逃亡ー23
少し長くなっていますが、分割にするよりも面白さが伝わると思いました(笑)
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それではお楽しみください。
白亜の屋敷を襲撃して娘を手にれる事も出来ず、中途半端なまま急遽ベルステン王都に帰還した槍の勇者は、弓に勇者の帰還を待っていた。
この世界に召喚されてから槍の勇者シンは短気で飽きやすい、非常に傲慢な性格になっていた。
召喚された勇者の前とゴルモス世界の者への対応は違いすぎた。
定宿にしているベルステン国王の離宮ナラルーンで、決して逆らえない使用人相手に大いに荒れていた。
その理由は簡単なこと、目当ての辺境伯家の娘には寸前のところで逃げられてしまい、後を追いマンブール市に来たまでは良かった。
辺境伯家の者からは確たる情報は得られず、舘警護の兵が言うにはマンブール市へ逃げたのではないかと知らされた。
運良く商談に来た商人を厳しく尋問したところ、モニカレイはマンブール市に在る白亜の御殿に行ったのだろうと、手勢の兵が報告してきた。
マンブール市で聞きまわると確かに、白亜の御殿に最近人の気配がすると聞き、白亜の御殿に突撃したのだった。
いつ迄経っても良い報告をしてくる者が居なく、俺は高価な白亜の壁めがけて軽く聖武器である槍で突きを放ってやった。
思った以上の壁の壊れ具合で幾分腹の虫は納まったが、その後に大問題が起きた。
その大問題とは俺の下半身、もっと言うとグレートキャノン砲に違和感が発生した。
最初は先端の方が少しかゆかったが、時間を置かず直ぐに強烈なかゆみがグレートキャノン砲全体に広がった。
人目を憚らず俺のグレートキャノン砲を出して掻くことは、俺の槍の勇者としてのプライドが絶対に許さない。
何故って俺は世界最強の気高い勇者だから。
我慢が限界に達して、仕方なく予定を変えて王都に帰ることにしたのだ。
本来は俺から逃げた小生意気な小娘、泣き叫ぶモニカレイをオヤジの前で裸にひん剥き犯すところを見せつける予定だったのだ。
その後は王都に連れ帰り、最後は始末する予定が。。。
俺のグレートキャノン砲は強烈に痒いし、あぁ~イライラする。
既に6日経っているにもかかわらずジュンジさんは何処へ行ったのやら、一向に帰ってくる気配が感じられないのだ。
俺と違いジュンジさんが帰るとの一報が齎されると、使用人どもは緊張してキビキビ動くのだが、今はそれも無い。
俺の時と対応が大違いだ、もしかすると俺は舐められているのかと、最近はよく思う。
王都へ帰ってから既に7日が経ち、俺の警備に就いていたエルシャーの兵に聞いたところ、ジュンジ様はスコット領から直接ガス帝国へお帰りになられましたとさ。
何だよもう、グレートキャノン砲は痒いし、あぁ~イライラする。。。
「あのシン様にもお伝えしてあると申されましたので、某は今までシン様の警備に専念していました」
「なっ何だと、お前はなぜ今まで黙っていた!」
「はい、スコット領で直にジュンジ様がシン様にお話しされましたが」
「確か、俺たちは先に帰るから、十分に楽しみ道中邪魔になっても始末せずに帝国へ連れ帰れと、申されていたと某は認識していますが」
「え~い、もういいわ。
明日は我々も帝国へ帰還するから、その様に準備を急がせろ!」
「はっ、了解いたしました!」
「俺たちは明日帰るからな。
近いうちにまた来るから、その時はまた宜しく頼むぞ」と、夕食の時に頼りない執事に話した。
その夜から、俺のグレートキャノン砲は激しい痒みに襲われ、我慢しきれずに何度も何度も起きてグレートキャノン砲を掻き毟るからか、あげく変な汁が出てき始めた。
その黄みを帯びた汁から卵が腐った様な悪臭を放ち、シンは自分のグレートキャノン砲を切り落としたいと思ったが、その勇気が無いから、グレートキャノン砲をむき出しにして寝不足のまま夜が明けた。
何故なら漸く治まった痒みが、布の当たる程度の刺激で痒みが再発すると痒みを治める薬が無いからだ。
王宮を発つ日は、連れてきた娘たちは悪臭に敏感で、嫌な顔を見せない様努めたが、シンが気を利かせて王国側に馬車を出させて、娘達はその馬車に乗せ、プライドが無駄に高いシンは、ガス帝国が用意した専用大型馬車に一人で乗り、遠慮なく自分のグレートキャノン砲を出して掻き毟ることが出来た。
これは非常にまずい事になった。
こちらの世界の性病なのだろうかと、考えるが思い当たる節が多過ぎて、原因の特定に至らないのだ。
大急ぎで馬車を駆り、12日はかかるところを7日でガス帝国の王宮に帰った。
その足で王宮奥のジュンジの居る区画へ行くと、ジュンジは美女たちを侍らせ上機嫌で迎えてくれた。
「おっ今お帰りか、随分楽しんだようだな。
そんなにベルステン王国は良かったか」
「それがジュンジさん、大変なことが起きました。
ジュンジさんは何ともない様に感じますが、すみません人払いをお願いします」
「おいおい、一体何があった。
勇者でも解決出来ない何かが起きたか?
