその大きさに皆も俺も驚いた。
家の中に入って直ぐに有るのが、昨日の温泉なのだから。
その温泉は手を浸けると昨日と同じように暖かいから、そのまま朝風呂に入れるくらいだ。
「僕は想像力が無いから、この家は僕の家とほぼ同じにしたが、部屋数は十分あるから」と、言いだした。
「想像力も何も、これが有ると本当に大助かりじゃないか」
「これで、野営ともおさらばだ」と、スーが言い、アリスも喜んだ。
「僕が最後に扉を閉めたから、もう誰も此処へは入って来られない。
と、言うのが外の扉は無いからね」
「メイ、これ凄く良いよ」と、アマンダは大喜びだ。
フランソワは不思議そうに結界の壁を手で触り叩き質感を確かめていた。
「これ固いですね」と、言った。
メイに案内され中を一通り見て回ると、その小さな所まで拘りが有って、良く出来ているので皆は感心した。
「これもフーのおかげだよ。
僕が風呂の中でほぼ冗談のつもりで言ったら、フーが良いヒントををくれたから、やってみたんだよ」と、言いメイが俺に抱き着いて来た。
「あの私も」と、フランソワが後ろから抱きついてきた。
見上げると、フランソワが微笑んでいたし、メイは可愛い。
「次は私達ねと、アマンダが抱きつくと、後ろからスーが抱きついた。
「次は私の番ですね」と、言い俺にアリスが抱きついた。
「満足したか、俺はみんなから抱きつかれて大満足だ。
けど、何時までもここには居られないな。
俺はゲイリー父さんとの約束を果たさないといけないし、アマンダ達もだろう」
「そうでした、私たちはフランソワに案内してもらって、スコット支部の冒険者ギルドへ行きましょう」
「はい、道案内はお任せください」
メイが扉を開けると外に食堂が見えて食堂に戻った。
メイが指をパチンと鳴らすと、薄い扉が消えた。
皆が邸から出た後で、俺は有言実行に語り掛けた。
(ここから、ある人物を呪い殺そうと思うのだが、その人物は王都に居るのだが可能か)
(可能です)
(では、オルブライト公爵を窒息死させてほしい)
(ところで、確殺はどの様に使うのか分からるか)
(呪術にも使えますし、必殺の上位互換と理解されると良いでしょう)
(では、オルブライト公爵には、確殺を付与してくれ)
(了解です。
特に指示がない場合は、常に確殺を付与しています)
(そうか、ありがとう)
俺はゲイリー父さんを訪ねて領主の舘の前に来た。
「おはようございます、今日は領主ゲイリー様に面会に来ました」
「あなたはフランソワお嬢様のお連れ様ですね。
取り次ぎますから、どうぞ中でお待ちください」と、衛兵に言われ、舘の中に案内された。
直ぐに若いメイドのトウデがやって来て、衛兵から話を聞き奥へ行った。
少し遅れて来た執事が俺を部屋に案内してくれた。
ここは、領主様に面会を求める者たちの待合室で、別の若いメイドがお茶を用意して入って来た。
「良くいらっしゃいました。
もうし暫くお待ちくださいませ」と、言い一礼して出て行った。
お茶を眺めているとドアを叩く音がし、執事が「お待たせしました。
旦那様がお会いになります。
私がご案内します」と、言いドアを開けて俺を通してくれた。
この間の執務室に案内され、「旦那様」
「よく来てくれた。
さぁ入ってくれ」と、返事があり、俺は中に入った。
「此方へかけてくれ。
アレを」と、執事に指示した。
俺が話そうとすると、「少し待ってくれ」と、言われた。
ドアを叩く音がして、執事が手に持つ盆には金貨が積まれていた。
「これは一体何でしょう」と、不思議がる俺にゲイリー父さんが「フランソワの面倒を見てもらうための物だ。
少ないと思うが受け取って欲しい」と、言われた。
「私はお父様の娘さんを思うその気持ちだけで十分です。
今日伺ったのは、依頼された仕事の件ですから」
「私としては受け取って欲しいのだがな。
それなら私に約束してほしい。
