王子の反応
心配した家族に構い倒され、休日は過ぎた。
さて、今日も学園へ兄と同伴登校です。
今日は馬車の中でのシンキングタイムは、シスコンに阻まれました。
まぁ心配かけたんだろうから仕方ないか。
学園へ到着したらしたで、クリスティーナがめっちゃ構ってくる。
「一人で魔獣に立ち向かうなんて無茶はもうやめて下さいね。
心臓が止まるかと思いましたわ」
それ一昨日も聞いた。
「逃げ遅れてしまったのは不覚でしたわ」
「大体班の皆さん、女性を残して逃げるなんてあり得ませんわ!
私が同じ班なら…」
随分ご立腹です。
「クリス…落ち着いてください。
次からは私もすぐに逃げますから」
絶対にですよ!と両手を握られた。
少しひんやりした細い指、好みの手だわー、なんで余計なことを考えながら頷くと、やっと解放してくれた。
そのまま揃って教室へ。
机に着いてクリスティーナと話をしてると、王子が近寄って来た。
「サリフォル、大丈夫なのか?」
どうやら王子も心配してくれたようだ。
魔獣を倒した後、教師に連れられてすぐその場を去り、養護室に連れて行かれ怪我がないかチェックした後、そのまま帰宅したんだけど、養護室まではクリスティーナが付き添ってくれたのだ。
異性であり、王子である彼が付き添う程の間柄ではないので、あの場で別れたままだったのだけど、彼からすれば、目の前で襲われかけてたクラスメイトを助けようとしたけど、手出しする暇がなかった。
けれど、目の前で女性が襲われてたんだから、その後どうなったか、怪我などなかったのかは気になったのだろう。
「ランフェル殿下、ご心配をおかけしました。
私は大丈夫ですわ」
答えた俺をじっと見た後、
「魔獣を一人で相手するなどそうそうあり得ないことだ。
ましてや其方は女性なのに、見事討ち取るとはなかなか見上げたものだ。
ガンマールフも感心していたぞ」
おう、王子に褒められてしまった。
今までで一番長く話してる。
基本この王子、クラスではあまり話をしないんだよね。
「だが、もし次があるのなら、立ち向かわず逃げるように。
貴女のためだけではなく、学園のためにも立ち向かうことをしないようにな」
注意もされてしまったので、素直に肯定しておく。
勿論二度と魔獣とのタイマンなんて張りたくない。
そうすると、王子がニッコリ微笑むもんだから、こちらを見ていた女生徒から小さな悲鳴が上がったよ。
「よろしい、それでは大事にな」
王子は満足げに席に戻ったけど、この集まった周りの冷ややかな視線をどうすればいいんだよ。
これ、王子が同じ教室にいるから睨むだけで済まされてるけど、もし王子が居なかったらと考えると、めっちゃ恐ろしいんですけど?
とにかくスルーするしかないので、周りを見ないようにしながら授業の準備を始めた。
授業が終わった後も、極力教室から出ないようにしたよ。
だって、下手に一人になるとボコられそうな視線が……。
いや、ボコられはしなくても、確実に囲まれそうだな。
しかし授業は午前中には終わるもの。
クリスティーナと一緒でも絡まれるだろうなぁ…。
でも今日をやり過ごしても、明日以降に絡まれる可能性があるよな。
それならさっさと絡まれ済ませた方が良いか?
ウダウダ考えながら校舎を出たところで女生徒ABCに捕まりました。
そのまま人気の無い場所を探してまず校舎裏へ。
花壇の世話をしている用務員の姿が。
次に温室へ。
王子がソファーでお茶を嗜んでらっしゃいました。
裏庭の東屋へ行くと、下級生の留学生がお弁当食べている。
校舎へ戻り、音楽準備へ。
大神官の息子がクラスメイトの奏でる曲を聴いてらっしゃいました。
グルグル回って教室へ。
そっと中を覗くABC。
彷徨っている間にクラスメイトは教室から居なくなっていたんで、そこに落ち着くことに。
しかしゾロゾロ5人で学園巡りをしている間に、ABCの気も随分削がれたようで、疲れた顔をしている。
まぁこの人たち体術の授業取ってないから、基礎体力無いし、普段近所のコンビニ…もとい、どこに行くにも馬車移動だろうから、たったこれだけ歩いただけでヘトヘトだわ。
もうちょい体力付けた方が良くない?
★★お知らせ★★
Twitterにも書きましたけど、話が溜まってしまい……
今回から20回まで、毎日投稿します。
21回からは、また偶数日投稿となりますけど、しばらくの間毎日よろしくです。
【英雄召喚〜】を読んで下さった方なら「あー、またこのパターン」ってら感じですが、書き出すと止まらなくなるんですよね。
なので、多分来月にも同じことしそうな予感が……。
「え?そんなに書き急いで、途中で飽きてエタらない?」
と思う方もいらっしゃると思いますが、絶対にエタりません。
何かしらのエンドマークは必ず付けます。
ので、よろしくお願いします。