まぁ良い、お前たちは外してくれ」
「はぁ~い」と、間延びする気怠い返事と共に娘5人は部屋を出て行った。
「で、一体何があったんだ。
お前のその股間のシミ、風呂くらいは入れよ。
それに替えの服はどうしたんだ、酷く臭うぞ」
「それが、僕のグレートキャノン砲が今大変なことになっているんですよ。
ジュンジさんのは異常はないですか」
「何を言い出すのかと思えば、お前のはそんなに大きくないだろう。
カスミも言っていたがお前って本当に面白れぇな」
「僕は大真面目ですよ。
ほら見てくださいよ」と、ズボンとパンツを下げた。
「うぁ、きったないもん俺の前に出すんじゃない。
それに何だ、この卵が腐った様な酷い腐臭は」
王宮に帰った時よりもシンのあそこは更に悪化して、濃い紫色に変色しいるし、見ているとその僅かな時間で黄色い汁が2~3滴が床に滴り落ちた。
「これって初めて見るが、性病なのか?
急ぎ会長に診てもらえよ、治癒の勇者なんだからさ」
「それが僕、恥ずかしくて、憧れの会長に僕のこんな汚い物はお見せできません。
だから相談に来たんです」
「ほんとお前って面白れぇな。
高級ポーションを試してみたか?」
「いえ、僕は精力剤に丁度良いので全部使い切ってしまいました」と、恥ずかしそうに言った。
「その症状が出てから、お前の女とやったのか。
やったのなら女の方にもなにがしか異常が出ているんじゃないのか」
「いえ、とにかく痒くてそれどころじゃなかったので」
「そうか、待ってろ。
俺のポーションを持ってきてやるからな」
「ほら持ってきたぞ、塗ってみろ」
「あっ、ありがとうございます」と、お礼を言い青色のポーションを手に受けて、グレートキャノン砲に軽く塗ってみたら、激しい激痛に襲われた。
腰を屈め体をくの字よりも深く曲げて、どうにか激痛に耐えた。
しかし、ポーションはもういい、頭の中にまで響く激痛は二度と経験したくないから。
「おい、どうした。
塗る気にはならんからが、何なら俺が掛けてやろうか」
「。。。。。。」激痛の影響でまともに返事が出来ない。
返事の代わりに僕はパンツとズボンを上げた。
「やはり会長に頼めよ。
何なら俺が話をつけてやろうか」
「シンが帰ってきたと聞いて探してきたんだけど、此処臭いね。
ねぇ、この腐臭?みたいなのは何なの」と大剣の勇者カスミがやってきた。
あっあれ?なんでだろう、足が勝手に動く。
カスミさんを見て僕は耐えがたい恥ずかしさで、カスミさんの傍を走り抜けジュンジさんの部屋を無意識に走り出た。
ジュンジさんはカスミさんに話さないと思いたいが、カスミさんや会長に知れると思うと本当に大失態だ。
この先会長と顔を合わせると思うと、恥ずかしくて生きていけないと、思った。
ジュンジはあの時から六日が過ぎ、最近シンに会っていないと思い、残った同性を心配してシンの住居の区画に来ていた。
「シンに会いに来たのだが取り次いでくれるか」
「それが申し訳ございません。
ただいまシン様は何方にも会いたくないと申されまして、我々も困っている次第です」
「そうか、済まなかった。
出直すよ」と言って、俺は久しぶりに会長に会おうと会長が住む区画に来た。
「会長、いやナオコに会いに来たんだが取り次いでくれるか」
「承知いたしました、こちらでお待ちください」と、今迄と違い小部屋に案内された。
戸を叩く音共に綺麗どころがお茶を用意して入ってきた。
その綺麗どころは無言でお茶を置くと退出した。
