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アラサーの俺がヒロインの友達に転生?ナイワー  作者: 七地潮
〜気がつけば第二の人生?〜
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またもやバレた!

「あなたは誰ですの?」

いきなりズバッと切り込まれた俺は、思わずキョドってしまった。


クリスティーナの家へ向かう途中、彼女が少し気まずそうに言ってきた。

「あの、家に着いたら分かると思うので、先に行っておきますけれど……お恥ずかしい話なのですが………」

そう言って、領地運営が上手くいっていないこと、そのせいで、家の召使が最低限しか雇えず、色々なことが行き届いていないこと、などを伝えられた。


まさか、家に着く前に話されるとは思わなかったけど、今この話をするってことは、家では何の話なんだろう?

もしかして、援助の申し込みとかだったら、俺に協力できるかなぁ。

父に頼むくらいはしてあげたい。


なんて考えながらクリスティーナのタウンハウスへ到着した。

外から見ればなんの変哲もない貴族のタウンハウスだけど、家の中に入ると、隅々まで掃除は行き届いていないし、花瓶には花も飾られていない。

壁の色が違う場所は、きっと以前は絵画が飾ってあったのだろう。


クリスティーナの部屋に通されて、お茶の準備も彼女がしてくれた。

これって本格的にヤバいところまで来ているんじゃあないの?

クリスティーナ、大丈夫?


小さなテーブルを挟んで向かい合って座り、挿れてくれたお茶に口をつけ、さて、どうやって切り出そうと考えていたら、クリスティーナがじっとこちらを見ながら、真剣な口調で尋ねてきた。


「あなたは誰ですの?」


思わずお茶を吹き出しそうになったよ!


「え?な、なんのことですか?」

惚けてみるけど、彼女の視線の強さは変わらない。

「誤魔化されませんわ!あなた、キャスティーヌではありませんわ!」

断定的に言われてしまった俺は、パニックだよ。

なんで?何かバレるようなことしたかな?

ちゃんと貴族令嬢やってたよね?


キョドってあわあわしている俺に、

「死霊ですか?生霊ですか?

なぜキャシーに取り憑いているのですか?」

立ち上がり近寄ってきたクリスティーナは、グイッと顔を近づけて、目を覗き込んでくる。


おおぅ、お嬢さん、顔が近いよ。

思わず目を逸らすと、俺の額に何かを押し付けてきた。

何かの布?な肌触りだけど、硬いものを包んでいるような?

ハンカチに石を包んでるような感じ?

思わず寄り目になって額を見上げる。


「これでも正体を表しませんの?

ならこれはどう?」

額に当ててたものを投げ捨て、ポケットから出した水をかけられる。

「………?」


思わず唖然としていると、

「聖水でもダメですの?

やはり神官様にお願いしないと無理なのかしら?」


……なんだろう、憑き物憑きと思われてる?

このままだと神殿へ連れて行かれて、悪魔払いとかされたり、下手したら幽閉されるコース?


いやいやいや、待ってくれ!

別に取り憑いているわけではないから………多分!

これこのままじゃマズくない?

正直に言ったほうがいいのか?


信じてもらえるもらえないはひとまず置いといて、俺はクリスティーナに正直に話すことにした。



「………………ってな感じなんっすわ。

いや、いきなり異世界とかコイツ頭おかしいんじゃね?と思うでしょうけど、あの倒れた日に思い出したんですよ」

俺の話を黙って聞いていたクリスティーナは、口に手を当てて斜め下に視線をやっている。

「いや、信じられないよねー、俺も変なこと言ってるってわかるけど、ちゃんとキャスティーヌの記憶もあるし、キャスティーヌの意思に引っ張られることもあるけど、今のところ主人格は前世の俺なんだよね」


まだ黙ったままのクリスティーナに、どうすればいいのか分からなくて、冷めたお茶に口をつける。

すると、やっとクリスティーナが口を開いてくれた。


「確認させていただくわ。

今……去年の秋から生まれる前の記憶があって、その記憶のあなたは30歳の殿方…なのですか?」

「あ、はい、まだ一応29歳だったけど、男性です」

頭をかきながら頷くと、クリスティーナがキッ!とこちらを睨みつけてきた。

「………あなた、女性の更衣室で着替えていましたよね?

お手洗いも女性用を使われていましたよね?

わ…私に抱きついてきたこともありますわよね?

スカーレットのバ…バストも触られていましたよね!!」


あ………俺殺される?

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