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アラサーの俺がヒロインの友達に転生?ナイワー  作者: 七地潮
〜気がつけば第二の人生?〜
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コウエンジのこと

自分も昼を食べるからと、コウエンジは校舎へと戻って行った。

残された俺たちは微妙な空気だ。

一人だけ、空気を読まない(読めない?)ヤスハルが、相変わらずのニコニコ笑顔だ。


「コウちゃんって昔から背が高くて強くってカッコいいんだよ。

高円寺家のお兄さん達が頼りないからって、女の子なのに跡取りになるって、小さな頃から勉強も運動も頑張っていた、頑張り屋さんなんだ」


一番末の妹が跡を継ぐのに、問題がなかったんだろうか?

尋ねてみると、のほほんとヤスハルが答える。

「船に乗らなくて良いからって、お兄さん達は感謝しているよ」

「込み入ったことを聞くけど、海運業なら船に乗らなくとも、仕事の指図さえすれば良いのではないのかい?」

だよね、例えば輸入業なら、現地買付とかあるだろうけど、荷物を運ぶ海運業なら、必ずしも海に出る必要は無いと思う。


「前に聞いたんだけど、最初は小さな船で荷物を運ぶ仕事だったんだけど、創立者のご先祖様が先頭に立って、海賊や海の魔物を蹴散らしたんだって。

そのご先祖様の強さに、この人に任せると荷物を確実に運んでくれるとか、守ってもらえるから安心して船の操舵ができるとかで、仕事と人が集まったんだって。

だからコウちゃんの後を継ぐには、船に乗って先頭で戦える強い人しかなれないんだって」

話を聞いてへーっと納得した。

納得したけど、海賊が居るんだって事の方が気になった。


「今でさえあれだけの腕前なら、この先まだまだ強くなるでしょうね。

2、3年後にでも手合わせをしてみたいな」

兄の言葉に頷くリズヴァーン。

「ふふふ、コウちゃんが聞くと喜ぶよ。

コウちゃんが認められて僕も嬉しいな。

あー、ほんと小さく生まれてよかった」

ヤスハルの言葉に首を傾げると、驚きの真相が。


「僕にはお兄ちゃんが6人いるんだけど、コウちゃんにお似合いの年のお兄ちゃんもいるんだ。

でもコウちゃんって小さくて可愛いもの好きだから、みんな断られちゃったの。

だから僕に順番が回ってきて、嬉しいんだ。

だってあんなにカッコいいコウちゃんに、年下の僕なんて相手にして貰えないって思っていたから」

な、7人兄弟……こりゃまた随分と

「ご兄弟が多いのですね」

「お母さんが違うから、きょうだい多いの。

お姉ちゃんや妹合わせると…………今は16人かな?」

多過ぎだし!

犬か猫ですか!

「ず……随分大家族なんですね」

「正妻さんは一人だけど、奥宮おくのみやに側室さんが沢山いるから、子供も多いんだ」

大奥かよ!

……って、もしかして。

「ヤスハル様はもしかすると、皇族なのですか?」

「よくわかったね、この国では秘密にしてたのに」

ちょっとびっくりした顔をしているけど、国一番の海運王に子供を婿入りさせる+側室持ちの子沢山+継嗣でもないのに他国へ留学させるなどなど、現状を見て弾き出した答えだ。


「一番上と二番目のお兄ちゃん以外は、国の有力者なら好きな相手と付き合えるから、僕はずーっとコウちゃんのお婿さんになりたかったんだ。

でも年下だから無理だって思ってたのに、コウちゃんが小さい子好きで選んでもらえたの。

僕のお母さんも小柄だから、あまり大きくなりそうじゃなくて良かった」


嬉しそうに語るヤスハルは、コウエンジにベタ惚れのようだ。

好きな相手と結ばれるのは良いことだけど、留学生ルートが完璧になくなったよな。

おまけに隠しキャラかと思われたコウエンジは、まったくの対象外。

次から次へと攻略キャラがいなくなるんだけど、クリスティーナのお相手はどうなるんだろう?

そして男装の麗人なショタコンコウエンジ、帰り際の視線が妙に引っかかるのは考えすぎか?

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