飲む気にならないお茶を眺めて時間をつぶす事になった。
今迄は直ぐに部屋に直行できたのだが。。。
長く待たされたが漸く取り次ぎに行った男がやって来て、良く知る会長の部屋迄案内してくれた。
「どうも会長、お久しぶりです。
なんだカスミも一緒かよ」
「私が居るとなんか不味いわけ」
「今はカスミンとお茶を楽しんでいるのですが、ジュンジ君も一緒しませんか」
「まっ良いか。
会長もカスミも最近シンを見ています?」
「いいえ、私はジュンジの部屋で見たのが最後よ」
「私はまだ一度も会っていませんけど、何かありましたか」
「実は、カスミは知っていると思うが、俺の部屋が臭いと言ったろう。
あれ、シンなんだ。
シンが言うには、僕のグレートキャノン砲が今大変な事になっているのですってね」
「なにそのベタで笑える物って、もしかして男のあれの事なの。
あの子は色々面白いよ、グレートキャノン砲だなんて」と、カスミが俺の股間を見て笑い出した。
「これは内輪の話ですから、貴方たちは下がっていいですから」と、ナオコが使用人を部屋の外に出した。
「で、そのグレートキャノン砲がどうしたんです」と、ナオコが顔を少し赤らめて聞いた。
「あの時カスミが言ったように、腐ってきているんじゃないかと俺は思うんだ。
カスミが来る少し前に、シンは性病かも知れないと言っていましたが、臭いのとおり確かに腐っていると俺は思いました。
会長はトレッキングをするから知っているかと思うが、シンのグレートキャノン砲が熟れ過ぎたアケビのような色に変色し、気味悪い黄色い汁が出ていたんだ」
「カスミは笑いすぎ、俺は会長を気遣ってグレートキャノン砲と言っているんだが」
「お気遣い感謝します。
それで私にそのグレートキャノン砲を元に戻せと言われるのでしょうか」
「さすが会長、話が早くて助かります。
本人は会長にグレートキャノン砲を見せることを、恥ずかしいと酷く嫌がりますが、そこは俺が対処しますから」
「気が進みませんが、同じ召喚者ですから行きましょう」
「ジュンジ君もですが、ベルステン王国に迄手を広げて美女をかき集めるとか、神様の罰が下ったんじゃないの。
女遊びは程々にした方がいいですよ」
「あっ、私も会長に同感。
ところで会長って、性病でも直せるの」と、カスミが聞いているとシンの住居区画前に来た。
「勝手に入らせてもらうよ、良いよね」と、カスミが軽く威圧すると、震えていたが、無言で道を開けてくれた。
室内は薄暗く誰かいるような人の気配は全く感じられない。
「なぁに、この異臭は、鼻が曲がるくらいに臭いんですけど」
「前より強烈だな」
「会長大丈夫、顔が青いよ」
「大丈夫です、少し吐き気がしたまでです。
まだ部屋までかかるのでしょうか。
私は初めて来ますから」
「あの角を曲がると突き当りがシンの部屋ですよ。
俺、慣れたのか匂いがそれほど気にならなくなりましたよ。
会長は」
「いや、臭いって。
ますます強くなってきているよ」
「私もカスミンに同感です。
もう我慢できません、帰りませんか」
「会長我慢して、後もう少しだから」
「冗談ですよ」
「相変わらずナオコンの冗談はきついから」
「俺、本気かと思った」
「おっ、内側からカギが係っているぞ。
おいシン、お前の女神様を連れてきてやったぞ。
お前のグレートキャノン砲を治してくださるとよ」
「ジュンジ君は変なことを言わないの。
シン君開けてくれますか、ナオコです」
