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ランフェル 1

私の名前はランフェル・コルスタニル、コルスタニル王家の第二王子だ。

七つ年上の皇太子と、他国に嫁いだ四つ上の姉がいる。


コルスタニル王国は歴史のある国だ。

勿論平穏ばかりでなく、何度か滅びそうになったこともある。

愚王の統治した時代の次には賢王が、国のあり方…法やしきたりを見直し、国を立て直してきた。

なので他国と違う点は多いと思う。


例えば、我が国では貴族や王族であろうと、恋愛結婚を推奨している。

これは他国では見られたない事だろう。

勿論【完全なる恋愛結婚】では無いと思うけれど、ある程度家柄や釣り合いが取れる相手の中から、好ましい相手を選べる事はありがたい。


なにせ、過去の記録や他国の話を聞くと、条件のみで相手を決められ、本人の意思はないようなもの。

だから愛情が持てない相手、家族を顧みない両親の間に生まれた子供は性格に問題を抱えている事が多い。


家族を顧みないだけならまだしも、時には暴力を振るう者、酒や賭け事に狂う者、浮気を繰り返し、婚外子が複数生まれ、家督や相続で揉める者…。

家のため、金の為に幸せなど二の次な親たちの生贄として利用される子どもの結婚………。

それがどれだけ不幸の連鎖を生むのかわかっていないのか、瞬間の栄華さえ手に入れば後の事は知ったことではないのか。


割と早い時期に我が国では廃止されていて良かったと思う。



他国で見ない決まり事の一つの【儀式】は八代前の王が決めた法だ。


古い時代に異性関係で王家が引き起こした事柄は存外に多い。

勿論王族のみの話ではないのだが、やはり一番大きな問題となったのは、晩婚であった九代前の王が他国から成人したばかりの女性と成婚した。

親子ほどの歳の差があったのだが、お互い好意を持ち合っていたのだご、初夜で初めてだった他国の姫が、行為に恐れをなし逃げ出し国へ帰ってしまった……。

勿論国際問題になってしまった。


王は退位し、次の王が男女とも経験をしておく事を法として取り入れたのだ。


それに関して他の国からは、破廉恥だと苦言を申し付けられたが、夜の相性も結婚には大切なことの一つだと思う。

この法律が決まってから、我が国では結婚後のトラブルや、離婚率が激減した。


しかし、国際問題になるほどのことをしでかしたのだろうか?


後、他国の王子達から珍しいと言われるのが、側室を持たないこと。


皇太子に何かあったらどうするのかとか、男子が生まれなかったらどうするのかなど言われるけれど、男性がいなければ女性が継げばいい。

実際幾度か女王の統治した時代がある。


後継が生まれなかったのなら、血族から養子を取ればいい。

五代前の王は、流行病で王子二人を亡くし、王弟の次男を養子として迎え、四代前の王とした。


無理に側室を迎える事はない。

女性は子供を作る道具ではないのだから。

子供を産む事は命がけなのだから、周りが、特に男性がとやかく言うことではない。

ましてや望んだ相手と一緒になっているのに、他にも女性を囲うなど、結婚相手を馬鹿にしているようなものだ。

私達はそう教わってきた。


そうは言っても、【花売り】の店があるのは事実なのだが。

家庭教師が言うには、「いくら家で美味しく自分好みの食事をしていても、たまに違ったものが食べたくなる」だそうだ。

私にはまだわからない感覚だ。

それでも他国の【浮気は嗜みだ】【側室を多数囲うのがステイタスだ】【メイドはお手つきになる事を望んでいる】などと、自分勝手な事を言うよりは、全然納得できる。


私とすれば幼い頃から教わってきた事柄だし、今までの歴史などを顧みれば当たり前の今の決まり事だが、他国から見ればやはり【変わった国】らしい。


婚約者を決めるのも、成人後がほとんどなのだが、それも他国より随分遅いと聞いた。

下手をすると生まれる前から許嫁がいる事もあるとか。


どんな性格に育つかもわからない、もしかすると浪費家に育つかもしれないし、性格や頭脳に難のある大人になるかもしれない。

色んな意味での相性が合わないかもしれない。

其れなのに許嫁にするなんて、ナンセンスだと思うのだけれど、「それを我慢して結婚して、愛情は他所で育てれば良い」と他国の王子達は言う。


王族は幸せを求めてはいけないものなのだろうか?


私はこの国に生まれてきて良かったと思う。


番外編の王子編です。


この世界の設定をもう少し掘り下げて…と。


【花売り】の意味は、お花屋さんじゃ無いですよ、裏の意味の方ですよ。

え?「わかっとるわ!」ですか?

失礼しました。

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