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殴り賢者はバレている  作者: 七風


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「もう仲間なんだから、これからも一緒に行こうねぇ」

 土曜日、午後19時。


 ティンカーベルの公式チャンネルで、4人によるダンジョン攻略配信が始まった。


 画面に映っているのは、乙羽、琴、柳、そして新たに加入した霧ヶ峰梓。


 前回の配信で梓の加入が発表されてから、視聴者たちはこの日を楽しみに待っていた。


『きたああああ!』


『4人での初攻略だ!』


『梓ちゃん、改めて加入おめでとう!』


『新生ティンカーベルの初陣!』


『今日はどこまで行くんだ!?』


「みんなぁ、こんばんはぁ」


 乙羽がいつもの調子で手を振った。


「こんばんは。今日は4人でダンジョン攻略をしていくよ」


 琴が説明すると、柳が元気よく身を乗り出す。


「今回は15層から再開だ! 目標は20層! どこまで行けるか、楽しみにしててくれよな!」


『15層から!?』


『いきなり20層を目指すのか!』


『梓ちゃん、加入早々に深い階層へ行くんだな』


『Sランク冒険者だし、実力は十分なんだろうけど』


『4人の連携がどうなるか楽しみ!』


 梓は流れるコメントを見て、少しだけ緊張したように姿勢を正した。


「今日は私も一緒だから、みんなの邪魔にならないように頑張るわ」


「梓ちゃんは気にしなくていいよぉ。いつもどおりで大丈夫だからねぇ」


 乙羽が笑いかける。


「そうだね。まずは一緒に戦ってみて、連携を確かめながら進もう」


 琴も頷いた。


「おう! それじゃあ、行こうぜ!」


 柳の声を合図に、4人はダンジョンへ転移した。


     ◇


 15層。


 転移先には、切り立った岩山と深い谷が広がっていた。


 細い道が崖に沿って続き、ところどころに洞窟の入口が見える。足場の悪い地形では、敵の攻撃だけでなく、移動にも注意が必要だった。


「ここが15層ね」


 梓は周囲を見渡し、地形を確認する。


「ええ。以前に攻略した場所だから、道はわかっていますよ」


 リーゼロッテが乙羽の近くに浮かびながら答えた。


「前方に複数の反応があります。崖の上にもいますから、頭上への警戒を忘れないでくださいね」


「わかったわ」


 梓は拳を軽く握った。


 その直後、崖の上から岩が落ちてきた。


「来た!」


 柳が声を上げる。


 乙羽は風を起こし、落石の軌道を横へそらした。岩が道の端を転がっていくと同時に、崖の上からトカゲ型のモンスターが数体飛び降りてきた。


「まずは私が行くわ!」


 梓が踏み込んだ。


 先頭のモンスターが鋭い爪を振るう。


 梓は半歩だけ横へずれ、攻撃をかわした。そのまま懐へ入り込み、胴体へ拳を叩き込む。


 鈍い衝撃音。


 モンスターの巨体が地面から浮き上がり、岩壁へ叩きつけられた。


 続けて、別の個体が横から襲いかかる。


 梓は体をひねって攻撃を避け、相手の腕を押さえながら、空いた胴体へ短い一撃を入れた。


 敵が動きを止める。


 その隙を逃さず、梓はもう一度踏み込み、戦闘を終わらせた。


『速っ!?』


『梓ちゃん、拳だけであの威力なのか!』


『動きに無駄がないな』


『Sランク冒険者の格闘戦、すごい』


 梓は倒れたモンスターから距離を取り、残る敵へ視線を向けた。


 そのとき、琴の周囲に剣が現れた。


 複数の剣が空中を走り、梓へ向かおうとしていたモンスターの進路を塞ぐ。


「梓、右側をお願い!」


「わかったわ!」


 梓はすぐに動いた。


 琴の剣が敵の動きを制限し、梓が空いた場所へ入り込む。柳の影が後方の敵を拘束し、乙羽の魔法が逃げ道を塞いだ。