「返事がないですね、この場合どうしましょうか」
「うんじゃ、私が開けるよ。
ジュンジも力はなさそうだしね」
「カスミ頼むよ」
カスミがドアを軽く押すと、鍵が係っていなかったように、自然にドアが開いた。
カスミが薄暗い部屋に突撃してカーテンと共に全ての窓を全開にした。
ベッドの上には、くすんだ紫色になって、仰向けに横たわるシンの姿があった。
剥き出しにしたであろう、自慢のグレートキャノン砲は腐れ落ち原形は分からなくなっていた。
それに、今は全身から茶色をした変な汁がにじみ出て、ベッドのシーツを染めていた。
真顔になったナオコは髪を耳掛けその綺麗な顔を、苦悶の表情で横たわるシンに近づけ呼吸を確認したが、ふり向きダメと首を横に振った。
既に事切れてれていた。
「一足遅かったようです、死んでいます。
もっと早く私が知っていれば治せたかもしれませんが、本当に悔しいです」
「そうですか、彼奴が帰ってきた時に本人は非常に恥ずかしがったが、直ぐに俺が会長に話すべきだったかもしれないな。
もう同胞が死ぬのは沢山だ」
「と、言うと、私があの時余計なことを言った?
でもあの時は本当にそう思ったんだよ」
「会長は蘇生できるの?」
「いいえ、蘇生は出来ません。
私はケガと病気しか治せませんから」
「ところでさぁ、久しぶりに会長の所へ行った時に気になったんだけど、会長って皇帝に狙われてんじゃないの。
俺に対応したメイドも執事も、ありゃやり手のスパイだよ。
俺はその辺のことが良く分かるスキルを持っているんだ」
「えぇ~、そうなんだ」
「カスミ声が大きいって、静かに話せよ」
「じゃぁさ、ジュンジ、私の所の使用人は」
「俺はカスミの所へ最近行っていないから分からないが、新顔が入ったなら間違いなくスパイだ」
「まぁ、何かあると私はジュンジ君とカスミンを頼るけど、よくは知らないがカスミンって強いのよね」
「会長、甘いよ。
先ずは日々の食事から要注意だ。
特にシンの事が知れると、本当に不味い事になるからな。
大体副会長とシンが無茶したから、俺らが困るんだが」
「じゃぁ、此処の連中を私らでやっつけちゃおうよ。
最近運動していないから丁度良いかもよ」
「カスミン、あなたもジュウイチに似て短絡的なところが有るけど、私は誰も居なくなったと聞くウェルビーの地へ行く名目で、逃げようと思っていたのよ。
私達なら、冒険者をすればお金に困らないでしょう。
ケガや病気は私が治すし、異世界に来たからは冒険者に少しだけ憧れがあるの。
ほら何てったか女性で世界最年少ゴールドクラス冒険者パーティー、あのくらい簡単になれるんじゃないかと思うの」
「へぇ~、ナオコンってさぁ、そんな事を考えていたんだ。
案外良いかもね、冒険者も」
「明日にでも、持てるだけのお金を持って此処から逃げましょう」
「会長って、大胆だね。
俺は良いと思うけどね」
「ジュンジは、ハーレムの女はどうするの。
まさか連れて行かないわよね」
「あぁ、あれは皇帝の思惑に乗ってやっただけで、演技はもう止めだ」
「へぇ、あれが演技ね」
「会長冗談がほんとキツイわ。
で、シンの遺体はどうしようか。
俺は放置でも構わないと思うんだが」
「私もジュンジ君に賛成かな」
「会長ってスパッと割り切るよね」
「じゃ決まりだな。
会長の所のスパイは皆優秀そうだから、明日朝までは気づかれないように」
明日はまたフー中心のエピソードに戻ります。
色々期待していてください(笑)




