表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アラサーの俺がヒロインの友達に転生?ナイワー  作者: 七地潮
〜気がつけば第二の人生?〜
38/112

兄へのプレゼント

学園の後期のメインイベント学園祭が終わって4月も半ば、学園生活は問題なく過ごせている。

女生徒ABCも大人しく(儀式の相手との親交を深めているようだ)学業も問題ない。

家族仲も相変わらずだし、ヒロインの『男?そんなのより我が道をゆく』も相変わらずだ。

そんな4月の個人的行儀と言えば、シスコン兄さんの誕生日だ。


兄への誕生日プレゼントは、キャスティーヌの記憶を辿っても、毎年悩みどころだったみたいだね。

因みに去年は、両親から新しい馬具一式を、祖父母からは別荘を、リズヴァーンからはナイフを貰っていた。

キャスティーヌからは自分で育てた花を贈たみたいだ。

美少女フェイスが、白とピンクの可憐な花束を持って微笑む画像が浮かんでくる。

うん、すげー似合う。洒落になんないほど。


それまでも、キャスティーヌは手作りのプレゼントを渡している。

今年も……と思うのだが、花を育てるのには時間がないし、刺繍や小物などは俺が作れない。

手作りクッキーやお菓子も作れない。

似顔絵……肩叩き券………ナイワー。



「それで悩んでいますの」

放課後カフェテラスで、クリスティーナ達に相談してみた。

「手作りが良いんですの?」

スカーレットが聞いてくる。

「ええ、お金で買えるものなら、両親や祖父母が渡し尽くしておりますし、私の購入できる範囲では、お兄様に喜んでいただける物はなかなか……」

「でもアルバート様なら、キャシーが贈る物ならなんでも喜んでくれるのではないのかしら?」

兄のシスコンぶりの一端を知っているクリスティーナが、真っ当なことを言うけど、やはり喜んでもらいたいじゃん。

「ちょっとした小物や、ハンカチに刺繍をするのはどうでしょう」

「スカーレット…私手先が器用ではないんです」

「お菓子などは?」

「あら、クリスティーナ様、貴族の娘が厨房に入るのは如何かと思いますわ」

「そうですか。

私は料理することも好きなので、わりと厨房に立つのですけれど、上級貴族の方々ですと、やはりはしたないことになるのですね」

「そうね、それにコックやメイドの仕事を奪うことに繋がりますから、やはり屋敷内の仕事には、極力手を出さない方が良いかと思いますわ」

「私は田舎にいる頃、召使も少なかったですので、率先して動いてましたの。

その頃の習慣が抜けていませんのね。

王都に戻って生活するからには、少しずつ直していかないといけないとは思うのですが」

「その方がよろしいかと思いますわ」

二人の話を聞きながら、お茶を飲む。

うーん、本当にどうしようかと考え込んでいると、クリスティーナが「そうですわ」と明るい声を上げた。

「お守りなんてどうでしょう」

「お守りですか?」


クリスティーナによると、母親の看病をしている頃、手作りのお守りの作り方を、療養所の看護師から聞いて作って渡したそうだ。

お守り……頭に浮かんだのは、神社などで売っている『交通安全』『合格祈願』などだけど、ここでのお守りはそう言うんじゃない。

小さな巾着に乾燥させた薬草や、毒消し草を詰めたり、獣除けの香を詰めたポプリなどの事だ。

うん、目的に合わせて作るならアリかも。


「そうですわ、魔石に加護を付与した物などはどうでしょう」

「それは良いですわね、回復の加護などでしたら、広く使えますわよ」

スカーレットの提案に、クリスティーナも更に具体案を出す。

「そうですね、お兄様は鍛錬を欠かしませんし、体力か魔力の回復の加護でしたら、お役に立てるかもしれませんわ。

強力なのは無理だとしても、少しの加護ならできるかもしれません」

「身に付けるのも、剣帯に取り付けられる物ですと邪魔にならないかもしれませんね」

「そうですわね、ポケットなどに入れていて落とすといけませんから。

それに首から下げるのも、アルバート様には少しばかり………」

想像してみた。

首から長い紐を通した巾着をぶら下げるアルバート………ナイデスワ。

「良いアイデアをありがとうございます。

お二人に相談して良かったですわ。

これでお兄様に喜んでいただけそうです」

二人に感謝の言葉を述べると、二人とも同じように喜んでくれた。

友達ってイイね!


それならばと、加護を付与しやすい魔石を取り扱っている店をスカーレットが、剣帯などの小物を豊富に扱っているお店をクリスティーナが教えてくれたので、早速放課後行ってみることにした。


……あ!一人で買い物だけど、一人じゃないからね。

当たり前だけど、視界に入らないところに護衛はいるよ。

貴族の令嬢が一人でフラフラなんて、いくら治安の良い王都でも無理だから。

まぁ、下級貴族には付いていない(経済的にも付けれない)けど、伯爵令嬢だからね。

ちゃんと警備兵が見回りしているから、男性の場合は一人で出歩く人はいるけど、女性はねぇ。

せめてもの配慮で視界に入らないようにしてくれている。


だから今日も一人で学園の門を潜ったんだけど…………。


「やあ、キャシー、今帰りかい?

一緒に帰ろうね」

………シスコン様登場。


兄の誕生日プレゼント手配しに行くのに、兄に付いて来られるのはダメでしょう。

今日は諦めて家へ戻った。


………やっぱりGPS付いているんじゃないの?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