 初めての本格的な4人での戦闘。


 それでも、互いの動きに合わせることはできていた。


「よし、これで最後だねぇ」


 乙羽が魔法を放つ。


 残っていたモンスターが倒れ、周囲が静かになった。


『4人の連携、初めてとは思えない!』


『梓ちゃんが前衛で動けるから、かなり安定してるな』


『琴ちゃんが敵を誘導して、柳ちゃんが拘束、乙羽ちゃんが魔法で仕留める。梓ちゃんが隙を突くのもいい!』


『これは新体制、期待できそう』


 梓は仲間たちを見回した。


「……思っていた以上に、みんなと合わせやすいわね」


「梓ちゃんが周りをよく見てくれるからだよぉ」


「そうですね。自分の攻撃だけに集中せず、こちらの動きも確認してくれるので助かります」


 琴も頷いた。


「へへっ、いい感じじゃねえか! この調子で進もうぜ!」


 柳が笑う。


 4人は素材を回収し、周囲を確認してから先へ進んだ。


     ◇


 16層。


 次の階層は、広い砂地と岩場が続く荒野だった。


 砂の下には虫型のモンスターが潜み、岩陰からも複数の反応が感じられる。


「足元に注意してくださいね。地中から襲ってくる敵がいます」


 リーゼロッテの注意に、梓は頷いた。


 砂地を数歩進んだところで、地面が盛り上がった。


 甲殻に覆われた大きな虫型モンスターが、砂を巻き上げながら飛び出してくる。


 梓は正面から迎え撃とうとはしなかった。


 敵が突き出してきた脚をかわし、横へ回り込む。硬い甲殻を避け、関節の隙間へ拳を叩き込んだ。


 モンスターの動きが止まる。


 さらに、梓は相手の体勢が崩れた瞬間を狙い、腹部へ一撃を加えた。


 巨大な虫が砂地へ倒れ込んだ。


「硬い相手でも、弱い部分を狙えばいいのね」


「そういうことです。無理に正面から破壊しようとする必要はありません」


 リーゼロッテが答える。


 その間にも、周囲から新たなモンスターが現れた。


「今度は数が多いな!」


 柳が影を広げる。


 地面から伸びた影が、先頭の敵の脚を絡め取った。琴の剣が続けて動き、動きを止められたモンスターを次々と攻撃する。


 乙羽は水の魔法で砂地を固め、敵の移動を制限した。


「梓ちゃん、左側をお願いねぇ」


「任せて!」


 梓が走る。


 水で足場を制限されたモンスターは、思うように動けない。梓はその隙を利用し、敵の懐へ入り込んで拳を叩き込んだ。


 さらにもう一体。


 攻撃をかわし、反撃を避け、最短の動きで相手を倒す。


 派手な魔法こそ使っていないが、格闘技術の完成度は高かった。


『梓ちゃん、魔法なしでここまで戦えるのか』


『動きが本当にきれいだな』


『4人の役割が見えてきた!』


『新メンバーというより、前から一緒に戦ってたみたいだ』


 戦闘が終わるころには、4人の連携はさらに自然になっていた。


「よし、16層突破だねぇ」


 乙羽が笑顔で告げる。


「まだまだ先は長いわね」


 梓は拳を軽く握り直した。


「でも、これなら問題なさそうだわ」


     ◇


 17層。


 今度は、背の高い草が広がる草原だった。


 遠くには湖が見え、草むらの中では何かが動いている。


「群れで動く魔物が多いようですね」


 リーゼロッテが告げた。


 直後、角のある鹿型のモンスターが数体、草むらから飛び出してきた。


 先頭の個体が、梓へ向かって突進する。


 梓は正面から受け止めず、ぎりぎりまで引きつけてから横へ跳んだ。


 鹿型モンスターが通り過ぎる。


 その背後へ回り込んだ梓は、相手が振り返る前に拳を叩き込んだ。


 同時に、柳が影で別の個体の足を拘束する。


「琴、そっち!」


「わかってる!」


 琴の剣が敵の進路を塞ぎ、乙羽の風が群れの動きを乱す。


