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逃亡ー30

今日は昨日の続きになります。

フー以外では、口数が少ないメイが活躍します。


ブックマーク・評価よろしくお願いします、特に面白いと思った方は是非。

それからクリック出来る所は全部、気軽に押して行ってください、河童がそれは大喜びします(笑)

感想・レビューもお願いします。


それではお楽しみください。

私は弓を使うレンジャーですから、今使ったスキルは予知で常に周囲を観測しています。

次に目が光ったと思いますが、あれは天眼と言うスキルでこの場合はワイバーンの急所に狙いを付けました。

矢はスキルで独自に作りました。

今使った赤色の矢は、矢が刺さると爆発するものです。

如何でしたか」


「凄すぎます、私はワイバーンはゴールドクラスの冒険者が10人以上で倒す物と聞いていましたから、それも必ず何人かは大怪我をすると、常識が覆りました。

今見たことを話しても恐らく誰も信じないかと」


「そうですよ、私も誰も信じないと思います。

私の投擲とは大違いです」


「喜んでもらってよかったです」と、良い笑顔のアリスだ。


「皆は良いのよね。

私の場合は、怪我人が出ないと活躍の場が無いからね」と、スーが溜息交じりに言うのが面白い。



「次は僕かアマンダだね」と、メイが言う。


「アリス」


「メイ、今は何も居ないから」


「あのう、ちなみにですが、どの位の範囲が探せるのですか」


「普段はマンブール市を囲む壁くらいが範囲かな。

本気を出すと、マンブール市からこれから行くジュリエス市くらいの範囲でしょうか。

でも疲れますから、壁に囲まれたマンブール市位の広さが丁度良いのです」と、言うのを聞いたモニカレイは驚いた。



「フランソワさんワイルドボアの解体にかかりましょう」


「僕が血抜きは完璧にしたからね」


黒色の結界で作った板の上にワイルドボアが横たわっていた。


「血抜きを完璧にしたから、少し小さくなったかも」メイが説明した。



「その前に、このワイルドボアは、汚れているから」と、言いスーが魔法を唱えた。

「うん」と、言うスーは満足気だった。


フランソワは俺が前に護身用にと渡したナイフを器用に使い、アリスが説明した通りに、ナイフを動かして直ぐに解体して見せた。

恐らくだが、剣の達人が作用したのだと俺は思った。


「解体したワイルドボアはアマンダが持ってくれるから、行くよ」と、メイが言う。


「あのこれらの結界は」と、モニカレイが聞いてきた。


「用が済んだから消すよ」


透明な結界で包まれたワイルドボアの肉は、アマンダがアイテムボックスに入れ、骨と内臓などはアマンダが焼いた。


その一連の流れるような作業を見て「凄いです」と、モニカレイが呟いた。

そして、今までカルフーン家の影響力を自分の力と勘違いしていい気になっていた自分を思いきり恥じた。

これからはカルフーンの家の影響力を使うよりも、セイントフォーの皆さんの様に、何のしがらみが無い自分自身の力で生きようと思った。



「そろそろ昼食にしたいんだけど、アリスは良さそうなところで止めてくれる」


「うん分かった」


暫く走って馬車が止まった。


馬車が止まり外に出てみると、街道脇の良い感じの木陰が直ぐ近くにあった。


「モニカレイ、お前の馬車は凄いよ。

揺れも少ないし、乗っていても疲れないからな」


「馬車の性能も多少はあるのでしょうが、アリスさんの力ですよ。

本当にセイントフォーの皆様はお一人お一人が凄いですから」


「私もモニカレイに同感です。

ワイルドボアを仕留めて、やったぁと、思っていましたが、あんなのは児戯の様に感じましたもの」と、フランソワも言うから。


「確かにそう思うかも知れないな。

でも自信を持つことは良いと俺は思うけどな。

あれを見てみろよ、メイが面白い事を始めるからな」



「「私くしさっぱり分かりませんわ」」と、2人の声が重なった。


「俺にもさっぱりなんだが」



「呼んでいるから行ってみるか」


「あぁ来たね。

フーは此処に座って。

フランソワとモニカレイは僕の両隣が良いかな」と、言いメイが座ると面白い格好になった。


「分かるかい、すべてを透明にしているからね」


「「はあぁ。。。」」


「良いから、良いから」笑顔で勧めるメイを信じて二人が尻もち覚悟で座ると、「「これは凄く良いですよ」」と、喜ぶ二人だ。


「メイがまたやったのね。

これを始めて見せられた時は、本当に驚いたものね」と、スーが二人の驚く表情を面白そうに見ている。


昼食は俺とアマンダで用意した。

俺は野菜サラダと家のパンをアマンダは肉の串焼きと変わったスープと桃の果実水を用意した。


するとフランソワが突然笑いだすから、パーティーメンバーは不思議そうにフランソワを見た。

「これ、宙に浮いているように見えるんですよ。

勿論私たちも」


「成るほど、傍から見ると確かにそう見えるな」


「でしょう、私も最初は驚いたから」と、スーが喜ぶ。


そして「メイ、大成功よ」


「座りここちも、普通のソファーと大差無いですから本当に不思議です」と、モニカレイも言う。


「俺はモニカレイが作らせたこの果実水の入れ物に驚かされたよ。

これは良いよ」


「ねぇフー、行程的に今夜は野宿になるんだけど、如何する」


「そうか、お前に教えてもらったあの方法は素晴らしいが、この辺は魔物が多そうだな」


