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アラサーの俺がヒロインの友達に転生?ナイワー  作者: 七地潮
〜気がつけば第二の人生?〜
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フラグ折ってしまったか?

空が青いです。そろそろ冬も近いけど、今日はお日様ぽかぽか良い感じです。

少しキリッとした秋の風が芝生を揺らしていきます。

自然ってとても素敵ですね、うふふふふ。


なんて現実逃避してる場合じゃ無いよな。

何が「日本人で良かった」だよ、今俺日本人違うし。

「男の弁当」?そりゃあ持ってきたのは男の子だけど、俺今女の子だし、更に貴族だし。

さて、どうすんべ、これ。

内心焦りながら、ポケットから出したハンケチーフで口許を拭う。

もっと食べたいなんて今は考えちゃダメだからね。

ちらりとヤスハルを見て度肝を抜かれてしまったよ、なんとあの人泣いてますよ。

何で?!


「す…すみませんでした、遠慮なく食べてしまって。

とても美味しくてついつい手が止まりませんでしたの」

言い訳してみると、溢れた涙を拭ってヤスハルがこちらを見る。

「ごめんなさい、泣いちゃって。

嬉しかったんです」

え?何が?

「ボクまだこちらに来てちょっとしか経ってなくって、友達もまだ居ないから、寂しくって。

そしたらおばあちゃんが、一緒にご飯食べると仲良くなれるよって言ったから、お菓子とかお弁当持って来てたんだけど、誰も食べてくれないし。

今日なんて、臭いから出て行けって言われたし」

え?出て行けとまで言われた?

虐め許すまじ!

そして日本食への侮辱許すまじ!

「本当に美味しかったですわよ。

ご覧になっててお分かりかもしれませんが、手が止まりませんでしたもの…お恥ずかしながら」

バツが悪くてちょっと笑ったら、ヤスハルも釣られて笑った。

「皆さん食わず嫌いなのですわ。

一度食べたらタカナシ様の国のお料理の素晴らしさはわかると思いますのに」

「そうかな?」

はにかんだように笑う小動物。

「ええ、絶対ですわ!

私まだまだ他の物も食べたいですもの」

そう、おでんとか鍋とか、きんぴらゴボウとか、お茶漬け、雑炊、卵かけご飯……あー、考えたらたまらん。

「それじゃあまたお弁当持って来たら一緒に食べて」

「よろこんで!」

あ、しまった、被せちゃったよ、でも仕方ないよね〜。

ぜひぜひ食べさせて欲しい日本食!

それに気になるのは……

「あの…それでお菓子……とかも作られるのですよね?」

「うん、でもね、女の子に怒られちゃったの、泥団子食べさせるのかって」

そ……それは…………。

「見た目はね、茶色くでぶつぶつしてるけど、甘くて美味しいんだよ、おはぎって」

OH!HAGI!

「一度食べてみたいですわ、そちらも是非!

……そのおはぎ以外にも有りますの?」

「お菓子?似たような感じなんだけど、きな粉餅に串団子、五平餅にみつ豆、善哉、安倍川餅、ずんだも作れるよ。

後大福とか……って言ってもわかんないよね」

いや、わかる!甘党だからどれでもオールOKっす!

大福は……うん、きっと酒と一緒じゃなきゃ大丈夫!

「是非お友達になりましょう!

そしてお茶会をしましょう!

私はこの国のお菓子を準備しますわ。

タカナシ様は是非!お国のお菓子をお持ち下さい」

「え?本当?

本当にお友達になってくれるの?」

「ええ、是非ともなりましょう、お友達に」

ニッコリ微笑んで手を差し出すと、ふんわり笑顔で手を握り返してくる。

「じゃあよろしくお願いします、サリフォル様」


こうして俺は日本食入手ルートを確保した。



「って不味く無いか?

ヒロインとのフラグが立つ前に、俺が交流深めるのってアリなのかよ」

反省や何やかやはいつものベッドの上で。

いや、でもさ、攻略キャラとか言っても、あれはあくまでゲーム内の話で、生きてる俺たちには関係ない……よな?

確かヤスハルとのフラグって、温室でヤスハルが一人で食べてる和菓子に興味を持ったヒロインが、自分の持っていたクッキーと交換して、そこからお菓子のやり取りをするんだったかな?

その和菓子って茶道で出てくる見た目が可愛い小さな和菓子だったような?

しかも最初はヒョコの見た目の練り切り?だったような。

断じておはぎではないし、ガーリック醤油味の唐揚げではない。

じゃあヒロインとは別で出会いがあるんだろう。


……ん、考えても仕方ないよね?

もう寝よう。

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