 ばらばらになったモンスターを、4人がそれぞれの得意な方法で仕留めていった。


 梓は敵の動きをよく見ていた。


 自分が攻撃するだけでなく、琴の剣がどこへ向かうのか、柳がどの敵を拘束しているのか、乙羽がどこに魔法を放つのか。


 そのすべてを確認し、仲間の攻撃を邪魔しない位置へ移動する。


 そして、仲間が作った隙を逃さず、拳を叩き込む。


「……なるほどね」


 戦闘の合間、梓は小さく呟いた。


「何がぁ?」


 乙羽が首を傾げる。


「あなたたちの連携、ただ強い攻撃を重ねているわけじゃないのね。それぞれが相手の動きを変えて、次の人が攻撃しやすいようにしている」


「そうだね。相手を倒すだけじゃなくて、仲間が動きやすい状況を作ることも大切だから」


 琴が答えた。


「私も、もっと合わせ方を覚えないといけないわね」


「大丈夫だって! 今のところ、かなりいい感じだぜ!」


 柳が笑う。


 梓は少しだけ表情を和らげた。


 仲間として受け入れられたことが、ようやく実感できた気がした。


     ◇


 18層。


 転移先は、巨大な樹木が立ち並ぶ森林地帯だった。


 枝葉が空を覆い、地面には太い根が複雑に張り巡らされている。


「見通しが悪いねぇ」


「木の上にも反応があります。上からの攻撃に注意してください」


 リーゼロッテの声が響いた直後、枝の上から猿型のモンスターが飛び降りてきた。


 フェイントを交えた素早い動き。


 梓は相手の動きを見極め、攻撃をかわすと同時に踏み込んだ。


 拳が命中し、モンスターが地面へ落ちる。


 しかし、別の個体が木の上から石を投げてきた。


 琴の剣が石を弾き、柳の影が木の幹を駆け上がるように伸びて、敵の移動を妨げる。


 乙羽は風を操り、枝から枝へ飛び移ろうとするモンスターの動きを乱した。


「梓ちゃん、上!」


「ええ!」


 梓は木の根を踏み台にして跳び上がり、低い枝へ飛び移った。


 そこから敵の着地点を見極め、地面へ降りる瞬間に拳を叩き込む。


 モンスターが倒れた。


『梓ちゃん、身のこなしもすごい!』


『森の中でも全然動きが鈍らないな』


『4人の連携がどんどん良くなってる』


『加入してから初めての攻略とは思えない』


 森の奥では、さらに大きな熊型のモンスターが待ち構えていた。


 樹皮のような硬い装甲をまとい、太い腕を振り回してくる。


 琴の剣が腕の動きを牽制し、柳の影が後ろ脚を拘束する。


 乙羽は風を使って敵の体勢を崩した。


「梓、いける?」


「もちろん!」


 梓が一気に距離を詰める。


 敵が腕を振り下ろす直前、梓はその懐へ滑り込んだ。


 そして、体勢を整えながら拳を叩き込む。


 熊型モンスターの動きが止まった。


 さらに一撃。


 巨体が揺れ、やがて地面へ倒れ込んだ。


「よしっ!」


 梓は拳を下ろし、息を整えた。


「おぉー! 梓ちゃん、すごいねぇ!」


「今の判断、よかったよ。相手の攻撃を避けるだけじゃなくて、反撃できる位置まで移動していたね」


 琴が評価する。


「へへっ。これなら、次もいけそうだな!」


 柳も笑顔で頷いた。


 4人は素材を回収し、森を抜けて転移陣へ向かった。


     ◇


 19層。


 そこは、岩山と谷が連なる荒々しい地形だった。


 狭い道の先には洞窟があり、崖の上には大きな魔物の影が見える。


「ここまで来たねぇ」


 乙羽がスマートフォンを確認する。


 配信開始から、すでにかなりの時間が経っていた。


 それでも、4人の動きにはまだ余裕がある。


「この階層を抜ければ、20層ですね」


 リーゼロッテが告げる。


「よし、あとひとつだな!」


 柳が拳を握った。