決して娘に飽きても捨てないし、奴隷にはしないと」
「ゲイリーさんの思いは痛いほどよく分かりますが、私はフランソワを捨てたり、奴隷になんかしませんから、ご安心ください。
今日はセイントフォーを案内して、冒険者ギルドへ行っていると思いますから」
「本当に捨てないんだな、奴隷にもしないのだな」
「当り前じゃないですか、加えて私はお嬢様に酷い事もしませんしね」
「それなら良いのだが、この金を受け取って欲しい」
「私はお金に困っていませんから、ご安心ください。
娘さんを売ることは、この先も無いですから、ご安心ください」
「。。。。。。」
「はい、私は約束は必ず守りますからね。
その代り約束を破った者には誰であっても容赦しませんけど。
そうでした、約束した通り、オルブライト公爵は死にましたから、今は王城は大騒ぎと思います。
この報告に来させていただきにました。
いずれゲイリーさんの下にも死亡の一報が届くと思います。
呼吸困難で死にましたから、本人も苦しんだと思うと私も幾らか留飲を下げることが出来ました」
「それは凄い、彼奴等は許せんからな」と、喜ぶゲイリー父さんは満足気だった。
「では、私はこれでお暇します」と、ソファーから立ち上がると「もう直昼になるから、家族と食事は如何だろうか」
「これはお誘いありがとうございます。
私の方も後の仕事がありますから、近いうちに娘さんと一緒にまた来たいと思います。
それから、私に出来る仕事があるなら、格安で引き受けます」と、言い俺は舘から帰った。
俺の探知では、アマンダ達はまだ冒険者ギルドに居るので、俺も冒険者ギルドに向かった。
街の規模からすると、大きく感じる冒険者ギルドの中に入りかけると、セイントフォーは大人気で、多くの冒険者に囲まれて談笑中だった。
俺は邪魔しちゃ不味いと思い冒険者ギルドを後にして、途中から転移を使いフランソワに戻った。
談話室でブドウの果実水を飲み寛いだ。
そして用も無く有言実行に語り掛けた。
(聞きたいのだが、出来ない事はあるのか)と。
(それはあなた次第です)
(それはどういう事だ)
(漠然とした指示では出来ない事が殆どと思いますが、具体的な指示があるとほぼ出来ない事はないです)
(それは凄いな。
では、転移やその他の指示をすると、かるく眩暈に似た不快感が出るんだが、無くすことが出来るか)
(可能です)
(では頼むよ)
(了解しました)
(俺はもう男には戻れないのだよな)
(戻れますが、その後は性別が固定されますし同時に職も固定されます)
(そうか、俺は今のままが良いな)
(人探しも出来るか)
(はい)
(では、俺の家、ウェルビー家に仕えてくれていた執事のルーベリーを探してくれるか)
(了解しました)。
。。。。。。。。。。。。。。。。。
(方々を手を尽くして探しましたが、所在は不明ですので、死亡と断定します)
おいおい、判断ではなく断定か、本当に凄いな。
(では、シエル・パレンバークが生まれた家の人を探してほしい)
(探せません)
はや!
そうか、もっと具体的にだな。
(シエル・パレンバーグの家はベルステン王宮に在ったそうだ。
彼女は宮廷魔術師団副師団長をしていたそうだ。
ついで言うと、俺の母だ。
これで良いか)
(所在は不明です、死亡と断定します。
家は絶えています)
(そうか、ありがとう)
(俺が指示を出すが、俺が指示を出すと常時答えてくれることは可能か)
(はい、可能です)
(そうか、では指示だ。
常時俺に最適な助言をくれ)
(了解しました)
如何だったでしょうか?
楽しめた、面白かった、と思われるなら作者冥利に尽きます。
次回はフーはウェルビー領へ単身戻ります。
そこで、フーは新たな出会いをします。
次回の投稿は木曜日になります。
どうぞご期待ください。
何時もの時間にお会いしましょう