「そうなのよ、今は見当たらないが夜は違うからね」



「アリスには大事な御者があるから十分に休んで欲しいからな。。。」


「やはりここは馬車ごと俺の転移を使い、白亜の御殿に帰ろうか。

皆はどうだろう」


「「「「「「そんな事が本当に出来るの」」」」」」


「多分な、俺はそれを見越して、ジレットさんと一緒にウェルビー領へ行く予定だからな」

と、言うことで、夜は白亜の御殿に帰る事に決まった。




「フーさん、少し早いが今日は此処までにしませんか」と、アリスの提案にアマンダも了承するので、「分かった、帰るとしよう」


(転移、白亜の御殿)と、俺がスキル有言実行に語り掛けると、(貴方一人だけでしょうか)と、聞いてきた。

あっそうか、今はみんなが俺の周りに居ないからだな。

それにしても、このスキルは意思が有るのかと、思った。

「皆、今から帰るんで馬車の前に並んでくれるか」

(今度は良いだろう、皆馬車も馬も一緒に白亜の御殿の前に転移)と、有言実行に語り掛けると、何時もの眩暈に似た症状と共に、見慣れた屋敷の前に俺達は立っていた。

(良かった帰って来れた)と、スキルに語り掛けるが、スキルは無言だった。




アリスがする馬の世話を手伝っているとスーがやって来て、馬にも治癒魔法を掛けた。

「ありがとう、これで馬の疲れも取れると思うから」と、言うアリスにスーは満足気だった。


メイはフランソワとモニカレイに同行して、今夜は料理を作ると言っていた。


アマンダは風呂の準備と各自が思い思いに働くから、とても助かる。

「メイが料理に参加するとか、今夜の食事が楽しみだな」


「モニカレイさんが居るから、変なものは出てこないと思うけど、メイって食通だから」


「そうなんだ、えっ、食通なのか」


「はい、スライムを食べてから目覚めたようです」と、面白そうに言うアリスだ。


夕食は俺が思った通り、昼間にフランソワが仕留めたワイルドボアが使われ、シチューとステーキになって出てきた。


「美味そうだな」と、言うとモノカレイが「こんな完璧に血抜きが出来たワイルドボアの肉は初めてです。

調理する私くしが緊張しました」


「血抜きは簡単だから、また誰かが獲ると僕が血抜きをするよ」簡単そうに言う。


用意された殆どの皿に、ワイルドボアが使われ、そのどれもが本当に美味しかった。

特にシチューがとても短時間で作ったとは思えないほどに、煮込まれていてスパイスの風味が程よく鼻に香り、味が肉の中までしっかりと入っていた。


「フー如何、お美味しい。

これはね、僕が結界魔法を応用して途中まで作ったんだよ。

味付けはモニカレイが適任だし、切るのはフランソワがやったんだ。

「僕はスキル真空を応用して血抜きをしたけど、シチューはその逆だよ」


「うん、そりゃ凄い。

それに美味しいよ」


「まだ残りがあるのなら、明日の昼にも食べたいな」とアマンダ言うから、「アマンダがそう言うと思って、人数分残してあるからね」


「ね」と、アリスが俺に言った。


「そうだ、馬用の水を確保しないとな。

今までは水の魔石を使っていたのか」


「はい、水の魔石です」と、モニカレイが言う。

「フー、そっちは心配ないよ」


「俺はブドウの果実水を買いたいな」


「私が持っているよ」と、アマンダが言ってくれた。


「ワイバーンは食材になるのか」と、俺が聞くと「ワイバーンや鳥類は全て高級食材です。

カルフーン領は如何か知りませんが、スコット領では何れも高価で取引されています」と、フランソワが教えてくれた。


「カルフーン領でも同様です。

遭遇することも稀ですし、普通は弓矢では届きませんから」と、モニカレイがアリスを見て言う。


「あれはね、普通にワイバーンを落とすと、後の解体に時間が係るから、ああしたんです」




皆で一緒に入る風呂は、色々なことが出来て本当に楽しい。

今夜はメイが各人に結界を作った。

四角いサイコロ状の結界が風呂の中で浮くので、結界に乗って遊んだがこれが思いのほか楽しいのだ。

その後はスーがポーションを用意してくれて、皆で塗りあった。

もうみんな遠慮が無くなり、それこそワイワイ、キャッキャと歓声が風呂場で木霊した。


今夜は何回目かのメイと一緒に寝る順番だった。

メイの部屋に行くとメイがまたベッドの上に正座して俺が来るのを待っていた。


「メイ、もう良いよ、普通でね。

これだと俺が凄く緊張するから」


「僕は新鮮味があってこっちが良いんだが」

「よし、寝るぞ」

「うん、寝よう」


「今日は色々気を遣わせたな、ありがとうな」


「僕は普通に出来る事しかやってないから」


「そうなのか、しかし、風呂で結界で遊べるとは思わなかったよ」


「僕は何時か試そうと思っていたんだよ。

皆が喜んでくれて、僕は嬉しいから」


その夜は二人向き合って寝る心算だったが、俺にメイが抱き着いてきた。

「やはり僕はこっちが良い」言い直ぐに眠ってしまった。

今日のメイは色々スキルを使ってやってくれたからと、思い近い顔を見ると可愛い良い寝顔だった。

本人に向けて可愛いと言うと、メイは怒るが、本当に可愛いのだ。

如何だったでしょうか?

楽しめた、面白かった、と思われるなら作者冥利に尽きます。


明日はカルフーン領主館に行きます。

そのために文字数を調整しましたから(笑)


ご期待ください。

また明日も何時もの時間にお会いしましょう。

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