「ただし、最後まで油断しないでくださいね。19層の魔物は、地形を利用した攻撃を仕掛けてくるようです」


 その言葉どおり、崖の上から落石が起きた。


 乙羽が風で軌道を変え、琴の剣が飛来した小石を弾き飛ばす。


 柳は影を伸ばして崖の上の魔物を拘束した。


「隠れてても無駄だぜ!」


 影に捕らえられた魔物が崖の縁へ引き寄せられる。


 そこへ梓が走り込んだ。


 足場を確かめ、敵の攻撃を避けながら距離を詰める。


 拳が命中する。


 魔物はそのまま動きを止めた。


 その後も、洞窟の中や谷沿いの道で何度か戦闘があった。


 4人は無理に敵の群れへ突っ込まず、道幅や足場を確認しながら、少しずつ進んでいく。


 琴が敵の動きを制限し、柳が逃げ道を塞ぐ。乙羽が魔法で戦いやすい状況を作り、梓が前衛として確実に敵を倒す。


 戦闘を重ねるごとに、それぞれが何をすべきか、言葉を交わさなくてもわかるようになっていた。


「これで最後かなぁ?」


 乙羽が周囲を確認する。


「大きな反応はありません。転移陣まで進めそうですね」


 リーゼロッテの案内に従い、4人は谷を抜けた。


 その先に、次の階層へ続く転移陣が見つかった。


「19層、突破だねぇ」


 乙羽が笑顔で告げる。


「いよいよ20層か」


 梓は転移陣を見つめた。


 ティンカーベルの一員として迎えられ、初めて4人で挑むダンジョン攻略。


 その最初の目標が、すぐ目の前にある。


「行こう!」


 梓が言う。


「うん!」


 乙羽が頷き、琴と柳も続いた。


     ◇


 20層。


 転移した先に広がっていたのは、これまでの階層とは明らかに違う空間だった。


 広大な岩場の中央には、巨大な石造りの建造物がそびえている。


 その前には、広い戦闘区域が設けられていた。


「……ここが20層」


 梓は周囲を見回した。


「ええ。ここから先は、これまで以上に慎重に進む必要があります」


 リーゼロッテが告げる。


 建造物の前には、巨大な鎧をまとった人型のモンスターが立っていた。


 その手には、大剣が握られている。


 こちらの姿を認めると、モンスターはゆっくりと大剣を構えた。


『ボスか!?』


『20層に到達した!』


『いきなり大物がいるぞ!』


『4人でどう戦うんだ!?』


 コメント欄が一気に盛り上がった。


「先生、あれが20層のボスなのぉ?」


「ええ。強力な相手です。攻撃の範囲も広いので、正面から受け止めようとしないでくださいね」


「わかったわ」


 梓は拳を握り、足場を確認した。


 巨大な鎧のモンスターが一歩踏み出す。


 地面が揺れ、大剣が振り下ろされた。


「散開!」


 琴の声とともに、4人がそれぞれ別の方向へ動く。


 大剣が地面を叩き、岩が砕け散った。


 乙羽は風で飛んでくる破片を逸らし、柳は影を伸ばして敵の足元を狙う。


 琴の剣が左右から迫り、鎧の隙間を狙って斬りつけた。


 しかし、ボスは大剣を振り回し、剣をまとめて弾き飛ばす。


「硬いね……!」


 琴が表情を引き締める。


「正面からの攻撃は通りにくいようですね」


 リーゼロッテが分析した。


「なら、動きを止めるぜ!」


 柳の影が地面を走り、ボスの脚へ絡みつく。


 敵の動きが一瞬だけ鈍った。


「乙羽!」


「うん!」


 乙羽は地面を盛り上げ、ボスの足元を固定する。


 そこへ琴の剣が再び飛び、鎧の関節部分を狙った。


 金属音が響く。


 わずかに鎧がずれた。


「梓、今!」


 乙羽が声を上げた。


「任せて!」


 梓は一気に距離を詰めた。


 大剣が振り下ろされる直前、梓は横へ踏み込み、攻撃を紙一重でかわす。


 そのまま懐へ入り、鎧の継ぎ目へ拳を叩き込んだ。


 鈍い衝撃。


 ボスの体が揺れた。


