村の特産品の開発 アトラク=ナクア糸
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【村の特産品の開発 アトラク=ナクア糸】
想像もつかなかった超優秀な味方ができて、
僕はさっそく、アトラク糸を扱ってみる。
『物凄い、優秀な糸ですね』
メイドのフィナは感心する。フィナはファッションに少しうるさい。
『むしろ、道具が大変だよね』
『ホントですね。糸がきれないですもの』
『私の剣で切れないとなると、一体どうすれば』
『魔法で試してみようか。水か空気を圧縮して……』
僕が魔法で水を圧縮してようやく切れた。
しかし、水の処理に困る。使い勝手が良くない。
『古文書に光魔法が載ってたから、研究してみる』
僕は、古文書の光魔法を再学習する羽目になった。
以前も一通り読んだのだが、難しくてお手上げ状態だったのだ。
魔法が難しい、というよりも文章がやたら難解なのだ。
一ヶ月ほど解読を重ね、ようやくレーザービームを出す魔法を習得した。
後はこれを応用してレーザーカッター魔道具を製作する。
超短距離に有効なカッターだ。
『このカッター、凄い切れ味ですね。厚手の金属なんかもスパスパ切断できます』
『射程距離は数ミリだけどね』
扱いに困らないよう、保護具をつけてみたが、安全には最大限の注意が必要だ。
もうひとつの難問。染色だ。アトラク糸は染色できない。
『色を指定してくれれば、どんな色にも対応できると思うぞよ』
やっぱり、アトラクさまチートだった。
アトラクさま曰く、色は無限に対応できるという。
ただ、色の指定が厄介だった。
それで色素の三原色、シアン、マゼンタ、イエローを中心に配色の組み合わせで200色ぐらいの糸をだしてもらい、これを見本とした。
これ以外で欲しい糸があるときは、その旨アトラクさまに伝えることにするが、
僕の知る限り、そんなやりとりは生まれなかった。
その200色を使いこなすだけでも大変だった。
なお、このやり取り後、メイドのフィナが機織りに目覚めることになる。
メイドは廃業して、繊維関係に専属でいて欲しい旨伝えるが、
『メイドは私の天職。この仕事ははずせません』
ということで、僕の秘書兼アパレルチーフみたいな職種を担当してもらうことになった。
機織りは飛杼を少し自動化させた改良飛杼なる魔道具を作った。
機織り機の全体の魔道具化もすすめ、手動よりも5倍程度の効率で布が織れるようになった。
この布を元にしたドレスや防具がこの村の最大の特産品の一つになった。
ウンディーネであるマリエットさん、シルフであるマルジョレーヌさんはドレスを作ってもらって大変うれしそうだ。
『うちに似合うやろか』
『わたくし、これで風の精霊のお茶会に出ますわ』
他の水と風の精霊がうちに押しかけたのは言うまでもない。
勿論、姉さんやマリア、マリッサにも何着か渡した。
フィナは自作のドレスに囲まれて幸せそうだ。
アトラクさまでさえ、マントを作ってもらいご機嫌だ。
アトラクさまは、僕たちといるときは三毛猫に変身している。
この糸のもう一つの用途、作業着にも大変優れた性能を見せた。
もったいない話だが。
例えば、鍛冶をするときの防火服、
患者を診療するときの白衣(或いは色付き)。
断熱効果があるし、汚れない。
それと防具だ。
金属鎧なんてもんじゃない。
僕の作った魔導銃の弾丸を通さない。
魔導銃の弾丸はダイヤモンドなみの硬度を誇る。
30cm程度の厚さの石なら破壊する。
アトラク防具がいかに固いかがわかる。
耐火性能・耐爆風性能も高い。
しかも軽量で動作を邪魔しない。
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