 しかし、まだ倒れない。


「……やっぱり、一発じゃ無理ね!」


 梓はすぐに距離を取った。


「無理に攻め続けないで! 次の攻撃に備えよう!」


 琴が声をかける。


 4人は一度距離を取り、敵の動きを観察した。


 大剣の振り方。


 足の運び。


 攻撃後に生じるわずかな隙。


 それらを確認しながら、次の連携を組み立てる。


 やがて、柳の影が再び敵の足を捉えた。


 乙羽が風を使い、ボスの体勢を横へ崩す。


 琴の剣が関節へ集中し、鎧の動きを封じた。


「今度こそ!」


 梓が踏み込む。


 拳が鎧の継ぎ目へ命中した。


 続けて、体勢を変えてもう一撃。


 ボスの巨体が大きく揺れ、ついに片膝をついた。


「やった!」


 柳が声を上げる。


「まだです。最後まで気を抜かないでください!」


 リーゼロッテの声に、全員が頷いた。


 ボスは最後の力を振り絞るように大剣を持ち上げた。


 しかし、その動きは遅れていた。


 琴の剣が武器を弾き、柳の影が腕を拘束する。


 乙羽が魔法で足元を固めた。


 そして、梓が最後の一撃を叩き込む。


 巨大な鎧のモンスターが、地面へ倒れた。


 重い音が戦闘区域に響き渡る。


 しばらくして、周囲を包んでいた緊張が解けた。


「……倒した、のよね?」


 梓が息を整えながら尋ねる。


「ええ。20層のボス、討伐完了です」


 リーゼロッテが答えた。


「やったぁ!」


 乙羽が嬉しそうに声を上げる。


「20層突破だ!」


 柳も大きく拳を掲げた。


「お疲れさま。みんな、いい連携だったね」


 琴が仲間たちを見渡した。


 梓は3人の顔を順番に見た。


 自分は、ティンカーベルの一員になりたかった。


 ただ強くなるだけではなく、この仲間たちと一緒に戦い、同じ景色を見たかったのだ。


 そして今、初めての4人での攻略で、20層までたどり着いた。


「……ありがとう、みんな、私を仲間にしてくれて」


「んぅー? 何を言ってるのぉ?」


 乙羽は不思議そうに首を傾げた。


「もう仲間なんだから、これからも一緒に行こうねぇ」


「……うん!」


 梓は笑顔で頷いた。


     ◇


 配信は、そのまま20層到達の報告で締めくくられた。


「というわけで、今日は15層から20層まで攻略できたよぉ!」


 乙羽がカメラに向かって手を振る。


「新体制での初攻略、無事に目標達成だね」


 琴が笑顔で続けた。


「梓も大活躍だったな! これからも4人で攻略していくから、楽しみにしててくれよ!」


 柳が元気よく宣言する。


「これからも、ティンカーベルの一員として頑張っていくわ。みんな、応援よろしくね!」


 梓も、最後にしっかりと挨拶した。


『20層到達おめでとう!』


『4人の連携、最高だった!』


『梓ちゃん、改めて加入おめでとう!』


『新生ティンカーベル、これからも応援する!』


『次の攻略配信も楽しみ!』


『政宗:こんなの絶対お似合いじゃないか! おめでとう!(10000円)』


 4人になったティンカーベルの初めての本格的な攻略配信は、目標達成という形で幕を閉じた。


 梓は、もう一人のゲストではない。


 乙羽、琴、柳と並び、ティンカーベルの一員としてダンジョンを攻略した仲間だった。


 新たな仲間を迎えたティンカーベルは、15層から20層までを駆け抜けた。


 そして、この20層到達をもって、霧ヶ峰梓の加入をめぐる物語はひとつの区切りを迎える。


 4人の冒険は、これからも続いていく。

梓編完結記念   https://mitemin.net/imagemanage/top/icode/1297763/

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